話題株ピックアップ【夕刊】(3):横河電、SBG、古河電
■横河電機 <6841> 2,153円 -134 円 (-5.9%) 本日終値
7日に決算を発表。「今期経常を9%下方修正」が嫌気された。
横河電機 <6841> [東証P] が2月7日大引け後(15:30)に決算を発表。23年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比10.2%増の267億円に伸びた。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の435億円→395億円(前期は357億円)に9.2%下方修正し、増益率が21.7%増→10.5%増に縮小する見通しとなった。
■ソフトバンクグループ <9984> 5,948円 -320 円 (-5.1%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が属急落。7日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比6.4%増の4兆8757億7300万円、最終損益は9125億1300万円の赤字(前年同期は3926億1700万円の黒字)となった。大幅な最終赤字となったことを嫌気した売りが膨らんだようだ。ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)事業からの投資損益で巨額の赤字を計上したほか、円安に伴う為替差損なども響いた。通期の業績予想は開示していない。
■古河電気工業 <5801> 2,372円 -110 円 (-4.4%) 本日終値
古河電気工業<5801>が安い。7日の取引終了後に23年3月期業績予想の下方修正を発表。売上高を1兆500億円から1兆400億円(前期比11.8%増)へ、純利益を210億円から150億円(同48.6%増)へ引き下げており、これが嫌気された。世界的なスマートフォンやパソコンの需要減をはじめ、客先在庫調整の長期化や半導体調達難に伴う案件延期などが響いた。想定より円高が進んだ影響も出た。なお、同時に発表した22年4~12月期決算は、売上高が7859億2000万円(前年同期比17.1%増)、純利益が124億3300万円(同3.7倍)だった。
■東レ <3402> 747.2円 -33.9 円 (-4.3%) 本日終値
東レ<3402>が後場に売られ、4%を超す下げとなった。この日、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直し、最終利益の見通しを950億円から720億円(前期比14.5%減)に下方修正した。増益予想から一転して最終減益の計画となったことを嫌気した売りが膨らんだようだ。売上収益は2兆6000億円から2兆5100億円(同12.6%増)に見通しを引き下げた。繊維事業では衣料用で原糸原綿の市況悪化を見込むほか、産業用も需要低迷が継続する見通し。機能化成品部門では樹脂事業においてABS樹脂で数量・スプレッドの回復遅れを見込む。フィルム事業では光学・電子部品での需要の減速が拡大、長期化しているほか、電子情報材料事業でもスマートフォンなどの需要回復が大幅に遅れると想定。これらの要因を業績予想に織り込んだ。
■太陽誘電 <6976> 4,385円 -175 円 (-3.8%) 本日終値
太陽誘電<6976>は反落。7日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を下方修正し、嫌気されたようだ。売上高は3420億円から3150億円(前期比9.9%減)、最終利益は335億円から200億円(同63.2%減)にそれぞれ見通しを引き下げた。パソコンやスマートフォンなどを中心とした生産台数の減少や在庫調整に伴い、電子部品の需要環境が想定よりも悪化することが見込まれ、影響を業績予想に織り込んだ。4~12月期の売上高は前年同期比5.9%減の2470億4600万円、最終利益は同35.8%減の268億5300万円だった。
■三井金属 <5706> 3,260円 -90 円 (-2.7%) 本日終値
三井金属<5706>が軟調。7日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を下方修正した。売上高は6950億円から6550億円(前期比3.4%増)、最終利益は360億円から130億円(同75.0%減)に見通しを引き下げた。これを嫌気した売りが膨らんだようだ。キャリア付極薄銅箔など機能材料セグメントにおける主要製品の販売量の減少や、為替が想定よりも円高で推移していることに伴う影響を業績予想に反映した。4~12月期の売上高は前年同期比7.5%増の4982億8500万円、最終利益は同53.3%減の172億2500万円だった。
■TOWA <6315> 1,921円 -43 円 (-2.2%) 本日終値
