話題株ピックアップ【昼刊】:BEENOS、新日本電工、タカトリ

注目
2022年11月9日 11時42分

■BEENOS <3328>  3,255円  +504 円 (+18.3%) ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ

BEENOS<3328>が急騰。越境EC事業を主力展開するが、投資事業にも力を入れている。8日取引終了後に22年9月期決算を発表したが、最終利益は前の期比87%減の2億1100万円と大きく落ち込んだ。しかし、これは投資事業の損失に絡むもので、越境EC事業の好調を背景にトップラインは同19%増の298億4600万円と大幅な伸びを確保している。続く23年9月期は売上高が前期比11%増の331億2000万円と2ケタ成長を継続、最終利益は前期比22.3倍となる25億8000万円を見込んでおり、一気に過去最高利益を更新する見通しとなった。これがサプライズとなり、投資資金の流入が加速している。

■新日本電工 <5563>  421円  +64 円 (+17.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位

新日本電工<5563>はマドを開けて急伸。8日の取引終了後に1~9月期の好決算と自社株買いの実施を発表しており、これを好感した買いが急速に集まっている。1~9月期の売上高は前年同期比23.0%増の589億5900万円、純利益は同2.2倍の74億5000万円だった。高炭素フェロマンガン製品を手掛ける主力の合金鉄事業が販売価格の上昇や円安により大きく伸び、全体業績に貢献した。あわせて発表した自社株買いは、上限が1500万株(発行済み株数の10.21%)、または40億円。取得期間は11月9日から来年3月24日まで。

■タカトリ <6338>  5,820円  +700 円 (+13.7%)  11:30現在

タカトリ<6338>が青空圏を快走、異彩を放つ上昇パフォーマンスで市場の視線を集めている。世界的な脱炭素への取り組みを背景に、キーデバイスとしてパワー半導体の需要が急増している。そのなか、メーカーの次世代パワー半導体への投資も加速しており、同社の、シリコンカーバイド(SiC)材料用マルチワイヤーソーへの受注が相次いでいる。同商品分野では同社は世界屈指のニッチトップ企業として存在感を示しており、足もとの業績も会社側の想定を上回って急拡大している。そうしたなか今週11日に22年9月期の決算発表を控えており、これを視野に入れた売り買いが交錯している。株式需給面では「外資系証券経由の空売りが高水準でその買い戻しが株価に浮揚力を与えている」(中堅証券ストラテジスト)という指摘もある。

■アイ・ピー・エス <4390>  3,325円  +374 円 (+12.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位

8日に業績修正を発表。「上期経常を87%上方修正・最高益予想を上乗せ」が好感された。

アイ・ピー・エス <4390> [東証P] が11月8日大引け後(15:00)に業績修正を発表。23年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益を従来予想の12.7億円→23.7億円(前年同期は8.2億円)に86.6%上方修正し、増益率が54.9%増→2.9倍に拡大し、従来の2期連続での上期の過去最高益予想をさらに上乗せした。

⇒⇒アイ・ピー・エスの詳しい業績推移表を見る

■カナミックネットワーク <3939>  661円  +54 円 (+8.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位

カナミックネットワーク<3939>が急動意、12.9%高の685円まで駆け上がる場面があった。医療や介護サービス事業者に特化したクラウドサービスを展開しており、健康寿命延伸サービスなどに重点を置いている。業績も新規顧客の開拓が進むなか、トップライン、利益ともに高水準の成長を続けている。8日取引終了後、22年9月期の決算を発表、売上高が前の期比20%増の25億200万円、営業利益は同14%増の9億6200万円といずれも2ケタ伸長を達成した。更に続く23年9月期の業績予想も好調を極め、売上高は前期比44%増の36億円、営業利益は同20%増の11億5000万円と成長スピードが一段と加速する見通しで、投資マネーを強く呼び込む格好となった。

■アニコムHD <8715>  654円  +49 円 (+8.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率9位

8日に決算を発表。「上期経常は一転22%増益で上振れ着地、未定だった今期配当は1.5円増配」が好感された。

アニコム ホールディングス <8715> [東証P] が11月8日大引け後(15:30)に決算を発表。23年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比21.5%増の19.5億円に伸び、従来の0.6%減益予想から一転して増益で着地。同時に、従来未定としていた期末一括配当は4円(前期は2.5円)実施する方針とした。

