話題株ピックアップ【夕刊】(1):フィールズ、冶金工、三井松島HD

注目
2022年8月8日 15時17分

■フィールズ <2767>  1,305円  +300 円 (+29.9%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

フィールズ<2767>がストップ高に買われた。5月16日につけた年初来高値1184円を上抜き2018年7月以来約4年ぶりの高値圏に浮上している。同社が前週末5日に発表した22年4~6月期決算は営業利益が前年同期比51%減の1億8600万円と低調だったが、「これは事前に織り込み済みで一部機関投資家の空売りのショートカバーとみられる買いも上げ足を助長したようだ」(中堅証券ストラテジスト)としている。同社はパチンコ・パチスロなどの遊技機の企画開発を主力展開し、下期に書き入れ時となることが予想され、第1四半期時点の進捗率は通期業績に対してあまり影響がない。また、最近は子会社の円谷プロが“ウルトラマン人気”で時流を捉えており、フィールズの成長性に対する期待感も高まっている。

■日本冶金工業 <5480>  2,800円  +500 円 (+21.7%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位

日本冶金工業<5480>がストップ高。同社は5日取引終了後、23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比15.5%増の43億5200万円となったことが好感されたようだ。売上高は同49.0%増の469億500万円で着地。グループの戦略分野である高機能材が、中国の太陽光発電向けのほか、半導体製造装置向けの需要が堅調だったことなどが寄与した。また、第1四半期実績を踏まえ、これまで非開示としていた23年3月期通期の連結業績予想もあわせて公表。売上高は前期比27.6%増の1900億円、営業利益は同43.2%増の200億円を見込む。未定としていた年間配当は上期配当70円、期末配当70円を計画し、年間配当は140円(前期は120円)にするとしている。

■三井松島HD <1518>  3,970円  +700 円 (+21.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位

三井松島ホールディングス<1518>はストップ高。同社が前週末5日取引終了後に発表した22年4~6月期決算は営業利益が前年同期比3.3倍の34億9500万円と急拡大した。石炭市況の高騰を背景にエネルギー事業が絶好調に推移し収益を押し上げている。第1四半期決算発表と併せて23年3月期通期計画の上方修正も発表、営業利益は従来計画の143億円から232億円(前期比2.8倍)へ大幅に増額修正した。前期に続き今期も過去最高利益を大幅更新する。なお、今期年間配当は従来計画の160円から230円に70円も上乗せし、前期実績からは150円の増配となる。これを受けて、上値を見込んだ投資資金が集中する形となっている。

■オプトラン <6235>  2,310円  +400 円 (+20.9%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率4位

オプトラン<6235>はマドを開けて買われ急騰。400円高はストップ高となる2310円をつけた。前週末5日の取引終了後に22年12月期上期(1~6月)の決算を発表し、純利益は前年同期比6.7%増の29億1900万円で着地した。小幅増益だったものの直近の4~6月期業績をみると前年同四半期比80%増と業績が急改善しており、これを受けて通期業績の上振れを意識した買いが強まったようだ。上期の売上高は前年同期比9.6%減の135億800万円だった。中国の都市封鎖や半導体不足の影響を受けた一方、新型装置の販売が成果を上げ始めたことや原価改善活動が奏功し、営業利益率は改善した。円安による為替差益の計上も寄与した。なお、通期見通しは据え置いている。

■ロードスターキャピタル <3482>  2,311円  +400 円 (+20.9%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率5位

ロードスターキャピタル<3482>はストップ高に買われた。同社は都内の中規模ビルディングを対象に不動産流動化ビジネスを展開し旺盛な需要を捉えているほか、クラウドファンディングも手掛けており、不動産投資分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の担い手として存在感を高めている。前週末5日取引終了後に発表した22年12月期上期(22年1~6月)決算は営業利益が前年同期比54%増の53億500万円と急拡大、通期見通しの71億5400万円(前期比27%増)に対する進捗率は74%に達しており、これを材料視する買いが勢いを増している。株価指標面でもPER8倍に過ぎず、高成長路線を走る同社株への見直し人気を増幅させている。

