【市場反応】米10月CPI予想以上に鈍化、FRBの利上げ減速観測、ドル急落

市況
2022年11月10日 23時11分

米10月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.4%と、伸びは拡大観測に反し9月と同水準を維持した。前年比では+7.7%と、9月+8.2%から予想以上に伸びが縮小し1月来で最小の伸びとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注目している変動の激しい燃料や食品を除いたコア指数は前月比+0.3%。伸びは9月+0.6%から予想以上に鈍化し7月来で最小。前年比でも+6.3%と、9月+6.6%から予想以上に鈍化した。

同時刻に発表された先週分新規失業保険申請件数(11/5)は前週比7000件増の+22.5万件と予想上回り1カ月ぶり高水準。失業保険継続受給者数(10/29)は149.3万人と、前回148.7万人から予想以上に増加、3月末以来で最高となった。

CPIが予想以上に鈍化したほか新規失業保険申請件数の増加でFRBの利上げ減速観測が強まった。短期金融市場でのピーク金利予想も5%割り込んだ。米国債相場は急伸。10年債利回りは3.91%まで低下し、1日来の低水準となった。米株式先物は600ドル超高。

米10年債利回りは4.12%から3.8968%まで低下し10月末以来の低水準となった。

ドル売りが加速し、ドル・円は146円00銭から143円18銭まで下落し9月23日来の安値を更新。ユーロ・ドルは0.9950ドルから1.0159ドルまで上昇し9月13日来の高値を更新した。ポンド・ドルは1.14ドルから1.16153ドルまで上昇した。

【経済指標】

・米・先週分新規失業保険申請件数:+22.5万件(予想:22.0万件、前回:21.8万件←21.7万件)

・米・失業保険継続受給者数:149.3万人(予想:149.2万人、前回:148.7万人←148.5万人)

・米・10月消費者物価指数(CPI):前年比+7.7%(予想:+7.9%、9月:+8.2%)

・米・10月消費者物価コア指数:前年比+6.3%(予想:+6.5%、9月:+6.6%)・米・10月消費者物価指数:前月比+0.4%(予想:+0.6%、9月:+0.4%)

・米・10月消費者物価コア指数:前月比+0.3%(予想:+0.5%、9月:+0.6%)

《KY》

提供:フィスコ

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