前場に注目すべき3つのポイント~経済対策への期待から売り優勢ながらも底堅い相場展開~

市況
2022年10月20日 8時37分

20日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:経済対策への期待から売り優勢ながらも底堅い相場展開

■日本光電、2Q上方修正 営業利益70億円←50億円

■前場の注目材料:日立、米に鉄道車両の新工場、104億円投資、月産20両

■経済対策への期待から売り優勢ながらも底堅い相場展開

20日の日本株市場は、売り優勢ながらも底堅い相場展開が見込まれよう。19日の米国市場ではNYダウが99ドル安だった。ネットフリックス、プロクター・アンド・ギャンブル、ユナイテッドなど決算を好感した買いが先行したものの、その後は英消費者物価指数(CPI)が高い伸びとなったことから欧米の中央銀行による積極的な金融引き締めへの警戒から利益確定の動きに向った。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円安の27035円。円相場は1ドル149円80銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。米国の主要な株価指数が下落したことから、指数インパクトの大きい値がさ株などの調整が日経平均の重荷になりそうだ。もっとも、昨日の日経平均は続伸で直近戻り高値に迫る場面も見られたが、後場はこう着感が強まっていた。東証プライムの売買高も約1カ月ぶりに10億株を下回るなど商いは低水準だったこともあり、慎重姿勢は崩していないことから嫌気売りは限られよう。

そのため、売り先行ながらもその後は底堅い値動きが意識されやすく、日経平均は25日線を支持線とした推移が想定されよう。また、米国では予想を上回る決算を発表した銘柄は買われていることもあり、長期金利の上昇を警戒しつつも冷静な動きを見せている。主要な株価指数は下落したものの、SOX指数は上昇している。取引終了後に決算を発表したラムリサーチは1株利益が予想を上回り、時間外取引では買い優勢の動きとなっている。

そのため、低迷していたハイテク株などへはリバランスに伴う買い戻しの動きも意識されやすく、日経平均は27000円固めから押し目狙いの買いも入りそうだ。来週からは国内でも決算が本格化してくるため機関投資家などは動きづらくなるものの、良好な決算を発表した企業などへは個人主体の値幅取り狙いの資金が集中するだろう。今期増益見込みで足元での四半期業績の進捗率の高い銘柄などへは思惑的な動きもみられるだろう。そのほか、経済対策への期待感も高まってきていることも押し目買いに向わせやすい。

■日本光電、2Q上方修正 営業利益70億円←50億円

日本光電<6849>は第2四半期業績予想の修正を発表。売上高は880億円から940億円、営業利益を50億円から70億円に上方修正した。売上高については、国内において生体計測機器や検体検査装置等が好調に推移するとともに、海外においても為替が想定よりも円安に推移していることから、前回発表予想を上回る見込みとなった。利益については為替差益の計上もあり、予想を上回る見込み。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(27257.38、+101.24)

・1ドル=149.80-90円

・SOX指数は上昇(2237.74、+16.79)

・米原油先物は上昇(84.52、+2.45)

・米国景気は拡大

・日銀は金融緩和を継続

・コロナ後の人流再開

・日立<6501>米に鉄道車両の新工場、104億円投資、月産20両

・JAL<9201>航空券販売子会社を24年4月に吸収合併

・三菱自<7211>東南アに小型SUV来年度投入、ベトナムで戦略車披露

・デンソー<6902>熊本県と食・農分野で連携、生産・デジタル技術で地域活性化へ

・ユタカ技研<7229>インド排気部品大手と提携、現地の販路拡大狙う

・NOK<7240>素材・化学分野ファンドに5億円出資、連携深化で新事業創出へ

・浜松ホトニクス<6965>ライダー向けAPDアレイ開発

・マクセル<6810>商用車向け注力、HUD柱に収益源多様化

・アース製薬<4985>次期中計で海外売上高比率3割に上げ

・三菱製紙<3864>再々値上げ、12月出荷分から15%超

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 9月貿易収支(予想:-2兆1547億円、8月:-2兆8200億円)

<海外>

・09:30 豪・9月失業率(予想:3.5%、8月:3.5%)

・09:30 豪・9月雇用者数増減(予想:+2.50万人、8月:+3.35万人)

・10:15 中・1年物ローンプライムレート(LPR)(現行3.65%)

《ST》

提供:フィスコ

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