話題株ピックアップ【夕刊】(1):FIXER、セブン&アイ、レーザーテク

注目
2023年1月13日 15時14分

■トランザクション <7818>  1,497円  +300 円 (+25.1%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

トランザクション<7818>はストップ高。12日の取引終了後に23年8月期第1四半期(22年9~11月)の決算を発表し、営業利益が前年同期比60.3%増の12億6200万円と大幅増で着地した。通期計画(35億6000万円)に対する進捗率が35%と高いことから、これを評価した買いが膨らんだ。売上高は同33.9%増の59億6900万円だった。エンドユーザー企業向けや卸売り事業者向けが拡大したほか、eコマース事業が大きく伸びた。通期見通しは据え置いている。

■FIXER <5129>  2,802円  +500 円 (+21.7%) ストップ高   本日終値

FIXER<5129>は大幅反発で上昇加速。12日取引時間終了後に発表した23年8月期第1四半期(9~11月)の決算は、売上高が34億7500万円、最終利益が5億3700万円だった。前年同期に四半期財務諸表を作成しておらず、前年同期と比べた増減率の記載はないが、通期の計画に対し第1四半期時点の最終利益の進捗率が約46%に上り、好感されたようだ。厚生労働省の新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システムにおいて、システムの拡大や利用者の増加に伴うライセンス販売が増加。健康観察業務を支援する自動架電サービスでは感染者の増加により売上高が想定を上回ったという。

■トレファク <3093>  2,710円  +366 円 (+15.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

トレジャー・ファクトリー<3093>が急反騰し昨年来高値を更新した。12日の取引終了後、23年2月期の連結業績予想について、売上高を265億1400万円から276億6700万円(前期比18.7%増)へ、営業利益を19億4300万円から23億7600万円(同2.4倍)へ、純利益を12億2000万円から15億800万円(同2.1倍)へ上方修正し、あわせて15円を予定していた期末配当を20円へ引き上げたことが好感された。同時に発表した第3四半期累計(3~11月)決算が、リユースへの需要が引き続き強く推移し、既存店の売り上げも高い伸びをみせたことが牽引役となり、売上高203億8800万円(前年同期比20.7%増)、営業利益19億100万円(同3.3倍)、純利益12億6300万円(同3.8倍)と大幅増益となったことが要因という。なお、年間配当予想は32円(前期17円)になる予定だ。

■寿スピリッツ <2222>  8,400円  +770 円 (+10.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位

寿スピリッツ<2222>が大幅高。同社は12日取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の売上高が概算で前年同期比54.3%増の353億7000万円になったと発表しており、これが好感されたようだ。10~12月期の売上高は前年同期比39.3%増の152億7000万円。10月から始まった全国旅行支援や水際対策の緩和などで人流が回復基調となるなか、主力商品対策や新商品・限定商品の発売、季節イベント対策、催事展開などの施策を遂行したことが奏功した。

■セブン&アイ <3382>  6,142円  +351 円 (+6.1%)  本日終値

セブン&アイ・ホールディングス<3382>が6連騰と上値指向鮮明。同社は12日取引終了後、23年2月期の業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の4770億円から5000億円(前期比29%増)に増額した。業績予想の増額は今期に入ってからこれで3回目となる。海外コンビニエンスストア事業がガソリン販売の採算向上で利益を伸ばしており、一昨年に米国で買収した同業会社との統合効果も発現している。国内は新型コロナウイルスの影響が一巡し、人流回復に伴う売り上げ拡大が寄与する。営業利益は期初予想段階で4300億円と3期ぶりの過去最高更新が見込まれていたが、3回にわたる修正を経て、700億円も上乗せされたことになる。

■レーザーテック <6920>  25,675円  +1,385 円 (+5.7%)  本日終値

レーザーテック<6920>が大幅高となり6日続伸。東京エレクトロン<8035>も急伸している。前日に台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>が発表した22年10~12月期の決算は、純利益が前年同期比78%増となった。好決算を受けオランダの半導体製造装置メーカー大手のASMLホールディング<ASML>の株価が上昇。米国市場でも半導体関連株が買われ、フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は1%を超す上げとなった。更に、TSMCが日本で2カ所目となる工場の建設を検討していることが明らかになったと伝わったことで、日本の半導体関連株に対する投資家の買い意欲が一段と強まったようだ。アドバンテスト<6857>やアルバック<6728>、SCREENホールディングス<7735>なども堅調に推移している。

■進和 <7607>  2,083円  +107 円 (+5.4%)  本日終値

進和<7607>が大幅反発。12日の取引終了後に発表した第1四半期(9~11月)連結決算が、売上高238億7900万円(前年同期比38.7%増)、営業利益22億8000万円(同89.0%増)、純利益15億800万円(同77.3%増)と大幅な増収増益となり、上期計画に対する営業利益の進捗率が94%に達したことが好感された。主力の日本事業で、自動車メーカー・同部品メーカー向けの売り上げは微増にとどまったものの、中国の半導体・エレクトロニクスデバイスメーカー向け精密塗布装置の売り上げを計上したことや、北米における日系機械メーカー向け溶接ラインの売り上げを計上したことなどが牽引役となった。また、中国事業で日系自動車メーカー向け新工場の溶接ラインの売り上げを計上したことも寄与した。なお、23年8月期通期業績予想は、売上高730億円(前期比2.7%増)、営業利益42億円(同19.4%減)、純利益30億円(同20.7%減)の従来見通しを据え置いている。

■久光製薬 <4530>  3,870円  +190 円 (+5.2%)  本日終値

久光製薬<4530>が高い。12日の取引終了後に23年2月期第3四半期累計(22年3~11月)の決算を発表し、純利益は前年同期比53.1%増の95億2200万円で着地した。通期計画(97億円)に対して約98%の高進捗となったことから、これが好感された。売上高は同6.0%増の918億8100万円だった。薬価改定などの影響で国内事業は振るわなかったものの、円安や新型コロナウイルスの行動制限緩和を追い風に海外事業が大きく伸び、全体業績を牽引した。通期見通しは据え置いた。

■レノバ <9519>  2,362円  +88 円 (+3.9%)  本日終値

レノバ<9519>が大幅高で4日続伸。12日の取引終了後、新規に開発する太陽光発電所で発電した電力を、イーレックス<9517>グループのエバーグリーン・マーケティングに直接販売する電力販売契約(PPA)を締結したと発表しており、好材料視された。なお、同件による23年3月期業績への影響は軽微としている。

■いちご <2337>  291円  +10 円 (+3.6%)  本日終値

いちご<2337>が大幅高。同社は不動産再生事業やREIT運用などを手掛けるほか、太陽光発電などの再生可能エネルギー事業に展開している。12日取引終了後、23年2月期業績予想の修正を発表しており、最終利益は従来予想の65~85億円のレンジ予想から90億円(前期比39%増)に大幅増額した。商業施設やマンションなど保有物件の売却が順調だったほか、政府の水際対策緩和や旅行支援策などを背景にホテル稼働率の上昇なども収益に貢献している。

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