TOWA<6315>は反落。7日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を122億円から103億円(前期比10.5%減)へ、純利益を85億円から72億円(同11.4%減)へ下方修正し、増益予想から一転して減益予想としたことが嫌気された。予想を大きく上回る円安の影響により海外子会社のコストが円換算時に膨らんだことが要因としている。なお、売上高は550億円(同8.6%増)の従来見通しを据え置いた。同時に発表した第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高401億7100万円(前年同期比4.9%増)、営業利益75億1300万円(同17.0%減)、純利益56億3100万円(同14.9%減)だった。
■SUBARU <7270> 2,118円 -41.5 円 (-1.9%) 本日終値
SUBARU<7270>は後場に入り弱含みの展開。午後1時に発表した23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算は、売上高が前年同期比39.9%増の2兆8079億8400万円、最終利益が同2.5倍の1544億1900万円だった。通期の業績予想は売上高のみ3兆8000億円から3兆7000億円(前期比34.8%増)に下方修正し、営業利益と税引き前利益、最終利益の見通しは据え置いた。今期の最終利益は2100億円(同3.0倍)を見込んでいるが、市場のコンセンサスを下回る水準となっている。更に、同社は通期の想定為替レートについて1ドル=134円(前回公表133円)、1ユーロ=140円(同136円)と、それぞれ円安方向に見直した。対ドルの想定為替レートは実勢と比べても円安となっており、円高進行時の業績の下振れを懸念した売りが出たようだ。
■帝人 <3401> 1,296円 -21 円 (-1.6%) 本日終値
帝人<3401>が朝高後下げに沈み、一時4%安となった。この日、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を下方修正した。最終損益の見通しは従来の160億円の黒字から180億円の赤字(前期は231億5800万円の黒字)に修正した。一転して最終赤字に転落する見込みとなったことを嫌気した売りに押されたようだ。売上高は1兆500億円から1兆300億円(前期比11.2%増)に見通しを引き下げた。マテリアルセグメントにおける欧州拠点での工場火災に伴う生産量と販売量の減少や、米国拠点での設備故障復旧後の立ち上げ遅延、中国のロックダウン後の経済停滞に伴う需要減の影響などを織り込んだ。更に、米国のTeijin Automotive Technologiesについて、のれんに関する減損損失を計上したことも響く。
■ファーストリテイリング <9983> 81,490円 -1,070 円 (-1.3%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が1000円超の下落で75日移動平均線との上方カイ離を解消する動きにある。前日の米株高も外国為替市場で進むドル安・円高の動きを背景に全体相場は軟調地合いとなっている。今週末にオプションSQ算出を控えており、先物主導で仕掛け的な売りも観測される。きょうは日経平均寄与度の高いソフトバンクグループ<9984>が前日発表された10~12月決算の大幅最終赤字を嫌気され大きく下押す展開を強いられているが、ファストリについて市場関係者は「特に足もとで悪材料は見られないものの、ソフトバンクG同様に日経平均先物絡みのインデックス売りで下値を試す展開となっている」(中堅証券ストラテジスト)としている。同社株とソフトバンクGの2銘柄で10時40分現在120円程度日経平均を押し下げており、これを差し引くと日経平均とTOPIXの下落率は概ね一致する。
■note <5243> 543円 +80 円 (+17.3%) ストップ高 本日終値
note<5243>が後場に動意づき、ストップ高の水準となる前日比80円高の543円に買われた。8日、同社は最新のチャットAIを活用した創作支援ツール「note AIアシスタント(β)」を公開するにあたり、先行ユーザーの募集を同日から開始すると発表した。米オープンAIの対話AI「Chat(チャット)GPT」に関心が集まるなか、今回の発表を手掛かり視した買いが集まったようだ。noteの新たなツールは、ChatGPTにも搭載されているオープンAIの「GPT-3」を採用。クリエーターの創作の可能性を広げて活動を支援するツールとして位置づけ、自社のミッションの達成につなげていくとしている。
●ストップ高銘柄
ケアサービス <2425> 878円 +150 円 (+20.6%) ストップ高 本日終値
ビープラッツ <4381> 1,765円 +300 円 (+20.5%) ストップ高 本日終値
免疫生物研究所 <4570> 487円 +80 円 (+19.7%) ストップ高 本日終値
岩崎電気 <6924> 3,400円 +504 円 (+17.4%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース