話題株ピックアップ【昼刊】:中部鋼鈑、大塚商会、KeePer
■中部鋼鈑 <5461> 2,060円 +181 円 (+9.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
中部鋼鈑<5461>は破竹の7連騰、2000円大台ラインを突破し約17年ぶりの高値をつけた。株価はきょうの高値まで7営業日でほぼ40%に達する上昇率となっている。産業機械や工作機械向けを主力に厚板を製造販売するが、国内最大級の電炉を有していることが強みとなっている。旺盛な設備投資需要が追い風となっているほか、製品価格を引き上げる一方で鉄スクラップ価格が下落し利ザヤが拡大している。そうしたなか、同社は1日取引終了後に23年3月期の業績予想の修正を発表した。トップラインは減額したものの、営業利益は従来予想の94億円から114億円(前期比2.1倍)に増額修正し、これが材料視された。更に今期の年間配当も従来計画の70円から95円(前期実績は43円)に大幅増額。前期比で倍増以上となり、配当利回りも前日終値換算で5%を超える水準まで上昇しており、株価を強く刺激する格好となった。
■大塚商会 <4768> 4,700円 +390 円 (+9.1%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
大塚商会<4768>が続急伸。1日の取引終了後、22年12月期の連結決算の発表にあわせ、23年12月期の業績予想を開示した。営業利益が前期比7.0%増の586億円を計画するほか、年間配当予想は同5円増配の130円に設定した。これらを好感した買いが入ったようだ。売上高は同4.6%増の9010億円を見込む。企業のデジタル化の推進や、インボイス制度への対応など、IT投資は底堅く推移すると予想。システムインテグレーション事業とサービス&サポート事業の両事業で増収を見込む。
■ソフトクリエ <3371> 3,465円 +215 円 (+6.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率10位
1日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常が10%増益で着地・10-12月期も30%増益」が好感された。
ソフトクリエイトホールディングス <3371> [東証P] が2月1日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比9.8%増の35.6億円に伸び、通期計画の42.6億円に対する進捗率は83.7%となり、5年平均の83.6%とほぼ同水準だった。
■KeePer技研 <6036> 3,470円 +185 円 (+5.6%) 11:30現在
KeePer技研<6036>は大幅高で3日ぶりに反発。1日の取引終了後に発表した1月度のキーパーラボ運営事業の月次速報で、既存店売上高は前年同月比7.5%増と増収基調を維持しており、これが好感されている。中旬から下旬にかけて、北日本、北陸、西日本において降雪量が多かった影響などで来店台数が4.5%減となったものの、平均単価は同12.6%増と伸長したことが寄与した。なお、全店の売上高は同15.0%増だった。
■JVCケンウッド <6632> 388円 +20 円 (+5.4%) 11:30現在
JVCケンウッド<6632>は続伸。1日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を3300億円から3330億円(前期比18.0%増)へ、営業利益を208億円から214億円(同2.4倍)へ、純利益を152億円から160億円(同2.7倍)へ上方修正し、7円としていた期末一括配当予想を12円に引き上げる(前期6円)としたことが好感されている。第3四半期までの業績は、世界的な危機管理への機運が高まり需要が拡大していることや、新製品トライバンド対応無線機の導入により受注獲得が進んでいることなどで好調に推移した。第4四半期においても、無線システム事業で引き続き堅調な市況を背景に、大型案件の受注効果が発現することが要因としている。なお、第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高2474億9700万円(前年同期比27.2%増)、営業利益195億600万円(同5.4倍)、純利益155億1300万円(同31倍)だった。あわせて23年3月期から適用する株主還元方針の変更を発表した。これまで「配当性向30%を目安」としていたが、「総還元性向を指標とし、業績に応じた株主還元策とした配当」に加え、「機動的に自己株式取得を行う」に変更した。また、総還元性向の目安について、今年度終了後に発表予定の新中計において公表予定としている。
■日東工器 <6151> 1,663円 +84 円 (+5.3%) 11:30現在
