注目銘柄ダイジェスト(前場):イオン北海、ゲンダイAG、スポーツフィールなど
東製鉄<5423>:1267円(+15円)
続伸。先週末に第3四半期決算を発表、営業利益は125億円で前年同期比7.4%増、上半期の同87.4%増に対して増益率は鈍化したものの、市場予想はやや上回る着地になっている。ただ、通期予想は、売上高のみ下方修正で利益は据え置きとしており、1-3月期営業利益は78億円の水準にとどまる見通しに。スプレッドの悪化や電力料金の上昇などが背景となっている。全体株高の中では株価上昇は小幅にとどまっている。
ゲンダイAG<2411>:372円(-18円)
急落。先週末に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は3.5億円で前年同期比82.3%増益となり、通期計画4億円に対する進捗率は87.5%に達している。インターネット広告などが堅調に推移しているようだ。ただ、10-12月期は1.3億円で同9.5%増と、増益率は鈍化する形になっている。業界における次世代パチスロ機導入の効果も足元では期待されていたため、10-12月期決算にはサプライズが乏しいとの見方になっている。
イオン北海<7512>:961円(-100円)
大幅続落。1610万株の株式売出、並びに、241万5000株のオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。イオンのほか取引先銀行などが主な売出先となっている。流通株式比率の基準充足を満たすことを主眼としているもよう。売出株は最大で発行済み株式数の13.3%の水準となり、当面の需給悪化につながるとの見方が優勢に。株主優待の増額、長期保有株主優待制度導入も発表しているが、下支え効果は限定的に。
リソー教育<4714>:357円(-9円)
大幅反落。先週末に23年2月期業績予想の下方修正を発表している。営業利益は従来予想の36.1億円から26億円、前期比14.2%減に引き下げ。新型コロナ感染拡大の影響に加えて、人件費や広告宣伝費の負担増などが重しとなるもよう。10日に決算を発表していたばかりであり、ネガティブなインパクトにもつながっている。また、24年2月期営業利益は30億円への回復を見込んでいるが、今期の従来予想も下回る水準となっている。
クリエイト<3024>:853円 カ -
ストップ高買い気配。先週末に業績・配当予想の上方修正を発表しており、買い材料につながっている。23年3月期営業利益は従来予想の3.9億円から5億円、前期比85.2%増に引き上げ。グループ会社ダイドレの商品並びに耐火二層管や重点拡販商品である塩ビ商品などの売上が想定を上回っているもよう。また、期末配当金は記念配当金2円を含めて、従来計画10円から18円に引き上げている。
TKP<3479>:3155円(+155円)
昨年来高値。識学<7049>と資本業務提携契約を締結すると発表している。第三者割当増資で識学株86万0500株を取得する。取得価額は約5.00億円。研修サービスの共同開発など販売面で提携するほか、識学グループが蓄積した独自メソッドによる組織運営の改善による経営支援のノウハウを活用し、M&A分野で早期に事業を拡大する。識学は調達資金を広告宣伝費の投下などに充てる。増資後のティーケーピーの持ち株比率は9.62%。
ウェルスナビ<7342>:1403円(+60円)
大幅に3日ぶり反発。22年12月期の営業損益予想を従来の0.45億円の黒字から2.09億円の黒字(前期実績4.32億円の赤字)に上方修正している。広告宣伝費を増額する計画だったが、変動の大きい市場環境下では広告効果が出にくいことを考慮した結果、投資額が計画を下回った。厳選採用で期末の従業員数が期初計画に届かず、人件費や採用費が計画を下回ったことも利益を押し上げる要因となった。
スポーツフィール<7080>:2125円(+103円)
大幅に続伸。3月31日を基準日として1株につき2株の割合で分割すると発表している。投資単位当たりの金額を引き下げ、投資しやすい環境を整えて流動性向上や投資家層の拡大を図ることが目的。株式分割に伴い、定款を一部変更して発行可能株式総数を652万8000株から1305万6000株に拡大する。25日移動平均線が上方に位置する75日移動平均線に徐々に接近していることも先高期待につながっているようだ。
《ST》