⇒⇒アニコムHDの詳しい業績推移表を見る

■古河電気工業 <5801>  2,574円  +192 円 (+8.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位

古河電気工業<5801>がマドを開け急騰。きょうで3日続伸となるが、上げ足を一気に強め10.4%高の2630円まで水準を切り上げた。8日取引終了後23年3月期業績予想の修正を発表、最終利益を従来予想の140億円から210億円(前期比2.1倍)に大幅に引き上げた。これが投資資金の食指を動かした。最終利益大幅増額については、米投資会社カーライル・グループ<CG>の投資ファンドが、同社子会社の東京特殊電線<5807>にTOB(株式公開買い付け)を実施することを発表したが、これに伴い同社が保有する東特線の全株式を売却した際の特別利益計上を織り込んだもの。増額修正後の最終利益から換算した時価予想PERは8.6倍前後となり割安感が際立つ。同社は有配企業にしてPBRが解散価値を4割下回る0.6倍程度にとどまっており、依然として上値余地の大きさが意識されている。

■ダイフク <6383>  7,490円  +390 円 (+5.5%)  11:30現在

8日に決算を発表。「今期経常を0.3%上方修正・最高益予想を上乗せ」が好感された。

ダイフク <6383> [東証P] が11月8日大引け後(16:00)に決算を発表。23年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比21.1%増の248億円に伸びた。併せて、通期の同利益を従来予想の575億円→577億円(前期は512億円)に0.3%上方修正し、増益率が12.2%増→12.6%増に拡大し、従来の4期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。

⇒⇒ダイフクの詳しい業績推移表を見る

■シンバイオ製薬 <4582>  770円  +37 円 (+5.1%)  11:30現在

8日に決算を発表。「今期経常を31%上方修正・最高益予想を上乗せ」が好感された。

シンバイオ製薬 <4582> [東証G] が11月8日大引け後(15:30)に決算を発表。22年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期非連結比4.5倍の18.4億円に急拡大した。併せて、通期の同利益を従来予想の17.5億円→23億円(前期非連結は10億円)に31.4%上方修正し、増益率が74.8%増→2.3倍に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

⇒⇒シンバイオ製薬の詳しい業績推移表を見る

■BASE <4477>  303円  +12 円 (+4.1%)  11:30現在

BASE<4477>が一時、前日比43円(14.8%)高の334円に買われる場面があった。8日の取引終了後、未定としていた22年12月期の連結業績予想を発表し、売上高91億3000万~94億9000万円(前期比8.1%~4.4%減)、営業損益23億円の赤字~21億3000万円の赤字(前期9億7700万円の赤字)を見込むとした。前期に比べて営業赤字幅は拡大するものの、業績悪化を見込んで株価は10月下旬まで下落基調にあっただけに、アク抜け感から買われているようだ。PAY事業の流通総額が、既存加盟店の継続的な成長に加え新規加盟店の増加により大きく増加する見込みである一方で、BASE事業における戦略的なテイクレート(流通総額に対する売上高の比率)の引き下げに伴う売上高が減少する。また、プロダクト開発及びセールス&マーケティングの体制強化に伴う人件費増も響く見通しだ。なお、同時に発表した第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高70億9900万円(前年同期比1.1%減)、営業損益11億6700万円の赤字(前年同期4億9000万円の赤字)だった。

■スズキ <7269>  5,313円  +197 円 (+3.9%)  11:30現在

スズキ<7269>が年初来高値を更新。上昇率は一時10%を超えた。8日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。売上高は3兆9000億円から4兆5000億円(前期比26.1%増)、最終利益は1350億円から1900億円(同18.5%増)に見通しを引き上げた。最終利益は減益予想から一転して増益計画となったことなどを好感した買いが集まった。四輪車事業では国内と欧州の販売台数の計画を下方修正した一方、アジアの販売台数の見通しを前期比15.9%増に上方修正。インドの通期販売見通しは同21%増(8月公表時点では同11%増)を見込む。また、これまで45円を計画していた中間配当は5円増配の50円に決定した。一方、46円としてきた期末配当予想は未定に変更した。半導体を含む部品供給不足の影響が不透明なことなどを理由に挙げる。

