9日の株式相場見通し=続落、FRB高官のタカ派発言受けた米株安に追随
9日の東京株式市場は主力株などをはじめ広範囲に利益確定を急ぐ動きが強まり、日経平均株価は3日続落となりそうだ。2万7000円台前半まで水準を切り下げる可能性がある。前日の欧州株市場は高安まちまちの展開だったが、米国株市場ではリスク回避の地合いに傾いた。FRBのウォラー理事やニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が相次いでタカ派寄りともいえる発言を行い、これが市場センチメントを冷やす格好となった。米国株市場では前の日にパウエルFRB議長がインタビューに応え、インフレが沈静化の方向にあるとの認識を示したことを手掛かりに買われていたが、それを吐き出す形となっている。東京市場では前日まで日経平均が2営業日連続でマイナス圏で引けているが、下げ幅は限定的で押し目買い意欲の強さを反映していた。しかし、きょうは米株市場のリスクオフの流れが波及し、やや下げ幅を広げる公算が大きい。個別ではトヨタ自動車<7203>や東京エレクトロン<8035>などの決算発表に注目が集まりやすく、特にトヨタの決算は取引時間中に発表されるということもあって、全体相場に影響を及ぼす可能性もある。
8日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比207ドル68セント安の3万3949ドル01セントと反落。ナスダック総合株価指数は同203.266ポイント安の1万1910.520だった。
日程面では、きょうは1月のマネーストック、1月のオフィス空室率、22年12月の特定サービス産業動態統計、1月の工作機械受注、6カ月物国庫短期証券及び10年物物価連動国債の入札など。