話題株ピックアップ【夕刊】(1):子育て支援関連、エスプール、ベイカレント

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2023年1月19日 15時13分

■ベース <4481>  4,125円  +300 円 (+7.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

ベース<4481>が4連騰。18日の取引終了後、集計中の22年12月期連結業績について、売上高が150億円から170億4500万円(前の期比28.2%増)へ、営業利益が36億200万円から39億1000万円(同30.3%増)へ、純利益が24億6800万円から27億2600万円(同28.2%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。デジタルトランスフォーメーション(DX)機運の高まりから企業のIT投資が活発化するなか、主要顧客4社のうち大手SIer3社との取引が堅調に推移し、前の期比で3割近い伸びを示したことが売上高・利益を押し上げた。また業績の上振れに伴い、49円を予定していた期末配当予想を56円へ増額した。

■エスプール <2471>  736円  +51 円 (+7.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位

エスプール<2471>が大幅続伸。厚生労働省の労働政策審議会障害者雇用分科会が18日、企業が雇用すべき障害者の割合(障害者雇用率)を現行の2.3%から2.7%に引き上げると決めたことで、障害者専用の企業向け貸し農園の運営や就職支援サービスなどを展開する同社や、障害者の就労支援を行うウェルビー<6556>、LITALICO<7366>などに思惑的な買いが入った。企業が雇うべき障害者の割合は障害者雇用促進法に基づいて決まり、少なくとも5年ごとに1度見直されている。今回の決定により23年度は2.3%で据え置き、24年度から2.5%、26年度から2.7%に段階的に引き上げられるとしており、引き上げ幅0.4ポイントは障害者雇用が義務になった1976年以降で最大という。

■JPホールディングス <2749>  363円  +22 円 (+6.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位

JPホールディングス<2749>をはじめ、SERIOホールディングス<6567>やテノ.ホールディングス<7037>、幼児活動研究会<2152>、Kids Smile Holdings<7084>など子育て支援関連株が全体下げ相場のなか買われた。少子化対策の拡充に向けた政府の検討会がこの日初開催された。児童手当を中心とした経済的支援の強化などについて今後議論が進められ、3月末までに具体策のたたき台が示される見通し。検討会の初開催を手掛かりに、株式市場では一連の関連銘柄に対する物色が再び強まりをみせている。

■ベイカレント <6532>  5,810円  +340 円 (+6.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位

ベイカレント・コンサルティング<6532>が5連騰し昨年来高値を更新。SMBC日興証券が18日付で、投資評価を「2」から「1」へ、目標株価を4500円から6700円へそれぞれ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では高学歴若手の積極採用、人材の戦力化、営業を起点とした高付加価値案件への配置転換の仕組みが評価されることで株価評価も高まると判断。今期から人材育成を集中的に行う部署を立ち上げて、採用した人材の戦力化を進めているほか、育成体制の充実により中途採用に加えて新卒においても早期の収益化を実現しているとして、23年2月期の営業利益予想を268億3000万円から298億3000万円へ、24年2月期を同329億5000万円から391億2000万円へ引き上げた。

■パルHD <2726>  2,688円  +120 円 (+4.7%)  本日終値

パルグループホールディングス<2726>が3日続伸。岩井コスモ証券は18日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を2700円から2900円に引き上げた。同社はヤングレディース衣料や雑貨を中心に多くのブランドを展開。11日に23年2月期連結営業利益を108億円から137億円(前期比82.2%増)に増額修正している。新型コロナウイルス感染拡大初期から電子商取引(EC)での販売強化や雑貨事業での店舗大型化を推進してきたことなどが奏功している。足もとでは、高価格帯商品が回復傾向にあるほか、急激な円安や原材料高がピークアウトし24年2月期は更なる利益率の向上が期待できるとみている。

■アイドマHD <7373>  4,120円  +175 円 (+4.4%)  本日終値

アイドマ・ホールディングス<7373>が3日ぶりに急反発した。18日取引時間終了後、インサイトパートナーズ(東京都港区)から業界分析プラットフォーム「ディールラボ」に関する事業を譲り受けると発表。同時に、経営者同士のビジネスマッチングサービス「COLABO」に関する事業を、アクセラレータ(同荒川区)から譲り受けると発表しており、これらを材料視した買いが入ったようだ。ディールラボでは、市場シェアや世界の主要企業の特徴を検索することが可能。2021年の正式ローンチ後、22年12月末までの累計ユニークユーザー数は約180万、ページビューで約260万に拡大しており、アイドマHDの経営支援ソリューションにおいて顧客提供価値の向上が期待できるという。COLABOは5000人以上の経営者が登録しており、アイドマHDの既存顧客に提供することで、効果的な商談機会の創出につなげる。

■ティーケーピー <3479>  2,810円  +104 円 (+3.8%)  本日終値

ティーケーピー<3479>が大幅続伸。SMBC日興証券が18日付で、投資評価を「2」から「1」へ、目標株価を3200円から3300円へそれぞれ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では同社の足もとの状況について、リオープニングもありセミナー、研修など本業である貸会議室需要の回復が続いていることに加えて、ホテルや宿泊研修の需要も想定以上のペースで回復していると判断。今後は既存貸会議室の需要回復継続に加え、コロナ禍で抑えてきた貸会議室出店の加速や、料飲の回復などにより高水準の利益成長が期待できると見込む。今後の利益成長余地やリージャス売却による財務体質改善も考慮すれば、足もとで調整していた株価は、割安感が高まったとしている。

■カカクコム <2371>  2,200円  +69 円 (+3.2%)  本日終値

カカクコム<2371>が3日続伸。18日の取引終了後、自社株351万8200株(発行済み株数の1.71%)を1月31日付で消却すると発表しており、好材料視された。なお、消却後の発行済み株数は2億176万3000株となる予定だ。

■ニトリホールディングス <9843>  16,225円  +505 円 (+3.2%)  本日終値

ニトリホールディングス<9843>が大幅反発。前日の日銀金融政策決定会合の結果発表後に外国為替市場で円安が急速に進み、同社株は後場に急落したが、その後の米国市場では、10年債利回りの低下とともに円高が進展し、一時1ドル=127円台をつける場面があった。これを受けて、円高によるコスト低下への期待から円高でメリットのある銘柄が買われており、同社をはじめセリア<2782>や良品計画<7453>などが買われた。

■高島屋 <8233>  1,744円  +42 円 (+2.5%)  本日終値

高島屋<8233>、三越伊勢丹ホールディングス<3099>、松屋<8237>など百貨店株が一斉高に買われた。日本政府観光局が前日発表した昨年12月の推計訪日外客数は137万人と11月と比較して約5割の高水準の伸びを記録した。韓国からの訪日外客数が大幅な伸びを示しているほか、タイや米国などからの客数も回復傾向にあり全体を押し上げる形となっている。今後は中国の経済再開の動きを背景に更にインバウンド需要が盛り上がる可能性があり、百貨店株はその関連有力セクターとして注目されている。

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