「農業関連」が9位にランク、食料自給率向上の方針で根強い人気<注目テーマ>
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みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「農業関連」が根強い人気を集め9位にランクしている。
ロシアによるウクライナ侵略をきっかけに、引き続き「農業関連」へ高い関心が寄せられている。両国はいわば世界の穀倉地帯であり、情勢の悪化で食料安全保障の議論が高まり、日本の低い食料自給率が見直されていることが背景にある。また、足もとで円安が進んでいることを受けて、輸入食料品に比べて国産品の割高さが薄まっていることもこれに拍車をかけている。
日本では以前から食料自給率の低さが問題視されている。20年度の食料自給率(カロリーベース)は前年度より1ポイント低い37%に過ぎず、岸田文雄首相は4月中旬、ウクライナ情勢を踏まえて「食料自給率を上げないといけない」と食料自給率の向上に取り組む姿勢を示した。ただ、日本の農業は農家の高齢化や後継者及び働き手の不足、効率化の遅れなどさまざまな課題を抱えている。更に、全国農業協同組合連合会(JA全農)が5月31日、国内の県JA・経済連向けの6~10月の肥料価格を最大で94%引き上げると発表した。燃料費やビニールといった資材費も上昇するなか、農家のコスト負担は一段と重くなっており、採算が悪化した農家が廃業する可能性もある。
日本の農業が抱えるさまざまな課題を解消し、食料自給率を向上させるには、農薬や肥料の効率的な利用や、IT、IoT、ロボット技術の活用などを進める必要があり、これに関連する企業として、今後も「農業関連」は折に触れ注目を集めそうだ。この日の関連銘柄では北興化学工業<4992>、日本農薬<4997>が年初来高値を更新。農業資材関連の住友ベークライト<4203>、恵和<4251>なども高い。