本日注目すべき【好決算】銘柄 シライ電子、三井松島HD、T&Gニーズ (10日大引け後 発表分)
2月10日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
シライ電子 <6658> [東証S] ★今期経常を41%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も5円増額
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の17億円→24億円に41.2%上方修正。増益率が15.2%増→62.6%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、3回目。カーエレクトロニクス関連を中心にプリント配線板の受注が伸び、売上高が計画を上回ることが寄与。生産効率の向上による原価低減や固定費の圧縮なども利益を押し上げる。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の15円→20円(前期は10円)に大幅増額修正した。
三井松島HD <1518> [東証P] ★今期経常を13%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も50円増額
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の310億円→350億円に12.9%上方修正。増益率が3.6倍→4.1倍に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、3回目。石炭生産分野における石炭の販売数量増加や価格上昇などが収益を押し上げる。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の270円→320円(前期は80円)に増額修正した。年間配当利回りは10.17%に上昇。
T&Gニーズ <4331> [東証P] ★4-12月期経常は3.5倍増益・通期計画を超過、3期ぶり復配へ
◆23年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比3.5倍の48.8億円に急拡大して着地。行動制限の解除を背景に、婚礼取扱組数や婚礼単価が回復したほか、宿泊、宴会、レストランなどの売上高も大きく伸びたことが寄与。
通期計画の27億円をすでに大きく上回っており、業績上振れが期待される。
併せて、従来未定としていた期末一括配当を20円実施し、3期ぶりに復配する方針とした。
MCPs <4360> [東証S] ★今期経常を一転35%増益に上方修正・最高益更新へ
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の7.9億円→11.9億円に50.6%上方修正。従来の10.3%減益予想から一転して35.1%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。難燃剤事業で電子材料部材や家電製品に使用されるプラスチック用難燃剤の販売が伸びることが寄与。ファインケミカル事業における高収益製品の販売増加に加え、経費削減を進めることも上振れに貢献する。
カオナビ <4435> [東証G] ★今期営業を34%上方修正
◆23年3月期の営業利益(非連結)を従来予想の2億1000万円(予想レンジ中値)→2億8200万円に34.3%上方修正。増益率が20.7%増→62.1%増に拡大する見通しとなった。新規顧客の獲得と顧客単価の上昇が計画を上回ることに加え、解約率も低水準で推移していることが要因。
リベース <5138> [東証G] ★今期経常を一転8%増益に上方修正・最高益更新へ
◆23年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の2億0700万円→2億2800万円に10.1%上方修正。従来の1.9%減益予想から一転して8.1%増益を見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。レンタルスペースの予約マッチングプラットフォーム「インスタベース」においてマーケティング施策を積極的に実施し、実利用総額、実利用数、掲載スペース数などの重要指標が好調に推移していることが上振れの要因。
三井海洋 <6269> [東証P] ★前期最終を94%上方修正
◆22年12月期の連結最終損益を従来予想の25.3億円の黒字→49.1億円の黒字(前の期は418億円の赤字)に94.1%上方修正した。FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の建造工事が順調に進捗したことに加え、複数の案件で追加工事代金の回収などがあったことが寄与。持ち分法投資利益の増加や販管費の削減も利益を押し上げた。
神戸天然物化 <6568> [東証G] ★今期経常を71%上方修正・4期ぶり最高益、配当も3円増額
◆23年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の11.1億円→19億円に71.2%上方修正。増益率が0.7%増→72.4%増に拡大し、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。機能材料分野で医薬関連材料の量産ステージ案件が好調に推移したほか、医薬分野で想定以上に開発ステージ案件を獲得したことが寄与する。生産需要増加を背景に人員・設備の高稼働を維持できたことも利益改善の要因となる。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の25円→28円(前期は25円)に増額修正した。
シキノHT <6614> [東証S] ★今期経常を39%上方修正・最高益予想を上乗せ
◆23年3月期第3四半期累計(4-12月)の経常利益(非連結)は前年同期比90.4%増の5.3億円に拡大して着地。電子システム事業で車載用半導体の生産増加を背景に半導体後工程検査装置の受注が拡大したほか、カスタムバーンイン関連商材が好調だったことが寄与。半導体設計需要やインフラ・産業機器市場向けカメラ需要が増加したことも大幅増益につながった。
併せて、通期の同利益を従来予想の4.3億円→6億円(前期は4.1億円)に38.6%上方修正。増益率が4.1%増→44.2%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。
ミナトHD <6862> [東証S] ★今期経常を42%上方修正
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の5億2000万円→7億4000万円に42.3%上方修正。減益率が33.4%減→5.2%減に縮小する見通しとなった。利益率の高い自社ブランドの産業用途向けメモリーモジュールの受注が堅調だったことに加え、ROM書き込みサービスやデバイスプログラマ関連製品の販売、システム開発の技術支援型案件が好調に推移していることが要因。
ヤマエGHD <7130> [東証P] ★今期経常を25%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も10円増額
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の88億円→110億円に25.0%上方修正。増益率が11.5%増→39.3%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。今期買収した子会社の業績上積みに加え、コロナ禍からの経済正常化に伴う業務用食材・酒類販売の順調な回復が寄与する。業務見直しや効率化を進めることも利益を押し上げる。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の40円→50円(前期は40円)に増額修正した。
セルム <7367> [東証S] ★今期業績と配当計画を上方修正、自社株買いも発表
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の8.3億円→9億円に7.8%上方修正。増益率が19.8%増→29.1%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。人材や組織開発のテーラーメード型ソリューションの受注獲得が順調に進み、売上高が計画を上回ることが寄与。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の12円→13円に増額修正した。
併せて、発行済み株式数の6.5%にあたる80万株または6.4億円を上限に自社株買いを実施すると発表。
ムトー精工 <7927> [東証S] ★今期経常を90%上方修正、配当も42円増額
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の10億円→19億円に90.0%上方修正。増益率が30.0%増→2.5倍に拡大する見通しとなった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い減少していた得意先からの受注が回復し、売上高が計画を18.1%も上回ることが寄与。円安による為替差益の計上なども利益を押し上げる。
併せて、今期の年間配当を従来計画の19.5円→61.5円(前期は18.5円)に大幅増額修正した。配当方針を変更し、配当性向の目安を従来の25%から40%程度へ引き上げる。年間配当利回りは8.05%に上昇。
タカチホ <8225> [東証S] ★今期経常を4.7倍上方修正
◆23年3月期の連結経常損益を従来予想の5500万円の黒字→2億6000万円の黒字(前期は2億2000万円の赤字)に4.7倍上方修正した。行動制限の解除を受けて観光需要が回復するなか、みやげ卸売りや小売りの売上高が増加することが寄与。経費見直しによる販管費の減少も利益を押し上げる。
フォーバルR <9423> [東証S] ★今期経常を50%上方修正
◆23年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の1億1000万円→1億6500万円に50.0%上方修正。増益率が2.1倍→3.2倍に拡大する見通しとなった。主力の内装工事やOA機器・什器、不動産仲介の受注が堅調に推移していることが要因。
併せて、株主優待制度を新設すると発表。1000株以上保有者に「EJOICAセレクトギフト」2000円相当を贈呈する。
セレスポ <9625> [東証S] ★今期経常を3.5倍上方修正
◆23年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の6.3億円→22億円に3.5倍上方修正。減益率が90.6%減→67.1%減に縮小する見通しとなった。新型コロナウイルス感染拡大に伴う行動制限の緩和を背景に、再開するイベントの案件数が増加し、売上高が計画を56.0%も上回ることが利益を押し上げる。
株探ニュース