話題株ピックアップ【夕刊】(2):トヨタ、ソラスト、OBC

注目
2022年7月22日 15時14分

■トヨタ自動車 <7203>  2,202.5円  +9 円 (+0.4%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>は売り買い交錯。ここ日米金利差を背景にドル高・円安が急速に進んだが、足もとではその反動で1ドル=137円ちょうど近辺まで円高方向に振れている。米10年債利回りは、リセッション懸念を背景に前日終値ベースで2.87%台まで急低下、これがドル円相場で円を買い戻す背景となっている。トヨタは対ドル1円の変動で営業利益が400億円以上も変動するほど為替感応度が高い。同社の今期想定為替レートからは依然として大幅な為替差益が見込まれるものの、目先の円高傾向は株価にはネガティブ材料となる。また、米経済指標などから個人消費減速が確認されるなか、米国での自動車販売が落ち込むことへの警戒感も根強いようだ。

■ソラスト <6197>  792円  +2 円 (+0.3%)  本日終値

ソラスト<6197>が続伸。21日の取引終了後に発表した6月度の介護サービス利用状況で、訪問介護利用者数が前年同月比1.0%増、デイサービスが同1.5%増となり、利用者数の増加基調が続いていることが好感されたようだ。

■OBC <4733>  4,420円  -430 円 (-8.9%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ

オービックビジネスコンサルタント<4733>は大幅安。同社は前日21日の場中に23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表。営業利益は前年同期比14.1%増の36億7400万円で着地したものの、上期計画に対する進捗率が過去数年の水準並みでサプライズ感はなかった。この決算発表後に利益確定売りが優勢となる展開をみせており、きょうもこの流れが継続しているようだ。売上高は同8.5%増の83億4300万円だった。クラウドサービス売り上げやウェブ経由での指導料売り上げが好調だったことや、安定的な保守契約が収益の増加に貢献した。

■CCT <4371>  6,960円  -430 円 (-5.8%)  本日終値

コアコンセプト・テクノロジー<4371>は大幅反落。21日の取引終了後、22年12月期の単独業績予想について、売上高を104億円から116億2200万円(前期比49.0%増)へ、営業利益を8億5200万円から11億500万円(同2.0倍)へ、純利益を6億200万円から7億8100万円(同90.5%増)へ上方修正した。これを受けて朝高でスタートしたものの、直近で株価は急上昇しており、材料出尽くし感から利益確定売りが出たようだ。スーパーゼネコンや大手SIerの大口顧客からの受注が計画を上回るペースで拡大しており、この傾向は期を通じて継続する見通しであることが要因としている。同時に、ミスミグループ本社<9962>と合弁会社を設立すると発表した。新会社はミスミG傘下のミスミ66%、CCT34%出資で9月1日に設立する予定で、ミスミGが提供するオンライン機械部品調達サービス「meviy(メビー)」のシステム開発を加速させ、グローバルでの更なる成長を目指すという。なお、同件が22年12月期業績に与える影響は軽微としている。

■ジャフコ グループ <8595>  1,792円  -53 円 (-2.9%)  本日終値

ジャフコ グループ<8595>が7日ぶりに反落。きょう昼ごろ、23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表。営業利益が前年同期比97.2%減の3億4300万円で着地しており、これが嫌気されたようだ。売上高も同81.5%減の27億4300万円となった。厳しい市場環境の影響を受け、キャピタルゲインが低水準にとどまったことが要因。投資先の大型IPOがあった前年同期からの反動も響いた。

■INPEX <1605>  1,400円  -16 円 (-1.1%)  本日終値

INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が安い。21日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の9月限が前日比3.53ドル安の1バレル=96.35ドルと大幅安となった。世界景気の先行き懸念が高まり、原油需要が減少することが警戒された。欧州中央銀行(ECB)は21日に、政策金利の0.5%利上げを決定したが、これに伴う景気後退への警戒感が高まった。また、米国のガソリン在庫が増加したことが需給悪化要因となると受け止められた。これを受け、INPEXなどへの売りが膨らんだ。

■西松屋チェーン <7545>  1,688円  -12 円 (-0.7%)  本日終値

西松屋チェーン<7545>は冴えない動き。21日の取引終了後に発表した7月度(6月21日~7月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高は前年同月比4.8%増と3カ月ぶりに前年実績を上回ったものの、これを好感する動きは限定的のようだ。気温の高い日が続いたことで、夏物衣料や水遊び用品の売り上げが前年を大きく上回った。加えて、保冷グッズなどの暑さ対策用品も伸長した。なお、全店売上高は同8.0%増だった。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,482円  -25 円 (-0.5%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>は上値の重い展開。前日の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が3日続伸し、フシ目の1万2000大台を回復した。米ハイテク株に積極投資する同社株はナスダック市場の動向と株価の連動性が高く、目先追い風が意識される。同社が出資する中国電子商取引最大手のアリババ集団<BABA>の株価も頑強な値動きを続けていることで、ひと頃の含み益急減に対する懸念も薄まっている。ただ、懸案の同社傘下企業である英アームの上場については、ロンドン証券取引所でのIPO計画が中断されたことが直近報じられるなど、不透明感も漂う。信用取組は15日申し込み現在で売り残が減少する一方、買い残が再び増加に転じるなど需給バランスもやや悪化しており、5500円近辺は強弱観が対立している。

■大運 <9363>  399円  +75 円 (+23.2%) 一時ストップ高   本日終値

大運<9363>が急騰。海運大手3社が前日21日にそろって今期の上方修正を発表したことを受け、この日の東京市場では海運セクター全般に業績期待の思惑的な買いが向かった。この流れは海運の周辺テーマである港湾運送を手掛ける銘柄群にも波及しており、阪神港を地盤とする港湾運送業者の大運にも物色が集まった。小型株ならではの足の軽さをみせ、80円高はストップ高となる404円まで一気に水準を切り上げた。

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