タカトリの上値追い鮮烈、次世代パワー半導体向け装置が収益牽引
タカトリ<6338>が一時380円高の5500円まで買われ青空圏を快走、異彩を放つ上昇パフォーマンスで市場の視線を集めている。世界的な脱炭素への取り組みを背景に、キーデバイスとしてパワー半導体の需要が急増している。そのなか、メーカーの次世代パワー半導体への投資も加速しており、同社の、シリコンカーバイド(SiC)材料用マルチワイヤーソーへの受注が相次いでいる。同商品分野では同社は世界屈指のニッチトップ企業として存在感を示しており、足もとの業績も会社側の想定を上回って急拡大している。そうしたなか今週11日に22年9月期の決算発表を控えており、これを視野に入れた売り買いが交錯している。株式需給面では「外資系証券経由の空売りが高水準でその買い戻しが株価に浮揚力を与えている」(中堅証券ストラテジスト)という指摘もある。