話題株ピックアップ【夕刊】(3):WACUL、エンビプロ、フコク

注目
2022年8月29日 15時21分

■WACUL <4173>  667円  +14 円 (+2.1%)  本日終値

WACUL<4173>が高い。同社はきょう、デジタルを活用した「LTV最大化支援パッケージ」の提供を開始すると発表しており、これが材料視されたようだ。これは中長期的な顧客満足度の向上やLTV(顧客生涯価値)最大化に向けた支援を促進するため、「デジタルを活用したLTV最大化支援」としてパッケージ化し提供するもの。LTV最大化支援コンサルティングは、ローソン<2651>やMS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725>傘下のあいおいニッセイ同和損害保険などに提供されるという。

■エンビプロ <5698>  996円  +11 円 (+1.1%)  本日終値

エンビプロ・ホールディングス<5698>が朝方こそ全体相場の軟調地合いが影響したものの、売り一巡後は持ち直す動きとなった。同社は26日取引終了後、子会社のブライトイノベーション及び東京大学大学院工学系研究科村上進亮研究室と、リサイクル処理工程に係る温室効果ガス(GHG)排出量を算定するとともに、再生可能エネルギー活用によるGHG排出量の削減効果を定量的に評価(見える化)する共同研究を開始したと発表。これにより自社の各リサイクル処理工程で排出されるGHG排出量を測定し、取引先に提供可能な1次データの把握を目指す。また、自社のRE100工場(使用電力が100%再生可能エネ由来である工場)で行われているリサイクル処理と従来の化石燃料由来の電気を使用したリサイクル処理を比較した場合のGHG排出量の差を定量的に評価するとしている。

■フコク <5185>  1,014円  +11 円 (+1.1%)  本日終値

フコク<5185>がしっかり。午後1時ごろ、同社のバイオ製品「SphereRing(スフェアリング)」により培養された細胞の臨床に向けた研究成果が、7月14日に開催された第28回日本遺伝子細胞治療学会学術集会で発表されたとしており、これが好材料視された。同学会の同社主催セミナーにおいて、共同研究機関である金沢医科大学病院再生医療センターの石垣靖人教授が「SphereRingを用いて作製された臨床向け脂肪由来幹細胞スフェロイドの遺伝子解析」と題した発表を実施。同氏は変形性膝関節症の治療法として、間葉系幹細胞のスフェロイドを患部へ注入する治療を研究しており、SphereRingによる細胞凝集塊の形成は大きさが均一で再現性が良く、細胞凝集塊の細胞は従来の培養法と比較して、組織形成や修復、血管再生の遺伝子発現が優れていることなどが報告された。

■キタック <4707>  298円  -27 円 (-8.3%)  本日終値

キタック<4707>が3日ぶりに反落。同社は26日取引終了後、22年10月期第3四半期累計(21年10月21日~22年7月20日)連結決算を発表。営業損益が2900万円の赤字(前年同期は6100万円の黒字)となったことが嫌気されたようだ。売上高は前年同期比11.5%減の18億9700万円で着地。主力の建設コンサルタント事業の完成業務収入が減少したことが影響した。なお、通期の連結業績見通しについては従来見通しを据え置いている。

■プロネクサス <7893>  1,008円  -91 円 (-8.3%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ

プロネクサス<7893>は急落。前週末26日の取引終了後、筆頭株主の上野守生氏による200万株の売り出しと、オーバーアロットメントによる上限30万株の売り出しを実施すると発表しており、短期的な需給悪化を警戒した売りが出ているようだ。なお、売出価格は9月5日から8日までの期間に決定する予定。株式流動性の向上が目的としている。

■大和コンピューター <3816>  1,015円  -85 円 (-7.7%)  本日終値

大和コンピューター<3816>が大幅反落。前週末26日の取引終了後に発表した23年7月期連結業績予想で、売上高29億2000万円(前期比1.5%増)、営業利益4億8000万円(同1.8%増)、純利益3億3500万円(同1.3%減)と最終減益を見込むことが嫌気された。企業の戦略的IT投資需要や働き方改革への対応、デジタル化による自動化・効率化・省力化へのシステム投資は続くとみており、引き続きソフトウェア開発関連事業の伸長を見込む。ただ、前期は為替差益が大幅に膨らんだことから、その反動もあって最終減益を余儀なくされる見通しだ。なお、22年7月期決算は、売上高28億7700万円(前の期比10.2%増)、営業利益4億7100万円(同2.3%増)、純利益3億3900万円(同3.2%増)だった。

■日本カーバイド工業 <4064>  1,248円  -100 円 (-7.4%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

日本カーバイド工業<4064>は大幅安で年初来安値を更新。前週末26日の取引終了後、株式売り出しを発表しており、株式需給の悪化を警戒する売りが膨らんだ。大株主のAGC<5201>などが合計165万7400株を売り出す。同時に24万8500株を上限とするオーバーアロットメントによる売り出しも行う。売出価格は9月5日から7日のいずれかの日に決定する。コーポレートガバナンス・コードへの取り組みの一環として、政策保有株式の縮減を進めるとしている。

■ニチモウ <8091>  2,522円  -194 円 (-7.1%)  本日終値  東証プライム 下落率4位

ニチモウ<8091>は反落。前週末26日の取引終了後、SMBC日興証券を割当先とする第三者割当により新株予約権を発行すると発表しており、株主価値の希薄化を警戒した売りが出ているようだ。発行新株予約権数は7170個(潜在株数71万7000株)で、希薄化率は18.93%。調達資金約18億5700万円(手取り概算額)は、持ち分法適用関連会社への出資を通じた陸上養殖設備の建設資金などに充てる。

■パレモ・HD <2778>  227円  -11 円 (-4.6%)  本日終値

パレモ・ホールディングス<2778>は急落。前週末26日の取引終了後に発表した8月度(7月21日~8月20日)の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比10.6%増と6カ月連続で前年実績を上回ったが、7月の同17.1%増から伸び率が鈍化したことから売られているようだ。お盆の行動制限などがなかったことで前年より改善し、アパレル事業ではブラウス、ワンピースなどのアイテムが伸長した。また雑貨事業では、300円均一雑貨業態の「illusie300」で引き続き玩具商品や冷感グッズが好調だった。なお、全社売上高は同0.2%減だった。

■日本電解 <5759>  2,645円  -53 円 (-2.0%)  本日終値

日本電解<5759>は下落。前週末26日の取引終了後、SBI証券を割当先とする第三者割当により第1回新株予約権(行使価額修正条項付き)を発行すると発表しており、株主価値の希薄化を警戒した売りが出たようだ。発行新株予約権数は1万8000個(潜在株数180万株)で、希薄化率は24.83%。調達資金約48億2300万円(手取り概算額)は、米国子会社の新工場建設に関する資金に充てる。

●ストップ高銘柄

ZUU <4387>  1,306円  +300 円 (+29.8%) ストップ高   本日終値

フジックス <3600>  1,954円  +400 円 (+25.7%) ストップ高   本日終値

光陽社 <7946>  1,999円  +400 円 (+25.0%) ストップ高   本日終値

TORICO <7138>  2,304円  +400 円 (+21.0%) ストップ高   本日終値

スターツ出版 <7849>  6,080円  +1,000 円 (+19.7%) ストップ高   本日終値

など、13銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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