日東工器<6151>が急伸。1日の取引終了後、取得総数80万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.94%)、取得総額10億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、材料視されたようだ。取得期間は2月2日から来年2月1日。東証における市場買付けを通じ取得する。同時に23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算も開示した。売上高は前年同期比13.2%増の213億5000万円、最終利益は同13.1%増の20億9200万円だった。迅速流体継手事業が好調だったほか、海外ではアジアや欧州が堅調に推移した。
■日立製作所 <6501> 7,040円 +334 円 (+5.0%) 11:30現在
日立製作所<6501>が5日ぶりに反発。前日まで4日続落と調整局面にあったが満を持して切り返しに転じている。1日取引終了後に発表した23年3月期第3四半期(22年4~12月)の業績は売上高が前年同期比10%増の8兆1087億9600万円と2ケタ増収を達成し、営業利益も同9%増の5274億9900万円と堅調だった。注力するデジタルトランスフォーメーション(DX)事業が好調で全体収益を牽引している。世界的なインフレを背景に部材コストの上昇が利益の足かせとなったものの、増収効果や為替の円安効果が発現して、これを吸収している。なお、最終利益については通期予想を従来計画の6000億円から6300億円(前期比8%増)に上方修正しており、これは22年3月期に続き過去最高利益更新となる。
■ケーズホールディングス <8282> 1,185円 +56 円 (+5.0%) 11:30現在
ケーズホールディングス<8282>が反発している。1日の取引終了後に開示した22年4~12月期決算は冴えない内容だったものの、あわせて発行済み株数の約5%にあたる株式を取得すると発表。自社株買いによる株主還元を評価する向きが優勢となっているようだ。取得上限は1000万株(自己株式を除く発行済み株数の5.24%)、または100億円。期間は2月2日から4月30日まで。同時に発表した22年4~12月期決算は、売上高が前年同期比0.9%減の5564億200万円、営業利益が同29.3%減の221億700万円だった。東京五輪による買い替え需要があった前年同期の反動が出たほか、エアコンなど季節商品が計画を下回った。また、広告宣伝費や水道光熱費など販管費が増加した。
■アマノ <6436> 2,443円 +110 円 (+4.7%) 11:30現在
アマノ<6436>が急反発した。1日の取引終了後に発表した23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算は、売上高が前年同期比11.2%増の922億6700万円、営業利益が同23.6%増の89億7000万円だった。10~12月期でも営業利益は同23%増と大幅に増加した。株価はこのところ軟調に推移していたが、決算発表を受け買い戻しが入ったようだ。国内では企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化や働き方改革の潮流を追い風に情報システム事業が堅調に推移したほか、パーキングシステムも持ち直しの動きが顕著となったという。海外事業は円安効果が出たほか、アジア地域では韓国や香港、マレーシアでパーキングシステムが伸長した。
■レーザーテック <6920> 22,620円 +600 円 (+2.7%) 11:30現在
レーザーテック<6920>が強弱観対立のなかも買い優勢となっているほか、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>など半導体製造装置関連が総じて頑強な値動きとなっている。前日の米国株市場では半導体設計・開発大手のアドバンストマイクロデバイシズ<AMD>が10~12月期決算の内容が市場コンセンサスを上回ったことが好感されて12.6%高と急騰した。この流れは半導体セクター全般に波及し、画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>や半導体製造装置トップのアプライド・マテリアルズ<AMAT>なども大幅高に買われた。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5%を超える急伸をみせており、東京市場でも同関連株への投資資金流入を誘っている。ただ、外国為替市場で急速にドル安・円高に振れていることはネガティブ材料。また、個別にレーザーテクは受注高予想の大幅下方修正を発表し、これを嫌気され前日は3500円強の急落に見舞われた経緯があり、信用取引を活用して買いポジションを高めていた個人投資家の売り圧力が依然として拭えない状況にある。リバウンド狙いの押し目買いは観測されるものの、2万2000円近辺で上値の重い展開となっている。
■キーエンス <6861> 60,880円 +1,300 円 (+2.2%) 11:30現在
