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米国株
2022年5月14日 10時00分
特集

億り人の今後の投資方針や注目指標、そして配当期待の銘柄は

第10回 日本株&アメ株で勝つ人(データ分析・億り人編その3)

日本株&アメ株で勝つ人~個人投資家4800人の調査で判明!

筆者/真弓重孝 = 『株探』編集部・編集統括プロデューサー
ビジネス誌、マネー誌などを経て、2018年4月にみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)に入社。現在に至る。

シリーズ第1回記事「億り人さんはどんな人、コロナ相場での成績、含み損益が最大の銘柄は?」を読む

シリーズ第2回記事「億り人はこんな人、投資スタイル別の注目指標、そして売買益期待の銘柄は」を読む

『株探』編集部が実施した第2回 「株探-個人投資家大調査」(2022春)のデータ分析・億り人編の3回目は、

☆今後6カ月の日本株の投資態度や方針

☆日本株投資で注視する指標および情報

☆配当期待が最大銘柄の上位ランキング

――などを紹介する。なお、これらについては、億り人とともに、日本株資産が5000万~1億円未満の「もうすぐ億り人(もうすぐさん)」と、同5000万円未満の「これから億り人(これからさん)」と比較しながら見ていく。

今後6カ月先の見通しは「強気」「中立」「慎重」の順

今後6カ月先の見通しでは、億り人は「強気」が最も多く、次に「中立」、3番目が「慎重」だった。強気の割合は、もうすぐさんが40%超と、億り人より高めだった。

■今後6カ月先の見通し

見通し億り人順位もうすぐ順位これから順位
強気37.2%140.2%127.0%3
中立30.1%227.5%234.2%1
慎重25.7%325.4%331.8%2
分析中7.1%46.9%47.0%4
注:回答数は億り人113、もうすぐ189、これから4463

強気と弱気の理由は以下の通り。

まず強気の理由については、億り人、もうすぐさん、これからさんとも、トップ3の項目に「地政学リスクの後退」「景気・業績の拡大期待」「下落からの反発期待」が連ねている点では同じ。

一方、異なる点でまず目を引くのが、トップの項目が3グループで違うこと。億り人は「地政学リスクの後退」、もうすぐさんは「景気・業績の拡大期待」、これからさんは「下落からの反発期待」だった。

2番目と3番目の項目は、2つのグループが同じになった。「景気・業績の拡大期待」が2番目となったのは、億り人とこれからさん。そして、「下落からの反発期待」が3番目になったのは、億り人ともうすぐさんだった。

億り人「世界情勢」、もうすぐ「ファンダ」、これから「需給・テク」に注目

トップの項目で3つのグループを特徴づけると、億り人は「世界情勢」、もうすぐさんは「ファンダメンタルズ」、これからさんは「需給・テクニカル」の要因への注目が高いという結果になった。

前回の記事で、もうすぐさんはバリュー派が他の2グループより高い割合になっている状況を紹介した。おさらいすると、億り人とこれからさんは、バリュー派とグロース派の割合が数%の僅差にとどまっているのに対して、もうすぐさんの場合は30%ポイントほどの差がある。

その背景を探る際に、バリュー派のもうすぐさんはPER(株価収益率)より収益バリューを重視し、株価水準よりも業績成長に軸足を置いた判断を下している傾向があることを紹介した。

今回、もうすぐさんが6カ月先を強気に見る理由で「景気・業績の拡大期待」が最も高かったことは、前回の記事で示したもうすぐさんの傾向と一致していると言えるだろう。

■強気の理由

理由億り人順位もうすぐ順位これから順位
地政学リスクの後退64.3%160.5%250.9%3
景気・業績の拡大期待54.8%263.2%156.2%2
下落からの反発期待47.6%353.9%360.0%1
追加経済対策などの政策期待19.0%411.8%715.9%4
日銀の緩和継続11.9%515.8%514.6%5
米中間選挙での政策期待11.9%515.8%513.1%6
その他9.5%718.4%47.3%8
米金融政策の緩和転換7.1%811.8%710.6%7

