話題株ピックアップ【夕刊】(1):サイバー、マキタ、タカトリ
■サイバーエージェント <4751> 1,288円 +49 円 (+4.0%) 本日終値
サイバーエージェント<4751>は大幅高。サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で日本代表は日本時間2日、強豪スペインと対戦して2対1で勝利し、決勝トーナメント進出を決めた。同社は傘下のインターネットテレビ「ABEMA(アベマ)」でW杯全試合の無料生中継を行っていることから、日本の決勝進出を受けて今後の更なる利用者拡大を期待した買いが入ったようだ。
■マキタ <6586> 3,265円 +100 円 (+3.2%) 本日終値
マキタ<6586>が5日続伸。大和証券は1日、同社株の投資判断を「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」に引き上げた。目標株価は3000円から3500円に見直した。「今期がボトムと判断、株価にも反転の機会到来」としている。7~9月期の連結営業利益は66億9100万円(前年同期比71.9%減)だった。同証券では、当面は在庫削減が課題だが、今期計画通りに進めば危機感は薄らぐ、と指摘。23年3月期の連結営業利益は前期比52.0%減の440億円(会社計画400億円)、24年3月期は480億円、25年3月期は650億円と業績回復を予想している。
■タカトリ <6338> 7,890円 +120 円 (+1.5%) 本日終値
タカトリ<6338>が全般下げ相場に逆行、一時8000円台を回復した。同社は半導体向けなどを中心に精密切断加工を行うマルチワイヤーソーを主力商品とするが、脱炭素への取り組みや電気自動車(EV)シフトを背景に次世代パワー半導体への需要が高まるなか、SiC材料切断加工装置で抜群の商品競争力を発揮、グローバル・ニッチトップ企業として存在感を示す。業績は22年9月期に営業利益段階で前の期比3.5倍化の13億5100万円と急変貌したが、23年9月期も同利益は前期比63%増の22億円を見込むなど高成長トレンドが続く。株価は10月下旬を境に急騰局面に突入し、今週明けの11月28日に9760円の上場来高値を形成、その後は調整局面に入った。しかし、下値抵抗力の強さも際立つ。増し担保規制や、日証金での貸株申し込み制限の対象となっているが、直近では貸株調達による空売りが高水準に膨らんでおり、目先はその買い戻しが株価に浮揚力を与えている。
■資生堂 <4911> 6,104円 +70 円 (+1.2%) 本日終値
日経平均株価が大幅安となるなか、資生堂<4911>が底堅い。ゼロコロナ政策が取られていた中国において、規制緩和の動きが相次いで報じられている。1日には北京市において、症状の度合いに関わらず全員が政府の隔離施設に移送されていたこれまでの政策をシフトし、感染者の一部について自宅隔離を容認すると伝わった。行動制限の緩和により、同社の化粧品販売が回復すると期待した買いが株価の支えとなったようだ。同業のコーセー<4922>も堅調に推移している。
■レーザーテック <6920> 26,715円 +265 円 (+1.0%) 本日終値
レーザーテック<6920>は日経平均やTOPIXが大きく水準を切り下げるなか買い優勢の展開で異彩を放っている。全体相場は円高進行もあってリスク回避ムードが急速に高まったが、同社株は前日の急反発に続き、きょうも5日移動平均線上で強調展開を継続している。前日取引終了後に、「高感度ウェハエッジ検査装置CIELシリーズ」を製品化したことを発表、これが株価の下支え材料となっている。同商品は独自光学系による高感度・高スループット検査を実現したほか、ディープラーニング技術を用いた高精度な欠陥分類と、独自光学系の3D機能によって高さや深さの情報を含む高解像画像の取得を可能とし、欠陥を特定する機能が強化されている。同商品の今後の需要開拓に対する期待が買いを誘導している。
■GLP投資法人 <3281> 156,300円 +1,300 円 (+0.8%) 本日終値
GLP投資法人<3281>が続伸。日経平均株価が一時500円を超す下げとなるなど、リスク回避ムードが漂うなか、米国では投資ファンドのブラックストーンが非上場の不動産投資信託(REIT)である「BREIT」について償還請求を制限したと伝わっている。投資家心理を下向かせる材料が出た半面、このところの米長期金利の低下がREIT相場の支援材料となっており、相対的な分配金利回り面での妙味が投資家の買いを誘ったようだ。REITではこのほか、日本プロロジスリート投資法人<3283>、野村不動産マスターファンド投資法人<3462>などが底堅く推移している。
■RSテクノ <3445> 8,550円 +50 円 (+0.6%) 本日終値
RS Technologies<3445>が続伸。1日の取引終了後、12月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げ、株式の流動性を高めることでより投資しやすい環境を整えるとともに、投資家層の拡大を図ることが目的という。
■伊藤園 <2593> 5,330円 +30 円 (+0.6%) 本日終値
伊藤園<2593>が堅調。1日取引終了後に発表した23年4月期第2四半期累計(5~10月)の連結決算は、最終利益が前年同期比2.2%増の79億2300万円だった。通期計画に対する進捗率は66%に上り、業績の上振れを期待した買いが集まったようだ。売上高は同8.9%増の2272億6200万円だった。タリーズコーヒー事業が堅調だった。原材料高などの影響もあったが、価格改定やコストコントロールで対応したという。
■ニトリホールディングス <9843> 16,205円 +20 円 (+0.1%) 本日終値
ニトリホールディングス<9843>が続伸。外国為替市場では1ドル=135円台までドル安・円高が進行している。円高メリット株と位置付けられるニトリHD株に対しては、業績の下振れに対する警戒感が和らいだとの受け止めが広がり、売り方の買い戻しを誘発したようだ。同社が9月に発表した23年3月期第2四半期累計(2月21日~8月20日)の連結決算は、最終利益が前年同期比4.5%減の514億6200万円だった。急速な円安により、仕入れや在庫に関するコストが増加した。
■岩手銀行 <8345> 1,837円 -82 円 (-4.3%) 本日終値
岩手銀行<8345>が4日続落。1日に提出された変更報告書で、英ファンドのシルチェスター・インターナショナル・インベスターズの保有株比率が7.67%から6.56%に低下したことが明らかになった。この日はこれを嫌気する売りが膨らんだ。
株探ニュース