話題株ピックアップ【夕刊】(3):アドテスト、東エレク、京都銀

注目
2023年2月1日 15時22分

■アドバンテスト <6857>  9,570円  +370 円 (+4.0%)  本日終値

アドバンテスト<6857>が6日ぶりに急反発した。31日の取引終了後に発表した23年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算は、売上高が前年同期比37.6%増の4127億9900万円、最終利益が同63.9%増の998億600万円と、大幅な増収増益となった。未定としていた期末配当予想は前期末と横ばいの70円とした。半導体市場の先行きが警戒されるなかにあって、通期の業績予想が据え置きとなったこともあって、買い安心感が広がったようだ。高水準にある受注残高を考慮し、業績予想を据え置いた。1~3月期の想定為替レートも同じく、1ドル=130円、1ユーロ=140円を踏襲した。

■東京エレクトロン <8035>  46,130円  +960 円 (+2.1%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>が堅調。前日の米国市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が上昇したのに加え、半導体大手の米アドバンストマイクロデバイシズ(AMD)<AMD>が31日の通常取引終了後に発表した2022年度第4四半期(9月25日~12月31日)の業績は、売上高が前年同期比16.0%増の55億9900万ドルとなり、市場予想を上回った。これを受け、同社株が時間外取引で上昇しており、東エレク株への買い安心感をもたらしたようだ。

■京都銀行 <8369>  6,130円  +110 円 (+1.8%)  本日終値

京都銀行<8369>が反発。東証の業種別指数の銀行業を構成する銘柄において、上昇率でトップとなっている。31日の取引終了後、23年3月期の通期業績予想と期末配当予想の上方修正を発表。更に自社株買いの実施なども開示しており、好感されたようだ。23年3月期の連結業績予想において、純利益の見通しを240億円から250億円(前期比21.2%増)に引き上げた。資金運用収益や役務取引等収益がこれまでの予想を上回る見込みとなったため。また、これまで60円としていた期末配当予想を20円増額し80円(前期末比15円の増配)に見直した。加えて、取得総数45万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.60%)、取得総額20億円を上限とする自社株買いを実施する。2月1日から4月30日の間、東証における市場買付けにて取得する。3月31日を基準日とし、200株以上保有する株主を対象とした株主優待制度の新設も公表している。

■綜合警備保障 <2331>  3,630円  +60 円 (+1.7%)  本日終値

ALSOK<2331>は3日続伸。1月31日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を5100億円から4890億円(前期比微減)へ、営業利益を453億円から360億円(同16.0%減)へ、純利益を299億円から245億円(同15.4%減)へ下方修正したが、想定内との見方が強くアク抜け感から買われたようだ。警備・ファシリティマネジメント事業の需要回復が緩やかなものにとどまるなか、半導体の供給制約の影響もあり第3四半期累計期間の売上高が伸び悩んだことが要因。また、物価高に伴う原価増やコロナ禍における人件費増なども響くとしている。なお、第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高3578億1700万円(前年同期比1.6%減)、営業利益246億8800万円(同28.8%減)、純利益157億8300万円(同31.8%減)だった。

■TDK <6762>  4,675円  +70 円 (+1.5%)  本日終値

TDK<6762>がしっかり。31日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を下方修正した。最終利益の見通しは従来の1470億円から前期比微増の1320億円に150億円引き下げた。景気減速懸念が高まるなか、最終需要が想定を下回って推移しているとし、構造改革費用などの一時費用を23年1~3月期に約200億円計上する。ただし一時費用を除くベースでは、今期の最終利益予想はこれまでの計画を上振れる形となったと受け止められ、本業の底堅さを評価した買いが入ったようだ。売上高の見通しは2兆2200億円から2兆1700億円(前期比14.1%増)に見直した。業績予想の前提となる為替レートは通期で1ドル=135円、1ユーロ=140円とし、1~3月期では1ドル=130円、1ユーロ=137円とした。4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比22.6%増の1兆7089億6500万円、最終利益が同16.7%増の1368億7500万円だった。

■アドヴァングループ <7463>  884円  +6 円 (+0.7%)  本日終値

アドヴァングループ<7463>は反発。午後2時30分ごろ、自社株買いを実施すると発表しており、これを好感した買いが入った。上限を23万株(発行済み株数の0.6%)、または2億円としており、取得期間は2月2日から3月2日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にするためとしている。

■IDOM <7599>  837円  +2 円 (+0.2%)  本日終値

IDOM<7599>が小幅続伸。岩井コスモ証券は31日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を880円から950円に引き上げた。第3四半期累計(22年3~11月)の連結営業利益は前年同期比4.4%減の141億1500万円となった。豪州子会社の売却による影響があったが、オークション相場の上昇で国内コア事業は各段階利益で第3四半期として過去最高を更新した。これを受け23年2月期の同利益予想を170億円から185億円(前期比0.1%増)に上方修正している。好調な国内コア事業への経営資源集中や大型店への出店注力により、中期成長期待が高まっていることを同証券では評価している。

■SREホールディングス <2980>  3,380円  -700 円 (-17.2%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率2位

