前場に注目すべき3つのポイント~短期的にはダブルボトム形成からのリバウンド期待も意識されてくる可能性~
17日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:短期的にはダブルボトム形成からのリバウンド期待も意識されてくる可能性
■西松屋チェ、1Q営業利益 6.6%増 49.05億円
■前場の注目材料:東ソー<4042>GaNターゲット材を2年以内に投入、パワー半導体・LED向け
■短期的にはダブルボトム形成からのリバウンド期待も意識されてくる可能性
17日の日本株市場は、ギャップスタートから5月安値を意識した相場展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが741ドル安だった。雇用関連指標の軒並み予想を下回る低調な結果が失望され、改めて米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げによる景気後退懸念も強まった。さらに、スイスと英国の中央銀行が相次ぎ利上げを発表し、来月には欧州中央銀行(ECB)も利上げを決める見通しのなか、欧米中銀の金融引き締めが世界景気を冷やすとの見方が強まり、NYダウは節目の3万ドルを割り込んだ。シカゴ日経225先物清算値は大阪比830円安の25600円。円相場は1ドル132円40銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップダウンから始まり、5月12日につけた25688円が意識されることになろう。ダブルボトム形成からのリバウンド期待も意識されてくる可能性はあるものの、これを割り込むと3月安値が意識されてくるが故に、押し目狙いの買いも入りづらいところではある。週末要因から積極的な売買は手控えられやすく、薄商いの中を先物主導によるインデックスに絡んだ商いに振らされやすい需給状況になりそうだ。
米連邦公開市場委員会(FOMC)通過後の上昇も1日で終わり、底入れ期待は後退した。センチメントを冷ます格好になることから、戻り待ちの売り圧力は強いだろう。短期的なリバウンドを狙いつつも、いったん動きが鈍るようだとショートを仕掛けてくる動きが強まる可能性もあるため、早めの資金回転を意識しておきたい。
テクニカル面では現在、ボリンジャーバンドの-1σ水準での攻防を見せているが、本日はギャップダウンで一気に26000円を割り込んでくるなか、25900円辺りに位置している‐2σを下回ってくる可能性がある。6月9日の+2σ水準から、わずか6営業日で-2σまで調整してくることになるため、値幅調整が一巡する可能性はあるだろう。ダブルボトム形成からショートカバーも入りやすいタイミングにはなることから、まずは日銀会合後の市場反応を見極めつつ、いったんは押し目狙いのスタンスになりそうだ。
■西松屋チェ、1Q営業利益 6.6%増 49.05億円
西松屋チェ<7545>が発表した第1四半期業績は、売上高が前年同月比6.5%増の450.16億円、営業利益は同6.6%増の49.05億円だった。コンセンサス(48億円程度)の範囲内であり、通期計画に対する進捗率は36.0%だった。衣料部門は気温の高い日が多く、春物衣料や夏物衣料が好調に推移。売上総利益においては、売上高が増加したことにより、168.58億万円(同5.1%増)となった。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(26431.20、+105.04)
・米原油先物は上昇(115.25、+2.16)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・コロナ流行下の経済活動正常化
・日銀は金融緩和を長期化
・東ソー<4042>GaNターゲット材を2年以内に投入、パワー半導体・LED向け
・IHI<7013>液体アンモニア専焼の小型ガスタービン開発、2000kW級
・ソニーG<6758>ホンダとEV新会社を年内設立、折半出資ソニー・ホンダモビリティ
・トヨタ<7203>国内工場を一部停止、来月9日以降は通常予定
・出光興産<5019>JERAと伊勢湾地区に水素拠点検討
・双日<2768>双日など、テイスタブルに出資、植物肉事業を拡充
・三井物産<8031>クリーンアンモニア生産参画、UAE社と連携
・東ソー<4042>米でスパッタリングターゲット材の能力倍増、半導体向け安定供給
・三洋化成<4471>外科手術用ウレタン系止血材増強、適応広がり需要増
・グンゼ<3002>メディカル事業2子会社を統合、10月1日付
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・日銀金融政策決定会合(最終日)
<海外>
・特になし
《ST》