イチネンホールディングス---3Q増収、自動車リース関連事業・パーキング事業は売上・利益ともに順調に推移
イチネンホールディングス<9619>は3日、2023年3月期第3四半期(22年4月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比4.7%増の949.92億円、営業利益が同1.4%増の72.24億円、経常利益が同3.2%増の74.63億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同2.9%減の47.07億円となった。
自動車リース関連事業の売上高は前年同期比9.1%増の443.15億円、セグメント利益は同28.7%増の51.96億円となった。販売面では、リース並びに自動車メンテナンス受託は契約台数が順調に推移した。また、燃料販売も販売数量が順調に推移した。損益面では、主力の自動車リースの販売が増加したことに加え、車両処分の販売単価が上昇し利益が増加した。また、燃料販売の仕入価格が安定し利益が増加した。
ケミカル事業の売上高は同1.5%増の88.85億円、セグメント利益は同21.0%減の8.26億円となった。販売面では、化学品関連の機械工具商向けケミカル製品の販売並びに工業薬品関連の燃料添加剤の販売は順調に推移した。一方、工業薬品関連の石炭添加剤の販売並びに一般消費者向けケミカル製品の販売は減少した。損益面では、急激な円安の進行及び原材料価格の上昇の影響により利益が減少した。
パーキング事業の売上高は同23.3%増の51.65億円、セグメント利益は同80.8%増の7.57億円となった。販売面では、新規駐車場の開発が順調に進み、また、既存駐車場の継続的な収益改善活動の効果もあり、販売が増加した。また、前年度に新たに連結子会社となったオートリが販売増加に寄与した。損益面では、販売増加の影響により利益が増加したことに加え、連結子会社オートリが利益の増加に寄与した。
機械工具販売事業の売上高は同2.9%増の271.58億円、セグメント利益は同36.0%減の4.18億円となった。販売面では、自動車部品及び産業資材並びに産業機械部品等の販売は順調に推移した。 損益面では、急激な円安の進行の影響により利益が減少した。
合成樹脂事業の売上高は同19.1%減の87.77億円、セグメント利益は同92.7%減の0.74億円となった。販売面では、前期に遊技機の新基準機への移行に伴う入替需要が増加したことの反動により、遊技機メーカーへの合成樹脂製品の販売が大幅に減少した。また、科学計測器の販売は前年同期並みに推移したが、半導体実装装置メーカー等へのセラミックヒーターの販売は減少した。 損益面では、上記要因における販売減少の影響により利益が減少した。
その他の売上高は15.19億円(前年同期は6.80億円の売上高)、セグメント損失は0.66億円(同0.69億円の損失)となった。販売面では、農業において、農作物の販売数量が減少したが、販売単価は上昇した。また、前年度に新たに連結子会社となった新光硝子工業及び新生ガラスが販売増加に寄与した。損益面では、農業において、高知県南国市に新たに開設した「南国農場」の開設費用等の経費が増加したが、既存農場における販売単価の上昇等の要因により、前年同期比では損失幅が縮小した。また、連結子会社の新光硝子工業及び新生ガラスが利益の増加に寄与した。
2023年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比1.1%増の1,220.00億円、営業利益が同11.2%減の76.60億円、経常利益が同11.8%減の77.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同13.6%減の48.80億円とする期初計画を据え置いている。
《SI》