話題株ピックアップ【夕刊】(1):HIOKI、伊藤園、アイドマHD
■HIOKI <6866> 7,210円 +620 円 (+9.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
HIOKI<6866>が急騰。25日の取引時間終了後、22年12月期の連結決算発表にあわせ、23年12月期の業績予想を開示した。売上高は前期比13.2%増の389億円、最終利益は同14.1%増の60億8000万円を見込む。年間配当は同20円増配の180円を計画しており、増益と増配の計画を好感した買いが入ったようだ。自動車やバッテリー市場での設備投資環境が引き続き堅調に推移すると見込み、海外における同社ブランドの浸透と、グローバルアフターサービス体制の構築を引き続き進める。22年12月期の決算は、売上高が前の期比17.2%増の343億7100万円、最終利益が同17.9%増の53億3000万円だった。海外では幅広い地域で計測器需要が好調に推移し、受注高が大きく伸長した。一部製品で部品不足による出荷停止の影響があったものの、受注残高は引き続き高い水準で推移しているとしている。
■伊藤園 <2593> 4,455円 +300 円 (+7.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
伊藤園<2593>は反発。緑茶など無糖飲料の伸びを背景に、同社業績は足もと堅調に推移している。5~10月期決算は営業利益が前年同期比4.4%増の113億3500万円で着地し、通期計画(200億円)に対する進捗率は57%と良好。通期では前期に続き営業増益となる見通しを示している。きょうは外資系証券会社のレーティング引き上げを好感した買いが入り、同社株は大きく切り返している。
■エスリード <8877> 2,048円 +93 円 (+4.8%) 本日終値
エスリード<8877>が高い。午後1時ごろ、4~12月期決算を発表。営業利益が前年同期比2.4倍の76億3800万円と大幅増益で着地しており、これを好感した買いが集まった。売上高は同46.5%増の572億8100万円だった。底堅い住宅需要を背景に、マンションの販売や引き渡しが好調に推移した。なお、通期見通しは据え置いている。
■力の源ホールディングス <3561> 1,062円 +42 円 (+4.1%) 本日終値
力の源ホールディングス<3561>が大幅続伸、約2週間ぶりに昨年来高値を更新した。博多ラーメン店「一風堂」を国内外で運営するが、新型コロナウイルスの影響が一巡し、業績は急拡大している。訪日外国人観光客にもラーメンは大人気でインバウンド特需も期待できる。現在は中国人の訪日客には水際対策が施されているが、早晩これが解除となった場合に同社への追い風は一段と強まることが予想され、足もとで投資資金の攻勢が顕著だ。23年3月期営業利益は前期比63%増の17億1000万円と連続最高益更新見込みにある。
■アイドマHD <7373> 4,790円 +175 円 (+3.8%) 本日終値
アイドマ・ホールディングス<7373>は大幅続伸。25日の取引終了後、インバウンドでのネットワーキング領域の事業拡大を目指し、100%子会社キーパーソンマーケティングを設立したと発表しており、好材料視された。アイドマHDは18日、アクセラレータ(東京都荒川区)から経営者同士のビジネスマッチングサービス「COLABO」事業を2月1日付で譲り受けると発表していたが、同事業とアイドマHDが運営しているキーパーソンとのWebマッチングサービス「keypersons」とを連携させることで、経営者同士をマッチングする場の提供だけでなく、経営者を紹介し合うサービスへの発展を計画しているという。これによりアウトバウンドはもちろん、インバウンドでのネットワーキング領域の拡大が見込まれ、より効果的な商談機会の創出が可能になるとしている。
■信越ポリマー <7970> 1,265円 +30 円 (+2.4%) 本日終値
信越ポリマー<7970>がマドを開けて買われ5連騰、ここ上昇基調にあったが目先上値追い加速となっている。同社が25日取引終了後に発表した22年4~12月期決算は売上高、利益ともに高水準の伸びを確保、売上高は前年同期比19%増の821億7500万円、営業利益は同44%増の107億5000万円と好調だった。半導体ウエハー容器の需要が旺盛で収益に寄与している。23年3月期通期営業利益は120億円を予想しているが、上振れる可能性が意識されるなか物色人気が増幅されている。
■MDV <3902> 976円 +22 円 (+2.3%) 本日終値
メディカル・データ・ビジョン<3902>が4連騰、昨年12月16日以来となる4ケタ大台を目前に捉えている。同社は医療機関向けなどに医薬品のデータネットワークサービスやデータ利活用サービスを展開している。従来は紙が使われていた処方箋をデジタル化する「電子処方箋」の全国運用がきょう26日からスタートした。待ち時間の短縮に加えコロナ禍での非接触ニーズにも合致することで、今後の普及が期待される状況にある。MDVはこの電子処方箋で商機を捉えるとの見方があり、上値を見込んだ投資マネーが継続的に流入している。
■帝国ホテル <9708> 1,960円 +40 円 (+2.1%) 本日終値
帝国ホテル<9708>が後場に上げ幅を拡大。2000円の大台をうかがう展開となった。午後2時に23年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終損益の黒字額の見通しを10億円から17億円(前期は78億8600万円の最終赤字)に上方修正したことを好感した買いが入ったようだ。売上高の見通しは据え置いた。4~12月期の売上高は前年同期比45.9%増の316億8900万円、最終損益は18億800万円の黒字(前年同期は41億5500万円の赤字)となった。政府や自治体による観光需要喚起策や水際対策の緩和に伴う訪日外国人客数の増加が追い風となるなか、ホテル事業の売上高が大幅に増加。コストの見直しを継続して進めたことも奏功した。第3四半期における業績が想定よりも上振れたことなどを通期の業績予想に反映した。
■凸版印刷 <7911> 2,093円 +35 円 (+1.7%) 本日終値
凸版印刷<7911>が5日続伸。午後1時20分ごろ、自然災害の対策として、児童・生徒の防災レベルを引き上げるデジタル教材「デジ防災」を開発し、提供を開始したと発表しており、好材料視された。凸版はこれまで、オンライン津波避難訓練システム「リアルハザードビューア」や自治体向け住民見守りサービス「あんしんライト」などの防災関連のサービス開発・提供を行っており、学校での防災教育の拡充を求めるニーズに応えて同教材を開発した。デジタルデバイスを使用し1回10~15分の短時間で決められた内容を学習できるため、忙しい学校カリキュラムを削ることなく、密にならずに地域や学校による防災教育の格差を是正することができるほか、児童・生徒の回答結果を可視化するシステムを搭載し、実際に学習内容が身についているかどうか確認することができることが特徴としている。なお、25年までに3億5000万円の売り上げを目指すとしている。
株探ニュース