テリロジー---22年3月期2ケタ増収、受注活動が堅調に推移

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2022年5月16日 10時56分

テリロジー<3356>は13日、2022年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比11.1%増の52.23億円、営業利益が同18.3%減の4.41億円、経常利益が同19.0%減の4.39億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同37.5%減の2.73億円となった。「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当年度の期首から適用しており、2022年月期に係る各数値は、当該会計基準等を適用した後の数値となっている。

ネットワーク部門の売上高は13.99億円(前年同期は16.16億円)となった。同社グループが得意とするIPアドレス管理サーバ製品では、国内大手製造業向けユーザ管理システム構築の大型案件の受注を獲得するなど、主要顧客に向けた営業活動は堅調に推移した。また、Radware製品は、次世代ネットワーク最適化案件などの受注拡大に努めた。さらに、企業内でのテレワーク、フリーアドレス制の導入によるWi-Fi利用が拡大していることから、セキュアなクラウド型無線LANシステムによるネットワーク構築案件の受注獲得に注力した。しかし、受注は堅調に推移したが、一定期間にわたり売上高を計上する収益認識会計基準等を適用したことから売上高は減少した。

セキュリティ部門の売上高は17.26億円(前年同期は16.28億円)となった。制御システム・セキュリティリスク分析案件の引き合いが増加し、受注に繋がった。また、標的型攻撃対策クラウドサービスの大型案件のほか、ネットワーク不正侵入防御セキュリティ製品によるネットワークセキュリティ対策案件などの受注を獲得した。さらに、ダークネットと呼ばれる匿名性の高いネットワークにて、悪意ある情報を収集、分析し、契約先企業に提供するサイバースレットインテリジェンスサービスや、サプライチェーンのリスクを可視化するサイバーリスク自動評価サービスなどの受注活動は堅調に推移した。加えて、様々な犯罪で利用されることの多いSNSをAIで分析し、犯罪グループ間の隠れた関係や裏アカウントなどを特定するサービスを本格的に開始し、官公庁からの受注につながったほか、ソフトウェアサプライチェーンリスクのサービスも順調に立ち上がり、大手通信事業者などに導入した。なお、収益認識会計基準等を適用したが、受注は好調に推移し、売上高は増加した。

モニタリング部門の売上高は3.87億円(前年同期は5.20億円)となった。独自のパケットキャプチャ製品を中心に、ネットワーク監視やセキュリティ対策、トラブルシューティング対応などの案件の獲得に向けた営業活動に注力し、電力系インターネットサービスプロバイダ向けネットワークモニタリング案件のほか、国内金融機関向けネットワークの利用状況可視化及び性能監視案件などの受注を獲得した。また、ソフトウェアやアプリケーションのパフォーマンスの可視化と問題の原因追究をする同社開発の運用監視クラウドサービスは、主要顧客を中心に受注活動に努めた。なお、パケットキャプチャ製品の新モデルへの切り替えに伴い、販売体制の立ち上げに時間を要することから、当部門の売上高は減少した。

ソリューションサービス部門の売上高は17.27億円(前年同期は9.36億円)となった。多言語リアルタイム映像通訳サービスは、在留外国人や聴覚障がい者とのコミュニケーション手段として、新型コロナウイルスワクチン接種会場での利用が継続された。また、WEB会議サービスは、Zoomの国内シェアとサービス認知度の高まりからライセンスやウェビナーの契約と併せて、附帯商材となる映像・音響機器の需要が高まったほか、中小企業向けかんたん接続のクラウドマネージドVPNサービスは、その簡便性とちょうど良い価格帯から、クラウドPBX、理美容サロンをはじめ、小売流通や中堅企業等のネットワークサービスとしの引き合いは増加した。さらに、独自のRPAツールは、販売代理店網の拡大とブランドの知名度向上のマーケティング活動に注力した。なお、連結対象となった情報システム業務支援及び代行業務のクレシード社をはじめ、自社運営の訪日インバウンドメディアを活用したプロモーション事業のIGLOOO(イグルー)社の受注活動は、概ね予定通りに推移した。

2023年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比18.7%増の62.00億円、営業利益が同16.2%減の3.70億円、経常利益が同15.8%減の3.70億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同8.6%減の2.50億円を見込んでいる。

《SI》

提供:フィスコ

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