話題株ピックアップ【夕刊】(2):ロート、信越ポリ、邦チタ

注目
2023年1月27日 15時16分

■ロート製薬 <4527>  2,355円  +13 円 (+0.6%)  本日終値

ロート製薬<4527>が8日続伸。26日の取引終了後、動物用再生医療支援サービスを提供するJ-ARM(大阪市阿倍野区)と資本・業務提携を締結したと発表しており、好材料視された。伴侶動物(コンパニオンアニマル、CA)の治療では、ヒトと同様に神経・脊髄疾患や心疾患、肝疾患、腎疾患、自己免疫疾患など今の技術では治療が難しい病気がまだまだ存在していることから、ロートの再生医療に関する技術とJ-ARMが取り組む動物の再生医療を連携させることで、このような疾患に対する有効な治療法開発などの課題解決を図るのが狙い。また、資本面ではJ-ARMが新規に発行する株式を取得する形で出資予定という。なお、同件が23年3月期業績に与える影響は軽微としている。

■信越ポリマー <7970>  1,272円  +7 円 (+0.6%)  本日終値

信越ポリマー<7970>は小幅に6日続伸。岩井コスモ証券は26日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに目標株価を1640円から1700円に引き上げた。第3四半期累計(22年4~12月)の連結営業利益は前年同期比44.2%増の107億5000万円だった。自動車生産回復により入力デバイスが復調し、ノートパソコン用タッチパッドが伸びた。また主力のシリコンウエハー搬送容器も好調だった。23年3月期の同利益は前期比23.3%増の120億円で据え置かれたが、足もとの進捗率は90%に達しており、同証券では136億円への増額修正を見込んでいる。

■東邦チタニウム <5727>  2,420円  -275 円 (-10.2%)  本日終値  東証プライム 下落率2位

東邦チタニウム<5727>が急落。26日の取引時間終了後、23年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表した。経常利益は前年同期比92.0%増の73億8800万円と大幅増益となったが、通期の計画に対する進捗率は約74%にとどまった。10~12月期では大幅な経常減益となっており、これらを嫌気した売りが膨らんだようだ。4~12月期の売上高は同44.1%増の584億7800万円。航空機向けなどが堅調だった一方、中国向けの需要の減少や円安の進行が響いた。

■JIA <7172>  1,120円  -81 円 (-6.7%)  本日終値  東証プライム 下落率4位

ジャパンインベストメントアドバイザー<7172>が反落。26日の取引終了後、集計中の22年12月期連結業績について、売上高が従来予想の194億円から187億円(前の期比32.6%増)へ、営業利益が30億円から12億9000万円(同65.8%減)へ、純利益が64億円から44億9000万円(同53.7%増)へ下振れて着地したようだと発表したことが嫌気された。航空機を中心とした日本型オペレーティング・リース(JOL/JOLCO)に関して金利上昇に伴う自社保有リース付き機体の評価損を計上したことに加えて、サプライチェーンの停滞により機体の納品が遅れ、22年内に販売する商品の組成が計画通りに進まなかった影響が大きかった。

■ゴールドクレスト <8871>  1,617円  -116 円 (-6.7%)  本日終値  東証プライム 下落率5位

ゴールドクレスト<8871>が急反落。26日の取引終了後に発表した22年4~12月期決算は、営業利益が前年同期比4.6%減の102億3100万円で着地した。四半期ベースで直近10~12月期に大幅減益となった影響が出ており、足もとの業績悪を嫌気した売りが優勢となっている。22年4~12月期の売上高が同22.1%減の234億4700万円と大きく減少したことや、販管費の増加などが響いた。

■日本郵船 <9101>  3,040円  -125 円 (-4.0%)  本日終値

日本郵船<9101>が大幅続落した。節目の3000円を割り込み、下落率は一時5%を超えた。コンテナ船のスポット価格の下落が今後の収益に悪影響を及ぼすとの懸念が海運株の重荷となるなか、この日は外資系証券による国内海運大手各社に対する投資判断の引き下げも相まって、売り圧力が強まったようだ。商船三井<9104>や川崎汽船<9107>も大幅安となっている。

■富士電機 <6504>  5,190円  -120 円 (-2.3%)  本日終値

富士電機<6504>は売りに押される展開。同社が26日取引終了後に発表した22年4~12月期の決算は営業利益が前年同期比30%増の424億3400万円と大幅な伸びを確保した。世界的な電気自動車(EV)シフトの流れを受けてパワー半導体関連事業が拡大し業績を押し上げている。また、世界的な半導体設備投資需要も旺盛で、データセンター向け電源システムの好調も収益に寄与した。ただ、今回の決算で通期業績予想の上方修正期待もあっただけに、足もとは利食い急ぎの動きを誘発した。

■野村不HD <3231>  2,881円  -27 円 (-0.9%)  本日終値

野村不動産ホールディングス<3231>は軟調。26日の取引時間終了後、23年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益の見通しは570億円から600億円(前期比8.5%増)に上方修正した。期末配当予想も従来の55円から60円(前期末比5円増配)に増額。更に、同社は22年10月に決議した自社株買いに関し、取得総数の上限を280万株から470万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.62%)、取得総額の上限を65億円から95億円に引き上げた。ただ株価は決算発表前に上昇基調を続けてきたこともあって、朝方の買いが一巡した後は利益確定売りに押される展開となった。売上高の見通しは従来予想から200億円減額の6600億円(同2.3%増)に修正した。海外部門や仲介・CRE部門の収益見通しを引き上げた半面、住宅部門の売上高の見通しを下方修正している。22年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比17.1%増の4225億9000万円、最終利益は同52.3%増の409億1900万円だった。

■技研ホールディングス <1443>  298円  +80 円 (+36.7%) ストップ高   本日終値

技研ホールディングス<1443>が急伸。27日付の日本経済新聞朝刊が、「政府・与党はミサイル攻撃から人命を守るシェルターの普及を促す」と報じた。設置する企業への財政支援などが検討されるという。技研HDは傘下のグループ会社で放射線の遮蔽内装工事を手掛けていることから核シェルター関連として注目されることも多く、報道を受けて思惑的な買いを集めている。平時と災害時に対応した多目的シェルターを販売するサンヨーホームズ<1420>も物色されている。

■ナノキャリア <4571>  232円  +50 円 (+27.5%) ストップ高   本日終値

ナノキャリア<4571>がストップ高。26日の取引時間終了後、アクセリード(東京都港区)とmRNA医薬品の研究開発・製造に関する包括的協業関係に関する契約を締結したと発表。これを材料視した買いが集まったようだ。アクセリードは武田薬品工業<4502>の創薬プラットフォームを承継して事業を開始したAxcelead Drug Discovery Partnersなどを傘下に持つ。ナノキャリアはmRNA医薬品の技術、知的財産(IP)の創出などを通じた新たなビジネスを展開するうえで、外部リソースを最大限活用していく。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.