■名村造船所 <7014>  522円  +80 円 (+18.1%) ストップ高   本日終値

名村造船所<7014>がストップ高。同社は5日取引終了後、23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。経常損益が96億5100万円の黒字(前年同期は55億1900万円の赤字)となったことが好感されたようだ。売上高は前年同期比71.9%増の361億3300万円で着地した。新造船事業の改善に加え、損益面では原価削減活動による効果や不況時に受注した低船価船の予想収益が円安の進行で大幅に改善される見込みとなり多額の工事損失引当金を取り崩すことができたことなどが寄与した。なお、通期業績予想については売上高1150億円(前期比37.9%増)、経常損益は10億円の黒字(前期は82億4400万円の赤字)とする従来計画を据え置いている。

■日本板硝子 <5202>  465円  +70 円 (+17.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位

日本板硝子<5202>は急騰。前週末5日の取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を3200億円から3600億円(前年同期比23.8%増)へ、営業利益を70億円から110億円(同13.4%減)へ、純利益を20億円から30億円(同65.1%減)へ上方修正したことが好感された。建築用ガラス事業を中心に第1四半期の業績が想定を上回ったことを踏まえたという。また、円安に伴う為替影響と建築用ガラス事業において販売価格上昇の恩恵を受けると予想されることから、通期業績予想について、売上高を6500億円から6900億円(前期比14.9%増)へ上方修正した。ただ、原燃材料費の高まりやインフレ拡大などを織り込み、営業利益180億円(同9.9%減)、純利益40億円(同3.2%減)は従来予想を据え置いた。なお、同時に発表した第1四半期決算は、売上高1779億900万円(前年同期比20.5%増)、営業利益82億6500万円(同15.4%増)、純利益23億8200万円(同6.3%減)だった。

■フジクラ <5803>  910円  +126 円 (+16.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

フジクラ<5803>は急反発し、18年2月以来約4年半ぶりの高値となった。前週末5日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を7000億円から7400億円(前期比10.4%増)へ、営業利益を420億円から500億円(同30.6%増)へ、純利益を225億円から340億円(同13.0%減)へ上方修正したことが好感された。各国のデータセンター、FTTxに対応した需要が引き続き高く、第1四半期(4~6月)連結決算が2ケタ営業増益となったことに加えて、為替の好影響や上海ロックダウンの影響が見込みほど発現しないことが要因。また、情報通信事業部門におけるヘリウム調達難の影響が想定より低く抑えられる見込みであることも寄与する。なお、第1四半期決算は、売上高1809億600万円(前年同期比11.2%増)、営業利益112億8500万円(同16.6%増)、純利益82億6000万円(同25.7%増)だった。

■ラウンドワン <4680>  1,762円  +213 円 (+13.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位

ラウンドワン<4680>が急反騰し、18年7月以来約4年1カ月ぶりの高値となった。前週末5日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を1296億7000万円から1326億2400万円(前期比37.5%増)へ、営業利益を140億7000万円から160億5700万円(前期17億2600万円の赤字)へ、純利益を90億円から112億900万円(前期比2.8倍)へ上方修正したことが好感された。第1四半期(4~6月)において、行動規制の緩和に伴い既存店売上が好調に推移したことが要因という。なお、第1半期決算は、売上高309億1200万円(前年同期比69.4%増)、営業利益23億5900万円(前年同期35億7200万円の赤字)、純利益20億2500万円(同39億2500万円の赤字)だった。同時に、9月30日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表しており、これも好材料視された。投資単位当たりの金額を引き下げるとともに、流通株式数の増加により株式の流動性を高めることで、投資家がより投資しやすい環境を整えることが目的としている。

■リンナイ <5947>  11,030円  +1,120 円 (+11.3%)  本日終値

リンナイ<5947>が大幅に3日続伸し、1月17日につけた年初来高値1万990円に接近。同社は5日取引終了後、23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比9.8%増の100億7900万円となり、上半期計画140億円に対する進捗率が72.0%となったことが好感されたようだ。売上高は同12.4%増の950億600万円で着地。国内で給湯機器などの販売が堅調に推移したことなどが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

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