話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本M&A、寿スピリッツ、塩野義

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2022年10月25日 15時14分

■日本M&A <2127>  1,740円  +18 円 (+1.1%)  本日終値

日本M&Aセンターホールディングス<2127>は反発。24日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が従来予想の170億円から200億円(前年同期比14.6%減)へ、営業利益が72億円から79億円(同31.6%減)へ、純利益が50億4000万円から50億8000万円(同35.0%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好材料視された。21年12月に発覚した売り上げ計上における不正から、再発防止策の実効性を高める内部統制強化に重点を置いた施策に取り組み、足もとでグループの営業活動は再興に向けて加速しつつあり、成約数が前期並みに回復してきたことが要因としている。

■日本工営 <1954>  3,425円  +25 円 (+0.7%)  本日終値

日本工営<1954>が続伸。午前10時30分ごろバングラデシュ国初の地下鉄建設の施工監理業務を8社JVで受注したと発表しており、好材料視された。今回受注したのはダッカ都市交通整備事業(MRT1号線)の施工監理に係る業務で、日本の政府開発援助(ODA)により実施される、バングラデシュ国初の地下鉄案件として、総延長約52キロメートルの都市鉄道(大量輸送交通システム)をダッカ都市圏にて建設するもの。同社では、バングラデシュにおいてこれまでに複数のダッカ市都市鉄道整備案件を受注・履行しており、MRT1号線においても設計・入札支援業務を18年に受注し、詳細設計段階からBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を活用しながら建設プロセス全体を管理するとしている。

■寿スピリッツ <2222>  7,620円  +50 円 (+0.7%)  本日終値

寿スピリッツ<2222>が3日ぶりに反発。24日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が従来予想の191億8000万円から201億円(前年同期比68.1%増)へ、営業利益が18億5000万円から28億3000万円(前年同期14億1800万円の赤字)へ、純利益が12億2000万円から19億9400万円(同2億8200万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したことが好材料視された。行動制限が緩和され、人流が総じて回復基調で推移したことにより、主に首都圏を商圏に展開している「シュクレイ」を中心に販売施策の推進が奏功した。また、経費の効率的使用に努めたことも寄与した。

■フジッコ <2908>  1,909円  +7 円 (+0.4%)  本日終値

フジッコ<2908>は小動き。24日取引終了後、23年3月期の連結業績予想の修正について発表し、最終利益予想を24億円から前期比14.9%減の18億円に下方修正した。増益予想から一転して最終減益の見通しとなったが、原材料高が業績に及ぼす悪影響はある程度は想定内との受け止めもあり、下値を探る動きは限られた。同社は6月に製品価格の値上げに踏み切ったものの、豆製品の低迷などに加え、エネルギー・原材料コストが当時の想定を上回って推移するなど収益を圧迫する見通し。兵庫県西宮市に所有する土地の売却で特別利益として約6億円計上する予定だが、補えない見込みだ。

■塩野義製薬 <4507>  6,728円  +13 円 (+0.2%)  本日終値

塩野義製薬<4507>はしっかり。24日取引終了後、23年3月期の連結業績予想を見直したと発表。最終利益予想を従来の1360億円から1420億円(前期比24.4%増)に上方修正したことなどが株価の支えとなった。売上高に相当する売上収益も4000億円から4100億円(同22.3%増)に引き上げた。注意欠陥・多動性障害(ADHD)に向けた治療薬「インチュニブ」や薬剤耐性(AMR)感染症に向けた治療薬「セフィデロコル」、英ヴィーブにライセンス供与する抗エイズウイルス(HIV)薬などが好調に推移し、業績予想に反映させた。新型コロナウイルス関連製品についても今期は予定通り収益に貢献すると見込む。

■トランコム <9058>  7,330円  -730 円 (-9.1%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ

トランコム<9058>が急落。24日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算の発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。営業利益予想は従来の85億3000万円から前期比2.4%減の78億円に下方修正した。営業利益と経常利益は増益予想から一転、減益の見通しとなったほか、最終利益の増益率も従来の計画に対し低下しており、これらを嫌気した売りが膨らんだ。燃料費高騰による原価上昇や、ロジスティクスマネジメント事業における先行投資などが響く。

■中外製薬 <4519>  3,396円  -123 円 (-3.5%)  本日終値  東証プライム 下落率7位

中外製薬<4519>は5日続落。24日取引終了後、22年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表した。最終利益は前年同期比33.2%増の2719億5000万円と大幅増益となった半面、7~9月の3カ月間では21%の減益だったことを受け、業績の先行きを警戒した売りが膨らんだようだ。海外で血友病治療薬「ヘムライブラ」が大幅に伸びた一方、国内では新型コロナ治療薬「ロナプリーブ」の政府納入分がなく、さらに研究開発費が円安の影響などで増加したことが利益を押し下げた。22年12月期の通期業績予想と年間配当予想は据え置いた。

■ゼンリン <9474>  897円  -11 円 (-1.2%)  本日終値

ゼンリン<9474>は反落。24日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が従来予想の262億円から259億円(前年同期比0.1%増)へ、営業損益が4億円の赤字から9億8000万円の赤字(前年同期比4億5600万円の赤字)へ、最終損益が収支均衡から7億円の赤字(同8000万円の赤字)へ下振れて着地したようだと発表したことが嫌気された。IoT関連のソリューションサービスが増加した一方、オートモーティブ関連で自動車の生産調整の影響からカーナビゲーション用データ販売が減少したことが響いた。また、売り上げ構成の変化や投資有価証券評価損の計上なども損益悪化につながった。

■テックファム <3625>  491円  +80 円 (+19.5%) ストップ高   本日終値

テックファームホールディングス<3625>が急伸。午前10時、メタバース空間やECサイトで活用できる3Dモデルの生成サービスを25日から開始すると発表し、材料視された。衣類や雑貨など3Dモデル化をしたい商品を同社に送ると、360度すべての角度からの撮影により商品の細部を再現した3Dモデルのデータを生成する。商品の訴求力を高めたいとする顧客のニーズを取り込む。生成費用は商品100点の場合は150万円から提供するとしている。

■ムラキ <7477>  1,548円  +237 円 (+18.1%)  本日終値

ムラキ<7477>が続急伸。24日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、営業利益が従来予想の4700万円から1億3200万円(前年同期比40.4%増)へ、純利益が2200万円から9100万円(同40.0%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。売上高は35億8100万円の計画に対して35億7500万円(同0.3%減)とほぼ計画に沿った形で着地したものの、想定していた仕入れコスト上昇の影響が軽微だったことやその他のコスト削減努力が奏功し、利益は上振れたとしている。

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