SREホールディングス<2980>がストップ安の水準となる前日比700円安の3380円に売られた。31日の取引終了後に発表した23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算は、売上高が前年同期比38.8%増の102億1000万円、最終利益が同23.5%増の7億9000万円と大幅な増収増益となった。ただ、10~12月期では減収、大幅な最終減益となっており、直近の業況をネガティブ視した投資家の売りが膨らんだようだ。不動産テックセグメントでは前年同期の大型案件による売却益の反動があった。不動産仲介事業者の課金契約数は増加したものの、一部プロダクトの利用料引き上げに伴う既存顧客対応へのリソース集中などにより、拡販ペースは減速したという。

■西松建設 <1820>  3,495円  -560 円 (-13.8%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

西松建設<1820>が急落。株価は前日に比べ13%超下落した。31日取引終了後、業績予想の下方修正と大幅減配を発表したことを嫌気する売りが膨らんだ。23年3月期の連結純利益は135億円から98億円(前期比35.1%減)に修正された。一部国内建築工事で建設資材価格が高騰し採算が大幅に悪化したほか、海外の大型トンネル工事で追加費用が発生したことから工事損失引当金繰入額を計上することとなった。これを受け、期末配当は145円の予定を64円減額して81円とすることを明らかにした。今期の年間配当は前期と同水準の221円となる。

■レーザーテック <6920>  22,020円  -3,510 円 (-13.8%)  本日終値  東証プライム 下落率4位

レーザーテック<6920>は急落した。31日の取引終了後、23年6月期第2四半期累計(22年7~12月)の連結決算を発表した。通期の業績見通しは据え置いた一方で、今期の受注高の見通しは1200億円減額し、前期比44%減の1800億円とした。これを嫌気した売りが膨らんだようだ。足もとの半導体市況の悪化を背景に、短期の投資計画案件において一部で先送りの動きがあることが要因という。7~12月期の売上高は前年同期比49.2%増の551億円、最終利益は同39.5%増の135億8200万円だった。

■ジェイテック <2479>  309円  +80 円 (+34.9%) ストップ高   本日終値

ジェイテック<2479>がストップ高。自動車や半導体分野などを中心に技術者派遣事業を手掛けるが、5G、次世代自動車、ロボット、AI関連といった最新技術分野での旺盛な開発需要を取り込み業績拡大が急となっている。31日取引終了後、23年3月期業績予想の修正を発表。経常利益は従来予想の1億5500万円から2億1500万円(前期比84%増)に増額した。06年3月期以来17期ぶりの過去最高更新となる。技術者派遣の稼働率が高水準に推移するなか、高付加価値業務への配属などで平均単価も上昇し収益を押し上げている。これを材料視する形で買いが集まった。

■ワオワールド <5128>  1,390円  +300 円 (+27.5%) ストップ高   本日終値

WOW WORLD GROUP<5128>はストップ高の水準となる前日比300円高の1390円に買われた。31日の取引終了後、同社株に対し日本成長投資アライアンス(JGIA、東京都港区)がファンドを通じて完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。TOB価格は1株1502円。株価はTOB価格にサヤ寄せする動きとなった。JGIAはワオワールドの非公開化が同社の企業価値向上につながると判断した。買い付け予定数は496万7752株(下限331万1800株、上限設定なし)。買付け期間は2月1日から3月15日。TOB成立後にワオワールド株は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は1月31日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■インテM <7072>  1,530円  +300 円 (+24.4%) ストップ高   本日終値

インティメート・マージャー<7072>はストップ高。この日昼ごろ、海外の広告配信事業に参入したと発表しており、これが買い材料視された。主力のAd Tech領域事業の海外展開を目指す。参入に向けて、「CCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)」と「CPRA(カリフォルニア州プライバシー権法)」に対応したプライバシーポリシーを制定した。今後、順次各国の法制度への対応を進め、事業展開が可能なエリアを増やしていく。

■フェイスネットワーク <3489>  1,681円  +300 円 (+21.7%) ストップ高   本日終値

フェイスネットワーク<3489>はストップ高。1月31日の取引終了後、3月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これが材料視された。投資単位当たりの金額を引き下げ、株式の流動性向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。あわせて、23年3月期の単独業績予想について、営業利益を20億円から25億円(前期比42.1%増)へ、純利益を11億5000万円から15億円(同45.1%増)へ上方修正し、42円としていた期末一括配当予想を84円(前期37円)に引き上げるとしたことも好感された。売上高は従来見通しの210億円(前期比23.4%増)に据え置いたものの、主力の不動産投資支援事業において、デザイン性と居住性を両立させる設計技術と、それを高度な施工能力によって具現化する開発物件が評価され販売は堅調に推移した。また、資材価格の高騰などによる原価上昇を一定の範囲でコントロールできたことも寄与するとしている。なお、22年9月末時点の株主への提供を持って株主優勢制度を廃止すると発表した。配当による直接的な利益還元への集約が適切であると判断したという。

●ストップ高銘柄

TDSE <7046>  2,269円  +400 円 (+21.4%) ストップ高   本日終値

など、12銘柄

●ストップ安銘柄

1銘柄

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