ベネフィット・ワン---2Q増収、福利厚生事業の売上高が堅調に増加
ベネフィット・ワン<2412>は9日、2023年3月期第2四半期(22年4月-9月)連結決算を発表した。売上高は前年同期比7.9%増の202.34億円、営業利益は同29.9%減の48.28億円、経常利益は同28.7%減の49.07億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同22.3%減の37.51億円となり、利益が2022年5月10日公表の予想数値を上回った。
HRDX支援を軸とした会員拡大戦略について、2023年3月期第2四半期においては新たに約2万人(累計で512万人)の会員データを「ベネワン・プラットフォーム」に移行・登録した。今後はシステムの安定運用・機能拡充に継続的に取り組みつつ、福利厚生サービスを始めとする様々なHRサービスと同プラットフォームとの連携を順次拡大することでサービス利用やデータ活用の利便性改善に取り組んでいくとしている。なお、吸収合併したJTBベネフィットの会員についても過半数はベネワン・プラットフォームに移行、概ね計画どおりに進捗している。
決済事業への挑戦について、中長期で決済事業を新たに収益の柱にすることを目指し、給与天引きの仕組みを活用した「給トク払い」サービスを展開している。当面は魅力的なコンテンツ拡充を優先課題とし、生活インフラ分野や定額課金メニューを中心に加盟店開拓に注力しており、2023年3月期第2四半期においては新たに15メニュー(累計で232メニュー)が給トク払いの対象となることが決まっている。
このような中長期戦略に基づいた取り組みを実行しつつ、2023年3月期第2四半期累計期間における業績は、M&A効果や新型コロナワクチン接種支援の前倒し実施等により堅調に推移した。福利厚生事業においては、内部成長に加え、M&Aによる外部成長が業績を押し上げ、売上高は前年同期比39.9%増となった。福利厚生会員のサービス利用は、新型コロナウイルス感染症第7波の影響により想定を下回ったが、前期比では概ね回復基調が続いており、これに伴い補助金支出が増加した。ヘルスケア事業においては、新型コロナワクチン接種支援事業は縮小基調にあるが、4回目接種が前倒しで実施され、当初予想を上回る結果となった。また、大型プロモーション投資による先行費用約6.40億円(うち、福利厚生約4.30億円、ヘルスケア約2.10億円)や本店移転に伴う一時費用約1.70億円を計上しているほか、投資有価証券の一部売却に伴う特別利益6.27億円を計上している。
2023年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比20.2%増の461.00億円、営業利益が同15.4%減の108.00億円、経常利益が同15.9%減の107.90億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同19.9%減の71.70億円とする期初計画を据え置いている。
《SI》