本日注目すべき【好決算】銘柄 エスケーエレ、INPEX、レノバ (8日大引け後 発表分)
8日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
エスケーエレ <6677> [東証S] ★今期経常を74%上方修正、配当も28円増額
◆22年9月期の連結経常利益を従来予想の19億円→33億円に73.7%上方修正。増益率が38.6%増→2.4倍に拡大する見通しとなった。第6世代用フォトマスクの販売が想定以上に伸び、売上高が計画を10.5%上回ることが利益を押し上げる。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の22円→50円(前期は20円)に大幅増額修正した。配当利回りは5.06%に上昇。
INPEX <1605> [東証P] ★今期経常を20%上方修正、配当増額と大規模な自社株買いも発表
◆22年12月期の連結経常利益を従来予想の1兆420億円→1兆2550億円に20.4%上方修正。増益率が58.4%増→90.8%増に拡大し、従来の11期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は5月に続き、2回目。原油価格と為替レートの前提条件を見直したことが上振れの要因となる。原油は通期平均で1バレル95ドル(前回は85ドル)、為替は通期平均で1ドル=125円(前回は1ドル=120円)にそれぞれ変更した。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の54円→60円(前期は48円)に増額修正した。併せて、発行済み株式数の8.65%にあたる1億2000万株または1200億円を上限に自社株買いを実施すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いが期待される。
光ビジネス <3948> [東証S] ★今期経常を一転22%増益・最高益に上方修正、配当も27円増額
◆22年12月期上期(1-6月)の経常利益(非連結)は前年同期比2.7倍の11.7億円に拡大し、従来予想の4.3億円を大きく上回って着地。独占禁止法違反に伴う指名停止処分の影響が限定的だったほか、新型コロナウイルスワクチン接種や住民税非課税世帯に対する臨時特別給付金関係の受注を獲得したことが寄与。
併せて、通期の同利益を従来予想の5億円→15億円に3.0倍上方修正。従来の59.3%減益予想から一転して22.1%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の18円→45円(前期は35円)に大幅増額修正した。配当利回りは8.26%に上昇。
日産化 <4021> [東証P] ★今期経常を6%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も8円増額
◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比58.2%増の194億円に拡大して着地。併せて、通期の同利益を従来予想の541億円→573億円に5.9%上方修正。増益率が0.8%増→6.7%増に拡大し、従来の9期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。
第1四半期に除草剤や殺虫剤の販売が好調だった農業化学品事業を中心とする収益上振れを反映した。
業績好調に伴い、年間配当を従来計画の154円→162円(前期は122円)に増額修正した。
ニックス <4243> [東証S] ★今期経常を一転17%増益に上方修正、5円増配へ
◆22年9月期の連結経常利益を従来予想の1億8000万円→2億6600万円に47.8%上方修正。従来の21.1%減益予想から一転して16.7%増益見通しとなった。生産設備治具の需要が想定より回復したことに加え、円安の影響や補助金収入なども上振れに貢献する。
業績好調に伴い、従来未定としていた期末一括配当は20円(前期は15円)実施する方針とした。
住友鉱 <5713> [東証P] ★4-6月期(1Q)最終は78%増益、通期上方修正
◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終利益は前年同期比77.6%増の764億円に拡大して着地。ニッケルや金の価格が前年同期を上回ったほか、車載用電池向け部材の販売が好調だったことが寄与。円安効果に加え、持ち分法投資損益が好転したことも利益拡大につながった。
併せて、通期の同利益を従来予想の1370億円→1480億円に8.0%上方修正。減益率が51.3%減→47.3%減に縮小する見通しとなった。
小池工 <6137> [東証S] ★4-6月期(1Q)経常は2.4倍増益で着地
◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.4倍の8.6億円に急拡大して着地。主要顧客である建設、産業機械、造船業界の市況が回復基調で推移するなか、DBCファイバーレーザー切断機を中心に出荷が大きく伸びたことが寄与。為替の円安進行もプラスに働いた。
ニチコン <6996> [東証P] ★4-6月期(1Q)経常は3.8倍増益で着地
◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比3.8倍の40.4億円に急拡大して着地。産業機器向けアルミ電解コンデンサーが増勢だったほか、xEV向け機器用フィルムコンデンサーはEV化に伴う旺盛な需要を取り込んだ。また、家庭用蓄電システムなどの販売にも注力し、31.5%の大幅増収を達成した。円安進行で為替差益が急増したことも利益を押し上げた。
第1四半期実績だけで、通期計画の86億円に対する進捗率は47.0%に達しており、業績上振れが期待される。
第一興商 <7458> ★今期経常を16%上方修正
◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は32.3億円の黒字(前年同期は6億円の赤字)に浮上して着地。コロナ禍に伴う行動制限の解除を背景に、カラオケ・飲食店舗の収益が急改善したほか、業務用カラオケも伸びた。
第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の110億円→128億円に16.4%上方修正。増益率が12倍→14倍に拡大する見通しとなった。
尾家産 <7481> [東証S] ★上期経常を2.6倍上方修正、15円増配へ
◆23年3月期上期(4-9月)の経常損益(非連結)を従来予想の1.9億円の黒字→5億円の黒字(前年同期は7.5億円の赤字)に2.6倍上方修正した。外食産業の回復に加え、コロナ禍で営業を強化したヘルスケアフード業態と中食業態向けの伸長が寄与する。業務効率化や経費削減の進展なども利益を押し上げる。
併せて、従来未定としていた年間配当は前期比15円増の20円を実施する方針とした。
イトーキ <7972> [東証P] ★今期経常を38%上方修正
◆22年12月期の連結経常利益を従来予想の29億円→40億円に37.9%上方修正。増益率が19.0%増→64.1%増に拡大する見通しとなった。上期に設備機器・パブリック事業の子会社ダルトンが大型受注の対応などで販売拡大したことに加え、ワークプレイス事業でオフィスのリニューアル商談が増加傾向にあることが要因。販管費の抑制や不採算事業の見直しなども上振れに貢献する。
立花エレ <8159> [東証P] ★4-6月期(1Q)経常は96%増益で着地
◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比96.1%増の29億円に拡大して着地。半導体デバイス事業が収益を牽引した。旺盛な需要が続くなか、マイコンやロジックIC、メモリーが大きく伸びたほか、電子デバイスではコネクターなどの接続部品やセンサー応用品が好調だった。
上期計画の35億円に対する進捗率は82.9%に達しており、業績上振れが期待される。
MHT <9218> [東証G] ★上期経常を90%上方修正
◆22年12月期上期(1-6月)の連結経常利益を従来予想の1.5億円→2.9億円に89.7%上方修正した。新型コロナウイルスのワクチン接種に関する医療職の人材紹介手数料が想定より伸び、売上高が計画を22.9%も上回ったことが利益を押し上げた。
レノバ <9519> [東証P] ★4-6月期(1Q)最終は3.5倍増益・通期計画を超過
◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終利益は前年同期比3.5倍の46.3億円に急拡大して着地。再生可能エネルギー発電事業で前期に運転を開始した苅田バイオマスや軽米尊坊ソーラーが寄与し、39.4%の大幅増収を達成した。四日市ソーラー匿名組合事業の匿名組合出資持ち分の売却に伴う売却益を計上したことも利益を押し上げた。
第1四半期実績だけで、通期計画の29億円を大幅に超過しており、業績上振れが期待される。
株探ニュース