話題株ピックアップ【夕刊】(1):シダックス、ホトニクス、第一生命HD
■シダックス <4837> 608円 +32 円 (+5.6%) 本日終値
シダックス<4837>が急反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「外食大手のコロワイドが、シダックスに給食などフードサービス事業の買収を提案したことが6日、わかった」と報じられており、TOBを巡る争いが激しくなり、TOB価格が引き上げられるとの思惑から買われたようだ。シダックスにはオイシックス・ラ・大地<3182>が最大33.34%の株式取得を目指しTOBを実施しているが、シダックスはこれに反対意見を表明していた。報道に対してコロワイド<7616>は、「提案を行っていることは事実だが、現時点で開示すべき事項はない。今後、開示すべき事実が発生した場合は、速やかに公表する」とのコメントを発表している。
■浜松ホトニクス <6965> 5,960円 +110 円 (+1.9%) 本日終値
浜松ホトニクス<6965>が3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が6日付で投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を9600円から1万円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、高水準の設備投資継続により償却負担は増加傾向にあるが、医用・バイオ機器、分析機器を中心に安定的な利益成長が続くと予想。22年9月期第3四半期末時点での受注残高は連結で約950億円と上期末時点を上回る過去最高水準にあり、連結受注残高だけで来期23年9月期の同社売上高予想2134億円の44.5%程度に相当し、堅調な業績が継続すると予想している。
■ツルハホールディングス <3391> 7,690円 +140 円 (+1.9%) 本日終値
ツルハホールディングス<3391>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券が6日付で、投資評価「3」を継続し、目標株価を6700円から7400円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。22年5月期第4四半期の同証券予想に対する下振れを踏まえ、23年5月期の営業利益予想を443億円から428億円へ、24年5月期を同457億円から443億円へ減額したが、増益に回帰することや配当性向の引き上げ発表以降、配当利回りをも加味した株価形成となっている点などを踏まえて目標株価を引き上げたとしている。
■広済堂ホールディングス <7868> 1,250円 +20 円 (+1.6%) 本日終値
広済堂ホールディングス<7868>が4日続伸。6日の取引終了後、子会社の東京博善が、TSO International(東京都新宿区)が主催してきた葬祭業界における国内最大の展示会「エンディング産業展」事業を譲り受けると発表しており、これが好感された。今回の事業譲受により同展示会を東京博善が主催することで、東京博善の収益向上や葬祭業界における認知、ブランディングの向上に資するものと判断したという。譲受日は10月3日を予定しており、今後の「エンディング産業展」は東京博善が主催し、TSO Internationalが展示会開催のノウハウを提供する形で共催、運営のサポートをするという。なお、同件が23年3月期連結業績に与える影響は軽微としている。
■TIS <3626> 4,155円 +40 円 (+1.0%) 本日終値
TIS<3626>は5日続伸し連日で年初来高値を更新。同社はきょう、グループのTISがAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)プラットフォーム技術検証サービスを提供開始すると発表しており、これが好感された。同サービスは、TISのAPIプラットフォームを利用してAPI開発や公開後の管理を検証することができるもので、多大な時間・労力を要するAPI化の計画立案や環境準備に手間をかけることなく、API公開や管理の検証作業にいち早く着手できるとしている。
■第一生命HD <8750> 2,354.5円 +20 円 (+0.9%) 本日終値
第一生命ホールディングス<8750>やT&Dホールディングス<8795>など大手生保株が、全般地合い悪のなかも頑強な値動きで目を引いている。米国ではインフレ警戒感が強まるなか、FRBによる金融引き締め政策が長期化するとの思惑が改めて浮上、米10年債利回りが3.3%台半ばまで上昇した。ハイテク系グロース(成長)株には逆風材料となるが、一方で金融機関にとっては運用環境の改善につながる。日本でも米国事業を手掛ける大手生保には足もとの米長期金利上昇はポジティブ材料となる。更に、米債券市場では超長期債である30年債の利回りも直近で3.5%台まで急上昇しており、長期運用が主体の生保にとっては一段と追い風が強い。
■スギホールディングス <7649> 5,760円 +40 円 (+0.7%) 本日終値
スギホールディングス<7649>は3日ぶりに反発。6日の取引終了後、台湾でドラッグストアを展開するGreat Tree Pharmacy(台湾・桃園市)へ出資すると発表しており、これが好感された。Great Tree Pharmacyは医薬品のみならず、健康食品、ベビー用品、化粧品などの生活必需品の提供を通して台湾ドラッグストア市場において独自のポジションを確立しており、今回の出資を通じて関係・連携を一層強化することで、台湾での事業展開をより効率的かつ強力に推進していくとしている。
■オリエンタルランド <4661> 18,940円 +15 円 (+0.1%) 本日終値
オリエンタルランド<4661>はしっかり。6日の取引終了後、東京ディズニーリゾートで、新型コロナウイルス感染拡大の影響で取りやめていたスペシャルイベント「ディズニー・クリスマス」を3年ぶりに開催すると発表しており、これを好感した買いが入った。11月8日から12月25日までの48日間で開催するほか、ディズニーホテルやディズニーリゾートライン、イクスピアリにおいても、それぞれの施設ならではのクリスマスのプログラムを実施するとしている。
■くら寿司 <2695> 2,824円 -311 円 (-9.9%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
くら寿司<2695>は急反落。6日の取引終了後、22年10月期の連結業績予想について、売上高を1888億6900万円から1824億7700万円(前期比23.6%増)へ、営業損益を28億2700万円の黒字から9億200万円の赤字(前期26億7800万円の赤字)へ、純利益を28億7800万円から8億8400万円(前期比53.5%減)へ下方修正し、黒字予想から一転して営業赤字予想としたことが嫌気された。期初時点では新型コロナウイルスの感染再拡大を考慮していなかったが、1~3月に再拡大からまん延防止等重点措置による営業時間の制限を受けた。また、6月以降は第7波の急速な拡大による人流減少が続き、特に最需要期である7、8月の来店客数が計画に比べて大きく減少し、今なお人流減少が続いていることが要因としている。また、地政学的リスクの上昇に伴う食品価格、エネルギー価格などのコスト上昇も響いた。同時に発表した第3四半期累計(21年11月~22年7月)決算は、売上高1347億5600万円(前年同期比21.8%増)、営業損益3億8200万円の赤字(前年同期8億1700万円の赤字)、純利益17億1100万円(前年同期比2.2倍)だった。
■CYBERDYNE <7779> 347円 -31 円 (-8.2%) 本日終値
CYBERDYNE<7779>が急反落。SMBC日興証券が6日付で投資評価を「1」から「2」とし、目標株価を900円から460円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券によると、最大のカタリストは引き続き国内脳卒中向け保険適応によるHAL導入数の拡大だが、PMDA(医薬品医療機器総合機構)との協議が長期化しつつあると指摘。保険適応時期を24年3月期下期から27年3月期下期へ後倒しとなるリスクを踏まえ、営業損益予想を24年3月期収支均衡から2億5000万円の赤字へ、25年3月期を10億円の黒字から7000万円の黒字へ下方修正した。
株探ニュース