■SUMCO <3436>  2,033円  +68 円 (+3.5%)  11:30現在

SUMCO<3436>が3連騰と上値追い基調を鮮明とし、2000円大台に歩を進めている。2000円ラインはこれまで上値のフシとして強く意識されており、ここをブレークしたのは6月16日以来約5カ月ぶりとなる。8日取引終了後にこれまで非開示だった22年12月期の業績予想を発表、最終利益は677億円(前期実績は411億2000万円)を見込んでおり、収益急拡大を好感する買いを呼び込んでいる。主力の大口径シリコンウエハーは、データセンター及び車載用半導体の旺盛な需要を背景に大幅な伸びを確保、パソコンやスマートフォンの販売減の影響をこなし、業績押し上げ要因となっている。

■セイコーグループ <8050>  3,335円  +90 円 (+2.8%)  11:30現在

セイコーグループ<8050>が高い。同社は8日取引終了後、23年3月期連結業績予想の上方修正を発表したことが好感された。売上高は2450億円から2570億円(前期比8.3%増)に見直したほか、営業利益は100億円から120億円(同36.8%増)に増額した。円安が寄与したほか、国内外で完成品ウォッチの「グランドセイコー」などグローバルブランドが伸びた。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)の売上高は前年同期比17.7%増の1299億2100万円、営業利益は同2.6倍の88億4700万円だった。アナリストからは、「決算内容はポジティブ」と評価する見方が出ている。

■キッズウェル・バイオ <4584>  310円  +80 円 (+34.8%) ストップ高   11:30現在

キッズウェル・バイオ<4584>に買い人気集中。北海道大学発の創薬ベンチャーでバイオ後続品のほか再生医療などにも展開する。投資先行型企業で足もとの業績は赤字が続いているが、8日取引終了後に発表した23年3月期上期(22年4~9月)決算は営業損益が1100万円と黒字化した。これを材料視する形で投資資金が攻勢をかけている。なお、同社は今週明け7日に浜松医科大学との協働で進めていた次世代型SHEDを用いた脳腫瘍に対する新規治療法に関する論文を発表し、良好な研究成果が示唆されたことを発表、これを受け急騰した経緯がありマーケットでも注目度が高まっていた。

■東京特殊電線 <5807>  2,715円  +500 円 (+22.6%) ストップ高買い気配   11:30現在

東京特殊電線<5807>はカイ気配スタート。8日の取引終了後、TTCホールディングス(東京都千代田区)が東特線に対し、非公開化を目的にTOBを実施すると発表。TOB価格を1株5660円としており、これにサヤ寄せする格好となっている。TTCホールディングスは同TOBを通じた東特線株の取得を目的として設立された会社で、米投資会社カーライル・グループ<CG>が運用するTTC Holdingsがその発行済み株式のすべてを所有する。買い付け予定数は674万3060株(下限449万5400株、上限設定なし)で、買い付け期間は11月9日から12月21日まで。TOB成立後に同社株は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は8日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■ブティックス <9272>  3,350円  +502 円 (+17.6%) ストップ高買い気配   11:30現在

ブティックス<9272>はストップ高の水準となる3350円でカイ気配となっている。8日取引終了後に発表した23年3月期第2四半期累計(4~9月)の決算は、売上高が前年同期比54.8%増の13億4900万円、最終利益が同2.0倍の2億9700万円だった。大幅な増収増益となったほか、通期計画に対する最終利益の進捗率は66%台と高く、これらを評価した買いが入った。展示会事業やM&A仲介事業がいずれも順調に成長した。

●ストップ高銘柄

多摩川ホールディングス <6838>  870円  +150 円 (+20.8%) ストップ高買い気配   11:30現在

アイペット <7339>  3,390円  +500 円 (+17.3%) ストップ高買い気配   11:30現在

など、7銘柄

●ストップ安銘柄

日医工 <4541>  362円  -80 円 (-18.1%) ストップ安売り気配   11:30現在

以上、1銘柄

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