【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─反転浮上期待の「買いサイン点灯」銘柄を狙う!

市況
2022年7月10日 9時30分

「反転浮上期待の『買いサイン点灯』銘柄を狙う!」

●安倍元首相銃撃、そのとき市場は

安倍元首相が凶弾に倒れた。こんなことがあってよいものだろうか。もちろん、あってはならないことだが、日本の歴史を振り返るとこうした要人テロは案外多い。

明治や昭和の初期に多いが、戦後でも1960年の浅沼稲次郎・社会党委員長(当時)に対するテロ(演説中に刺殺)は、まだ明瞭に私の記憶に残っている。

しかし、現代においてこんなことが起きるとは……。

外国人投資家たちが、長期政権を担った人気の元首相が撃たれたことを知ったら、「日本は野蛮国」とばかりに株を売るのではないか。正直、こんな心配をしたが、8日の日経平均株価は事件報道後に上げ幅を縮小はしたものの、引けは26円高で終わった。国内投資家はもちろん、外国人投資家も冷静な対応をしたことになり、まずは安堵だ。

幸い、現在の東京市場は、方向感を失い不安定極まりない動きをしている米国市場に完全に連動しているわけではない。その証拠の一つとして挙げたいのが、日米株価指数の変動率だ。

いまは2022年相場がちょうど半分終わったところで、6月30日まで半年間の変動率(昨年末比)を見ると、次のようになっている。

NYダウ 15%安

ナスダック 29%安

これに対して日経平均株価はどれくらい? 20%安? あるいは30%安?……こんな風に思いそうだが、実は、意外な数字になる。

・日経平均株価 8%安

では、TOPIXは?

・TOPIX 6%安

になる。

日経平均株価、TOPIXともに下げてはいるものの、米国市場よりもはるかに底堅い動きをしていることになる。しかも、それは半導体関連株自動車株などの下落を、消費関連株が支えた結果になる。

●ニフコ、ニッパツなどに注目

このような状況下、注目銘柄は、私が頼りにしているストキャスティクスが買いサインを点灯させている銘柄になる。ストキャスティクスは買われすぎ、売られすぎを示すテクニカル指標だが、売られすぎ銘柄が底打ち・反転を示唆する買いサイン(売られ過ぎゾーンで「%D」が「slow%D」を上抜くゴールデンクロス:GCを示現)を点灯させることがあるのだ。

この観点から見ていくと、まずはニフコ <7988> [東証P]だ。自動車用ファスナー(留め具)に強い会社だが、高級ベッド「シモンズ」も販売しており、いまはともに需要が回復中だ。

懸架ばねで首位のニッパツ <5991> [東証P]もまだ底値圏。自動車用バネの需要は今後回復に転じると見るのが自然で、株価は私にいわせるとあまりに評価不足だ。

売られ過ぎゾーンまで低下することなくストキャス2線がGCした銘柄にも注目しておきたい。住友林業 <1911> [東証P]は木材建材、木造建築で絶対的ともいえるブランド力を持つが、株価は浮上に転じ始めたところ。木材価格の上昇を背景に、株価は見直されてよい。

電子部品製造装置の研究開発力に定評があるサムコ <6387> [東証P]も、収益を飛躍的に伸ばしつつあるのに、株価は忘れられた格好に。そろそろ見直しが期待できる。

株価は高値圏にあるが忘れてはならないのが、SHOEI <7839> [東証P]。高級ヘルメットの世界的なメーカーであり、欧米で需要が好調。株価は緩やかながら、さらなる高値に進みそうだ。

2022年7月8日 記

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.