話題株ピックアップ【夕刊】(2):JFE、MIXI、リクルート

注目
2022年11月7日 15時16分

■JFEホールディングス <5411>  1,480円  +100 円 (+7.3%)  本日終値

4日に決算を発表。「今期最終を11%上方修正」が好感された。

JFEホールディングス <5411> [東証P] が11月4日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。23年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終利益は前年同期比12.4%減の1232億円に減った。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の1400億円→1550億円(前期は2880億円)に10.7%上方修正し、減益率が51.4%減→46.2%減に縮小する見通しとなった。

⇒⇒JFEホールディングスの詳しい業績推移表を見る

■日特建設 <1929>  907円  +52 円 (+6.1%)  本日終値

日特建設<1929>がマドを開けて大幅高、10月5日以降約1カ月にわたって下値模索の動きを見せていたが、満を持して切り返す展開となっている。特殊土木工事を主力とし防災工事などの実績が高い。同社は前週末4日取引終了後、23年3月期上期(22年4~9月)の決算を発表、営業利益は前年同期比50%増の20億6700万円と急増、従来計画は前年実績に対しほぼ横ばいの14億円を予想していたこともあり、これがサプライズとなった。基礎・地盤改良工事が高水準に推移したことに加え、法面工事も前期並みに好調を堅持し収益を押し上げている。今期は年間45円の配当を計画しており、5%近い高配当利回りも魅力となっている。

■KYB <7242>  3,460円  +175 円 (+5.3%)  本日終値

KYB<7242>の上昇波動が鮮明。一時200円高の3485円と値を飛ばし、きょうで6連騰と気を吐いている。自動車部品製造を手掛け、衝撃を緩和する油圧緩衝器で世界屈指の実力を持つ。前週末4日取引終了後に23年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の265億円から297億円(前期比1%減)に大幅増額した。これまでは前期実績に対し2ケタ減益見通しにあったが、円安効果を背景にほぼ横ばい水準まで切り上がった。また、同社株はディープバリュー株としての側面も持つ。PER4倍台、PBRが0.5倍台、配当利回りも4%強に達しており、業績改善色が強まったことで水準訂正狙いの買いに弾みがつく格好となった。

■りらいあ <4708>  1,026円  +51 円 (+5.2%)  本日終値

4日に決算を発表。「上期経常が10%増益で着地・7-9月期も18%増益」が好感された。

りらいあコミュニケーションズ <4708> [東証P] が11月4日大引け後(16:00)に決算を発表。23年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比10.5%増の33.9億円に伸びたが、通期計画の86億円に対する進捗率は39.5%となり、5年平均の38.7%とほぼ同水準だった。

⇒⇒りらいあの詳しい業績推移表を見る

■IIJ <3774>  2,294円  +104 円 (+4.8%)  本日終値

インターネットイニシアティブ<3774>は後場に上げ幅を拡大。上昇率は一時9%を超えた。正午に23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。売上高に相当する売上収益は前年同期比11.8%増の1219億6200万円、最終利益は同25.3%増の86億3800万円だった。これまで公表していた9月中間期の計画は、売上収益が同7.3%増の1170億円、最終利益が同1.3%減の68億円だった。ともに実績が計画を上回り、更に最終増益で着地したことを好感した買いが集まった。ネットワークサービスが堅調に推移したほか、システムインテグレーションはネットワーク構築需要の高まりを背景に大きく伸びた。

■シミックHD <2309>  1,717円  +77 円 (+4.7%)  本日終値

シミックホールディングス<2309>が大幅高。治験支援ビジネスの先駆で業界トップクラスの実績を持つが、新型コロナワクチンの接種支援業務の拡大が足もとの収益を押し上げている。前週末4日取引終了後に22年9月期通期業績の大幅上方修正を発表、営業利益は従来予想の86億円から118億4500万円(前の期比2.4倍)に急拡大、過去最高利益の大幅更新となる。これがサプライズとなり、上値を見込んだ投資資金の流入を誘っている。PERは3.8倍で株価指標面からも割安感が際立つ。

■サンケン電気 <6707>  5,360円  +230 円 (+4.5%)  本日終値

サンケン電気<6707>が反発。上昇率は一時9%を超えた。前週末4日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正し、これを好感した買いが先行した。売上高は1900億円から2220億円(前期比26.4%増)、最終利益は67億円から80億円(同2.5倍)にそれぞれ見通しを引き上げた。産業機器市場向けはデータセンター関連の需要が堅調だったほか、業務用空調やファクトリーオートメーション(FA)機器に対するパワーモジュール製品の拡販も順調に推移するとみる。自動車市場向けは受注残が積みあがるなか、生産ミックスの見直しや増産効果などで売上高が伸長する見込み。想定為替レートも円安方向に見直し、これらの要因を業績予想に反映させた。

■MIXI <2121>  2,387円  +98 円 (+4.3%)  本日終値

MIXI<2121>が急伸し、9月につけた年初来高値を更新した。前週末4日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。売上高の見通しは1200億円から1330億円(前期比9.0%増)、営業利益の見通しは85億円から155億円(同13.0%減)に上方修正したことなどを好感した買いが集まった。4~9月期にスマートフォン向けゲーム「モンスターストライク(モンスト)」が好調に推移したことや、足もとのトレンドなどを通期の業績予想に織り込んだ。一方、最終利益の見通しは前期比51.3%減の50億円で据え置いた。一部ゲームタイトルの開発中止を決定したことに伴い、事業撤退損などを特別損失として計上した。

■パーソルHD <2181>  3,015円  +91 円 (+3.1%)  本日終値

パーソルホールディングス<2181>やジェイエイシーリクルートメント<2124>など人材紹介関連企業の株価が上昇している。米ツイッターが大規模なレイオフ(一時解雇)に踏み切ると前週に伝わったが、日本時間週明け7日の取引開始前には「フェイスブック」を運営するメタ・プラットフォームズ<META>も、大規模な人員削減を始める予定だと報じられた。これらの動きは日本法人も対象とみられており、国内の人材紹介サービスに対する需要が高まるとの思惑が人材紹介関連株の支えとなったようだ。エン・ジャパン<4849>やクリーク・アンド・リバー社<4763>、リクルートホールディングス<6098>も堅調に推移している。

■日本製鉄 <5401>  2,179円  +64.5 円 (+3.1%)  本日終値

日本製鉄<5401>、JFEホールディングス<5411>などをはじめ鉄鋼株が軒並み高に買われており、業種別騰落率で33業種中トップとなっている。きょうは前週末の米株高を引き継いで、日経平均が2万7000円台半ばに切り返しているが、そのなか鉄鋼や海運などの世界景気敏感株への買い戻しが顕著となっている。鉄鋼株は、JFEが前週末4日に23年3月期業績予想の修正を発表し、最終利益は従来予想の1400億円から1550億円(前期比46%減)に増額しており、これが鉄鋼株全体にもポジティブに働いている。JFEは今期業績面の低迷は事前に織り込みが進んでいたが、コスト上昇分の製品価格転嫁を背景に想定よりも収益水準が引き上げられる見通しとなった。また、同社株だけではなく、鉄鋼株は高配当利回り銘柄の宝庫であることもインカムゲイン狙いの買いを誘導している。

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