話題株ピックアップ【夕刊】(2):ヤマダHD、ぴあ、ニトリHD
■ヤマダホールディングス <9831> 480円 +2 円 (+0.4%) 本日終値
ヤマダホールディングス<9831>がしっかり。午前10時30分ごろ、不動産取引プラットフォーム「カナリー(Canary)」を運営するBluAge(東京都千代田区)と資本・業務提携すると発表しており、これが好材料視された。今回の提携は、BluAge社内に「ヤマダDX推進チーム」を組成し、グループの全体的なDXを推進するほか、急成長しているアプリ「カナリー」の、購入確度の高い若年層ユーザーをヤマダ経済圏への取り込みを図るのが狙い。ヤマダHDはBluAgeが実施する総額約10億円の第三者割当増資を引き受けることで出資を行う。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。
■ぴあ <4337> 3,360円 +10 円 (+0.3%) 本日終値
ぴあ<4337>が続伸。岸田文雄首相が22日にニューヨークで、チケット料金を割り引く「イベント割」を10月11日に始めると公表したことを受けて、イベント増加によるチケット販売活性化を期待した買いが入ったようだ。イベント割は、全国のコンサートや展覧会、観劇、スポーツ観戦、美術館、博物館、映画館、テーマパークなどのイベントのチケット代が20%割引(上限2000円)で購入できるキャンペーン。なお、経済産業省の「イベント割」のサイトによると、詳細は26日に開示する予定としている。
■ニトリホールディングス <9843> 12,550円 +35 円 (+0.3%) 本日終値
ニトリホールディングス<9843>は4日ぶりに反発。22日の取引終了後に発表した9月度(8月21日~9月20日)の月次国内売上高は、既存店売上高が前年同月比5.8%減と2カ月連続で前年実績を下回ったものの、足もとの苦戦は織り込み済みとの見方が強いようだ。テレビCM効果や「生活応援キャンペーン」の実施によりダイニング家具、電動ベッドなどのベッドルーム家具の売り上げが順調に推移したものの、大型の台風が日本列島を縦断した影響で客数が同13.6%減となったことが響いた。なお、全店売上高は同3.0%減と3カ月ぶりに前年割れとなった。
■北海道電力 <9509> 456円 -52 円 (-10.2%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
北海道電力<9509>は大幅安。前週22日の取引終了後、これまで未定としていた23年3月期業績予想を発表。最終損益を710億円の赤字とし、前期の黒字から一転大幅な赤字に転落する見通しとなったことが嫌気されたようだ。燃料価格の上昇による燃料費調整制度の期ずれ差損の拡大などが響く。小売り・他社販売電力量の増加や燃料価格上昇に伴う燃料費調整額の増加により、売上高は前期比46.2%増の9700億円と増加する見込み。中間・期末ともに10円としていた配当予想については、中間配当を無配、期末配当を未定にそれぞれ見直した。
■東京エレクトロン <8035> 38,700円 -1,710 円 (-4.2%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>やレーザーテック<6920>、SCREENホールディングス<7735>など半導体関連株が安い。23日の米株式市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.45%安と下落し年初来安値を更新した。インフレ懸念で米国の10年債利回りが一時3.82%と12年ぶりの高水準をつけるなか、半導体関連など高PERのハイテク株が売られた。この流れを受け、東京市場でも東エレクやスクリンが年初来安値に下落するなど半導体関連株に売りが波及している。
■大東建託 <1878> 14,010円 -400 円 (-2.8%) 本日終値
大東建託<1878>が反落。22日の取引終了後、22年9月30日時点の株主への提供をもって株主優待制度を廃止すると発表しており、これが嫌気された。配当による利益還元に集約することがより適切であると判断したという。
■中国電力 <9504> 747円 -16 円 (-2.1%) 本日終値
中国電力<9504>が3日続落し年初来安値を更新。SMBC日興証券が22日付で投資評価を「2」から「3」とし、目標株価を870円から670円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。9月13日に未定としていた23年3月期の業績予想及び配当予想を発表。経常損益は1860億円の赤字、配当は中間・期末ともに無配とした。同時に全面値上げの検討に着手したことも発表したことで、同証券では24年3月期以降の業績V字回復の確度は高まったと見ているが、一方でBSの改善や自由化による競争影響が懸念であり、配当の回復ペースは緩やかなものと予想。株価は23年3月期や25年3月期配当で見た場合、電力業界内では割高感があるとしている。
■日野自動車 <7205> 620円 -7 円 (-1.1%) 本日終値
日野自動車<7205>が3日続落。22日の取引終了後、エンジン認証不正問題に関連して、国土交通省から排出ガス性能が基準不適合と確認されたエンジンについて、型式指定取り消しの行政処分を受けたと発表しており、これが嫌気された。国交省の立ち入り検査の結果、排出ガス性能が基準不適合と確認されたトラック・バス用エンジン1機種、建設機械など用エンジン3機種の装置型式の指定が取り消しになったという。なお、同件による業績への影響は精査中としている。
株探ニュース