注目銘柄ダイジェスト(前場):くら寿司、ウェルネット、エンバイオHDなど
SGホールディングス<9143>:2173円(-70円)
大幅続落。1008万1700株の売出、並びに150万株のオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。三菱UFJ銀行と三井住友銀行が売出人となる。売出価格の決定期間は9月14日から20日まで。売出株は最大で発行済み株式数の1.8%の水準となる。目先の需給悪化につながるとしてマイナス材料視する動きが優勢に。一方で、540万株を上限とする自社株買いの実施を発表、取得期間は10月3日から23年3月31日まで。
くら寿司<2695>:2826円(-309円)
大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業損益は3.8億円の赤字となり、通期予想は従来の28.3億円の黒字から一転、9億円の赤字見通しと下方修正している。コロナ第7波の拡大による人流減少で、最需要期である7月、8月の来店客数が計画を大きく下振れたもよう。また、食品価格やエネルギー価格の上昇も重しとなっているようだ。市場コンセンサスは会社計画並みであったとみられ、大幅下方修正にはネガティブインパクト。
ウェルネット<2428>:583円(+44円)
大幅反発。未定としていた23年6月期の業績見通しを公表している。経常利益は8.6億円で前期比14.1%増益の見通し、年間配当金も前期比1.87円増の16円計画としている。また、3カ年の中期経営計画も発表、数値目標として25年6月期経常利益は15億円を計画しており、来期以降も一段の収益伸長加速化を見込んでいる。同期の配当金は27円計画に。今後の収益成長本格化期待が高まる展開のようだ。
マツダ<7261>:1212円(+28円)
続伸。ISM非製造業景気指数の上振れを受けて、米国では金融引き締め強化への思惑から長期金利が3.3%台半ばにまで上昇、つれて、ドル・円相場も一時143円台後半にまで上昇している。円は対ユーロでも軟調な動きと、急激な円安が進行する流れになっている。円安メリットの大きい自動車株は本日逆行高となるものも多く、セクター内でもとりわけ為替感応度が高いとされる同社にも買いが先行へ。
郵船<9101>:9620円(-610円)
大幅続落。社長インタビュー報道において、「2022年末に向けてリセッションが避けられない。コンテナ船の狂乱も今年いっぱいで平時に戻る」、「23年は業績を支えてきたコンテナ船事業において変わり目の年となる」などとコメントされている。あらためて、足元で業績急拡大をけん引してきた持分法適用会社の来期以降の反動減が想定され、配当や配当利回り水準の低下も見込まれる状況となっている。他の大手海運各社にも売りが先行。
シノプス<4428>:1373円(+133円)
一時ストップ高で年初来高値更新。西友(東京都北区)に需要予測型自動発注サービス「sinops-CLOUD」を提供すると発表している。西友では、各店舗の日配食品・加工食品・日用品など幅広いカテゴリーの発注業務の効率化・最適化のほか、需要予測データや特売情報を活用した物流センターでの在庫最適化を図る。今秋からデータ検証を実施し、23年7月ごろから全店舗に順次導入する予定。
エンバイオHD<6092>:735円(+100円)
ストップ高。子会社のエンバイオ・エンジニアリング(東京都千代田区)が開発した浄化技術による「バイオオーグメンテーションによる塩素化エチレン類汚染土壌・地下水の浄化」の事業計画が、経済産業大臣及び環境大臣から「微生物によるバイオレメディエーション利用指針」に適合していることが確認され、商業利用が可能となったと発表している。今後、効率的で低環境負荷、低コストの工法として活用していく計画。
ツクルバ<2978>:929円(+62円)
大幅に反発。22年7月期の営業損益を従来予想の8.90億円の赤字から7.73億円の赤字(前期実績3.58億円の赤字)に上方修正している。主力のカウカモ事業で仲介取引が堅調に推移したほか、仕入販売取引が想定以上に伸長したため。コスト改善で販管費が抑制できたことも赤字縮小に寄与する見通し。また、25日移動平均線が200日移動平均線を上に突き抜けており、先高期待も買いを後押ししているようだ。
《ST》