キーエンス<6861>が続伸し、6万円の大台に乗せた。1日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年3月21日~12月20日)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比24.8%増の6806億1800万円、営業利益は同22.0%増の3690億3100万円だった。高額な最低投資金額の引き下げにつながる株式分割の発表はなかったものの、営業利益率は約54%と高水準を維持していることなどを評価した買いが入ったようだ。アジアの一部地域で景気の持ち直しに足踏みがみられたものの、営業力の強化などを図り、大幅な増収増益となった。通期の業績予想は開示していない。
■阪急阪神 <9042> 3,850円 +30 円 (+0.8%) 11:30現在
阪急阪神ホールディングス<9042>は3日ぶりに反発した。1日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正しており、これが買いを誘う要因となったようだ。営業収益は9250億円から9750億円(前期比30.7%増)、最終利益は400億円から450億円(同2.1倍)にそれぞれ見通しを引き上げた。旅行事業において自宅療養者の支援業務の受注が大幅に増加した。阪急線と阪神線の旅客数やホテル事業の利用者数も想定を上回っており、業績予想に反映させた。4~12月期の営業収益は前年同期比38.5%増の7164億4400万円、最終利益は同2.7倍の510億5100万円だった。
■TDCソフト <4687> 1,603円 +11 円 (+0.7%) 11:30現在
TDCソフト<4687>は反発。1日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を340億円から350億円(前期比13.2%増)へ、営業利益を32億6000万円から34億5000万円(同16.3%増)へ、純利益を22億7000万円から24億4000万円(同17.9%増)へ上方修正したことが好感されている。各事業分野における需要は旺盛であり、特に金融ITソリューション分野での大規模開発案件やITコンサルティング&サービス分野でのSaaSソリューションサービスが牽引し想定を上回る収益となる見込み。
■ヨンキュウ <9955> 2,783円 -307 円 (-9.9%) 11:30現在
1日に発表した「株主優待を実質半減」が売り材料。
株主優待の実施回数を年2回→年1回に変更する。実質半減。
■住友化学 <4005> 459円 -37 円 (-7.5%) 11:30現在 東証プライム 下落率3位
住友化学<4005>は急落。1日の取引終了後に23年3月期業績予想の下方修正を発表。売上高を3兆1800億円から2兆9900億円(前期比8.1%増)へ、純利益を1050億円から収支均衡(前期1621億3000万円)へ引き下げており、これを嫌気した売りが出ている。景気後退やインフレへの懸念などを背景に、交易条件の悪化やディスプレイ関連材料の出荷減が見込まれることが要因。事業構造改善費用の計上や為替差益の減少なども響く。従来24円としていた年間配当予想を未定とすることも、あわせて明らかにした。同時に発表した第3四半期累計(22年4~12月)の決算は、売上高が2兆2570億円(前年同期比10.8%増)、純利益が603億1000万円(同54.9%減)だった。
■AIAIグループ <6557> 895円 +150 円 (+20.1%) ストップ高買い気配 11:30現在
AIAIグループ<6557>がストップ高カイ気配となっている。同社は1日取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結営業損益が9700万円の赤字(前期は変則決算だったため比較なし)になったと発表。ただ、10~12月期に限れば1億8900万円の黒字となったことが好感されているようだ。第3四半期累計の売上高は80億2000万円、10~12月期では27億3400万円となった。チャイルドケア事業における期中の充足率向上などに加え、職員配置の適正化、児童発達支援事業と放課後等デイサービスの多機能型施設「AIAI PLUS」の稼働率向上が寄与した。なお、通期業績予想については売上高106億円、営業損益トントンとする従来見通しを据え置いている。
●ストップ高銘柄
CAPITA <7462> 468円 +80 円 (+20.6%) ストップ高 11:30現在
トラースOP <6696> 669円 +100 円 (+17.6%) ストップ高 11:30現在
シーズメン <3083> 553円 +80 円 (+16.9%) ストップ高 11:30現在
靜甲 <6286> 699円 +100 円 (+16.7%) ストップ高 11:30現在
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース