話題株ピックアップ【夕刊】(3):NEC、ルネサス、ALSOK

注目
2022年7月29日 15時19分

■NEC <6701>  4,895円  -395 円 (-7.5%)  本日終値  東証プライム 下落率5位

NEC<6701>が大幅安で5日続落。28日の取引終了後に23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表。営業損益が前年同期の黒字から153億4100万円の赤字に転落しており、これが嫌気されたようだ。自治体や企業向けにITシステムを提供する社会公共事業や、通信向けシステムを手掛けるネットワークサービス事業が要因。大型案件があった前年同期からの反動減のほか、5G分野での客先設備投資の低調などが響いた。売上収益は前年同期比1.2%増の6596億6900万円と増収を確保した。なお、通期見通しについては好調な受注や円安による収益改善などを見込んでいることから、従来の増収増益予想を据え置いた。

■ルネサス <6723>  1,270円  -101 円 (-7.4%)  本日終値  東証プライム 下落率6位

ルネサスエレクトロニクス<6723>はマドを開けて売られた。28日の取引終了後に22年12月期第3四半期累計(1~9月)の業績予想を発表。7~9月期に売上収益の伸びが鈍化する見通しとなっていることから、高成長を期待していた向きの売りが出たようだ。1~9月期のNon-GAAP(非経常的な項目などを除いた調整後の数値)売上収益は1兆1037億~1兆1117億円の予想。上期実績を考慮すると7~9月期は前四半期比0.7~2.9%増となり、4~6月期までの前四半期比2ケタ前後の増加ペースから鈍る見込み。同時に発表した上期決算は、Non-GAAPベースで売上収益が前年同期比71.7%増の7238億円、営業利益が同2.5倍の2809億円だった。

■綜合警備保障 <2331>  3,720円  -285 円 (-7.1%)  本日終値  東証プライム 下落率7位

ALSOK<2331>が下げ幅を拡大。午後2時ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高1140億800万円(前年同期比2.6%減)、営業利益71億8200万円(同26.4%減)、純利益44億5400万円(同27.0%減)と減収減益となったことが嫌気された。前年のオリンピック関連売り上げの反動減の影響などで主力のセキュリティー事業や綜合管理・防災事業が落ち込んだ。また、システム関連費用の増加も利益を圧迫した。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高5100億円(前期比4.3%増)、営業利益453億円(同5.7%増)、純利益299億円(同3.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■明電舎 <6508>  2,051円  -157 円 (-7.1%)  本日終値  東証プライム 下落率8位

28日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は赤字拡大で着地」が嫌気された。

明電舎 <6508> [東証P] が7月28日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は37.3億円の赤字(前年同期は19.3億円の赤字)に赤字幅が拡大した。

⇒⇒明電舎の詳しい業績推移表を見る

■日野自動車 <7205>  687円  -48 円 (-6.5%)  本日終値  東証プライム 下落率10位

28日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は52%減益で着地」が嫌気された。

日野自動車 <7205> [東証P] が7月28日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比52.5%減の74.6億円に大きく落ち込んだ。

⇒⇒日野自動車の詳しい業績推移表を見る

■オプテックスグループ <6914>  2,059円  -128 円 (-5.9%)  本日終値

オプテックスグループ<6914>が大幅安。28日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(1~6月)の連結業績について、売上高が261億円から272億4100万円(前年同期比19.7%増)へ、営業利益が28億5000万円から35億9000万円(同42.5%増)へ、純利益が21億5000万円から31億2000万円(同62.4%増)へ上振れて着地したようだと発表したが、株価は前日に年初来高値を更新したこともあり、材料出尽くし感から利益確定売りに押されたようだ。主力のSS(センシングソリューション)事業の欧米向けやIA(インダストリアルオートメーション)事業のアジア向け販売が予想を上回る水準で推移した。また、高収益製品の販売が好調に推移したことや為替の影響も利益を押し上げた。なお、22年12月期通期業績予想は、売上高530億円(前期比15.6%増)、営業利益60億円(同29.6%増)、純利益46億円(同22.3%増)の従来見通しを据え置いている。

■デンソー <6902>  7,234円  -397 円 (-5.2%)  本日終値

デンソー<6902>は売り優勢の展開。この日前引け前に23年3月期業績予想の下方修正を発表。売上高を6兆3500億円から6兆2200億円(前期比12.8%増)へ、営業利益を5600億円から4800億円(同40.7%増)へ引き下げており、これが嫌気されたようだ。第1四半期(4~6月)の実績や足もとの環境を反映した。同時に発表した4~6月期決算は売上高が1兆4150億円(前年同期比4.3%増)、営業利益が636億4300万円(同40.6%減)。電動化などの注力領域を中心とした拡販や為替の良化により売上高は増加したものの、車両減産や材料費高騰などの外部環境の影響で利益は減少した。あわせて、上限を1600万株(発行済み株数の2.1%)、または1000億円とする自己株取得を実施すると発表した。期間は8月1日から12月31日までで、取得方法は公開買い付けと市場買い付けとしている。

■エクセディ <7278>  1,728円  -92 円 (-5.1%)  本日終値

エクセディ<7278>が3日続落。28日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を185億円から150億円(前期比18.2%減)へ、純利益を120億円から110億円(同11.8%減)へ下方修正したことが嫌気された。売上高は3000億円(同14.9%増)の従来見通しを据え置いたものの、中国ロックダウンや半導体不足などによる得意先の減産やサプライチェーンの混乱の影響を引き続き受けるとみていることが要因という。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高644億4700万円(前年同期比3.8%増)、営業利益10億3400万円(同75.0%減)、純利益15億3200万円(同44.8%減)だった。

■横河ブHD <5911>  1,918円  -90 円 (-4.5%)  本日終値

横河ブリッジホールディングス<5911>は反落。28日取引終了後に発表した23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高352億200万円(前年同期比17.9%増)と増収を確保したものの、営業利益12億5500万円(同63.1%減)、純利益16億7000万円(同45.7%減)と大幅営業減益となったことが嫌気された。受注は回復したものの、鋼材価格の上昇に伴い採算性が低下したほか、建築機鉄事業における大型工事の損益悪化など一時的要因も響いた。なお、上期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いた。同時に、自社株買いを実施すると発表した。上限を70万株(発行済み株数の1.7%)、または10億円としており、取得期間は8月1日から11月30日まで。株主還元の拡充及び資本効率性の維持・向上を図ることを目的としている。

■清水建設 <1803>  753円  -21 円 (-2.7%)  本日終値

清水建設<1803>が下落。午後1時ごろ、23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表し、経常利益は前年同期比54.7%増の68億7100万円となった。ただ、通期計画(700億円)に対する進捗率が9.8%と低く、5年平均の17.5%を大きく下回ったことから、今期業績への懸念が高まったようだ。完成工事高の増加や、それに伴う完成工事総利益の増加、子会社における開発物件の売却による利益の増加が寄与した。通期見通しについて会社側では、自社グループを取り巻く景況感は概ね想定の範囲内とし、従来予想を据え置いた。

●ドリコム <3793>  741円  +100 円 (+15.6%) ストップ高   本日終値

ドリコム<3793>がストップ高に買われた。同社はスマートフォン向けを中心とするモバイル向けアプリの開発・運用を手掛けるが、足もとの業績は好調を極めている。主力タイトルの増収効果に加え、不採算タイトルのクローズに伴い利益採算も高まっている。28日取引終了後に発表した23年3月期第1四半期(22年4~6月)決算は営業利益が前年同期比62%増の8億1700万円と高水準の伸びを示し、同期間の過去最高を記録した。通期計画の20億円に対する進捗率は第1四半期時点で41%に達しており、業績上振れ期待も膨らみやすい。これを材料視する形で投資資金が集中した。

●ストップ高銘柄

光・彩 <7878>  4,185円  +700 円 (+20.1%) ストップ高   本日終値

HOUSEI <5035>  673円  +100 円 (+17.5%) ストップ高   本日終値

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

オーバル <7727>  555円  -150 円 (-21.3%) ストップ安   本日終値

など、1銘柄

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