注:母集団と回答数は億り人42と95、もうすぐ76と191、これから1206と2757。
回答は4つまで。合計は100%を超える

弱気に見る理由は3つのグループとも、トップが「地政学リスクの深刻化・長期化懸念」「岸田政権の政策不信」で一致した。

異なる点で目を引くのが、「景気・業績の悪化」の順番の違い。億り人が5番目、もうすぐさんが3番目、これからさんが4番目となった。もうすぐさんが3番目と、他のグループより高い順番になったのは、彼らがファンダを意識する傾向がより強い特徴と一致する。

■弱気の理由

理由億り人順位もうすぐ順位これから順位
地政学リスクの深刻化・長期化懸念55.2%166.7%160.8%1
岸田政権の政策不信51.7%256.3%257.8%2
日銀の緩和政策の変更34.5%318.8%524.1%5
米国の金融引き締め31.0%445.8%441.7%3
景気・業績の悪化27.6%552.1%339.4%4
投資家心理・需給の悪化20.7%614.6%622.1%6
その他10.3%78.3%84.0%8
米政権の基盤悪化6.9%810.4%78.8%7

注:母集団と回答数は億り人29と69、もうすぐ48と131、これから1418と3669。
回答は4つまで。合計は100%を超える

今後の戦略で、億り人ともうすぐさんは「割高回避」がトップ

6カ月先を見通した狙い方では、億り人ともうすぐさんの場合は「割高回避」「売上・利益の高成長」の順となった。これからさんは、2つの順番が逆になっている。

ファンダ重視の傾向が強いもうすぐさんが「売上・利益の高成長」より「割高回避」の割合が高くなっている。この背景には、米国が金融引き締めを強化する環境では、業績成長が期待できても、割高なものは避けることを優先する意識が働いている、と見られる。

■6カ月先の狙い方

狙い方億り人順位もうすぐ順位これから順位
割高回避53.1%153.4%141.0%2
売上・利益の高成長40.7%247.6%244.4%1
インカムゲイン重視24.8%328.0%418.3%6
成長セクターへの配分増23.9%426.5%531.3%4
期待のテーマへの配分増23.9%440.7%335.2%3
株価モメンタム重視20.4%619.0%719.9%5
ディフェンシブ系への配分増16.8%724.3%611.8%7
景気敏感系への配分増7.1%86.3%97.8%9
高ボラ回避6.2%911.6%810.0%8

注:母集団と回答数は億り人113と245、もうすぐ189と487、これから4463と9805。
回答は4つまで。合計は100%を超える

億り人は「FRBの金融政策」、もうすぐ&これからさんは「国内の株価動向」

日本株投資で参考にする指標および情報については、億り人はFRB(米連邦準備理事会)の金融政策がトップで、続いて「国内の株価動向」、3番目が「米国の株価動向」となった。

億り人がFRBの金融政策をトップに挙げるのは、米国の金利情勢が景気ならびに業績、そして株価形成に与える影響をより強く意識している結果と見られ、それが億り人足らしめている可能性がある。

億り人がFRBの金融政策を重視している背景に、彼らの中でアメ株に投資している人が高いことが影響している可能性もある。これは次回に詳しく見るが、実際は億り人でアメ株に投資している人の割合は、ほかの2グループと大差ない。

この状況から、「億り人はアメ株投資家が多い」⇒「FRBの金融政策重視」という関係性は見出しにくい。これらから、億り人は米国の金融政策が日本株に与える影響をより強く意識している人が多い可能性がある。

■参考指標&情報

指標&情報億り人順位もうすぐ順位これから順位
FRBの金融政策49.6%154.5%248.3%3
国内の株価動向48.7%260.3%157.6%1
米国の株価動向46.9%350.8%350.0%2
ドル円為替レート43.4%438.6%632.7%7
米国の金利・物価水準41.6%542.9%535.9%4
日経225の先物・オプション36.3%631.2%933.5%6
日銀の金融政策35.4%744.4%427.8%9
米国の政策31.0%837.6%730.7%8
日本の政策26.5%937.0%835.3%5
米雇用統計25.7%1029.6%1021.5%10
コモディティー価格25.7%1026.5%1116.2%12
国内の金利・物価水準24.8%1224.9%1219.0%11
国内外の実質GDP成長率14.2%1311.1%156.5%16
中国の政策13.3%1423.8%1311.6%13
投資部門別売買状況(東証)9.7%158.5%169.3%14
日銀短観8.8%1611.6%149.1%15
その他8.8%161.1%243.5%20
中国のPMI6.2%186.9%182.2%23
国内の雇用・賃金に関する統計5.3%197.9%174.7%17
貿易もしくは経常収支5.3%196.9%184.3%19
日銀の展望レポート4.4%213.7%213.2%21
ない3.5%225.3%204.6%18
ドルインデックス2.7%231.6%222.3%22
OECD景気先行指数1.8%241.6%222.0%24

注:母集団と回答数は億り人113と587、もうすぐ189と1074、これから4463と21052。
回答はいくつでも。合計は100%を超える

配当期待の顔ぶれは、

最後に、配当期待が最大の銘柄ランキングを紹介する。3つのグループとも、日本郵船<9101>、JT<2914>、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三菱商事<8058>といった海運や商社、メガバンク、そして高配当利回り銘柄の定番と化しているJTといった大型の老舗銘柄が並んでいる点で共通している。

そうした中で億り人では、豊田通商<8015>やヨンドシーホールディングス<8008>といった銘柄がランクインしていることが、他の2グループと異なる点となっている。

なお、次ページに下に記載した銘柄のうち重複を除いた38銘柄について

業種、

時価総額、

配当利回り、

配当性向

総還元性向、

関連を一覧した表を掲載している。こちらはプレミアム会員向けとなっている。

次回データ分析・億り人編では、『株探』および『株探プレミアム』の活用内容、アメ株の投資動向、日本株・アメ株以外の投資対象の動向、そして株主優待の期待が大きい銘柄のランキングなどを紹介する。

■配当益期待が最大の銘柄ランキング

億り人もうすぐこれから
順位銘柄名<コード>順位銘柄名<コード>順位銘柄名<コード>
1郵船<9101>1郵船<9101>1郵船<9101>
2JT<2914>2JT<2914>2JT<2914>
2三菱UFJ<8306>3三井住友FG<8316>3オリックス<8591>
4オリックス<8591>4商船三井<9104>4商船三井<9104>
4三菱商<8058>4三菱UFJ<8306>5三菱UFJ<8306>
6三井住友FG<8316>6三菱商<8058>6武田<4502>
6日本製鉄<5401>7武田<4502>7SB<9434>
8商船三井<9104>7トヨタ<7203>8三井住友FG<8316>
8武田<4502>9オリックス<8591>9トヨタ<7203>
8NTT<9432>9SB<9434>10JFE<5411>
8三井物<8031>11JFE<5411>11日本製鉄<5401>
8住友鉱<5713>11日本郵政<6178>12三菱商<8058>
8豊田通商<8015>13KDDI<9433>12KDDI<9433>
84℃ホールデ<8008>13NTT<9432>14ENEOS<5020>
13明和産<8103>15NTT<9432>
13丸紅<8002>16INPEX<1605>
13三井物<8031>17明和産<8103>
13キヤノン<7751>18日本郵政<6178>
13東京海上<8766>19丸紅<8002>
13ソニーG<6758>20三井物<8031>
13東エレク<8035>20乾汽船<9308>
13ベリテ<9904>22みずほFG<8411>
13浅沼組<1852>23川崎汽<9107>
24住友商<8053>
25伊藤忠<8001>
26キヤノン<7751>
27東京海上<8766>
27双日<2768>
27花王<4452>
30イオン<8267>
30JR九州<9142>

注:回答数は億り人58、もうすぐ101、これから668。
複数の人数が記載した銘柄のみ掲載。銘柄名は略称


※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

次ページ 配当期待銘柄の関連一覧表

 

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