明豊ファシリ Research Memo(7):先行き不透明感から利益計画を保守的に策定するも、受注は順調に拡大

特集
2022年7月12日 15時07分

■今後の見通し

1. 2023年3月期の業績見通し

明豊ファシリティワークス<1717>の2023年3月期の業績は、売上高で前期比5.6%増の4,500百万円、営業利益、経常利益がともに同横ばいの865百万円、当期純利益が同1.0%減の600百万円を計画している。コロナ禍の収束時期が不確かなほか、ウクライナ危機に端を発するエネルギー価格高騰により景気後退懸念が高まるなど、外部環境は不透明感が強まっている。このような環境下、公共投資については弱含みで推移するほか、民間企業の建設投資についても慎重な姿勢が継続するものと想定している。

なお、(一財)建設経済研究所が2022年4月に発表した2022年度の建設投資見通しについては、前年度比0.5%増の61.9兆円と2年連続の増加見通しとなっている。このうち、民間の非住宅建設投資は同4.5%増の17.1兆円となり、コロナ禍の影響で冷え込んでいたオフィス投資や宿泊施設、店舗等の投資が回復する見通しとなっている。また、工場投資についても堅調な推移を見込んでいる。一方、政府建設投資については同3.3%減の5.7兆円と2年連続の減少を見込んでいる。

同社の市場想定は直近の外部環境を保守的に織り込んだ前提になっているが、そうしたなかでも売上高で5%強の伸びを見込んでいるのは、引き続き同社の提供する高品質なCMサービスに対する引き合いが強いためだ。実際、2022年4月の月次受注は過去最高を更新している。なかでも2022年3月期より開始した脱炭素化支援コンストラクション・マネジメントサービスや、DX支援を含む働き方改革等をテーマとしたプロジェクトの引き合いが活発なようで、会社が公表している公共分野の受注実績についても4月~6月で8件と前年同期の6件を上回るペースで進捗している。2023年3月期については4事業すべてで増収を目指している。

人材採用については10名前後と前期の15名からは若干絞る予定で、前期に採用した社員の育成及び早期戦力化に注力する。費用面では特段の支出予定はないことから、売上高が計画どおり進めば、利益ベースでは計画を若干上回る可能性があると弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YM》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.