話題株ピックアップ【夕刊】(2):JT、日本製鉄、三菱UFJ

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2023年2月15日 15時14分

■三谷セキサン <5273>  4,215円  +155 円 (+3.8%)  本日終値

三谷セキサン<5273>は大幅高で3日ぶりに反発。14日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を810億円から840億円(前期比8.6%増)へ、営業利益を71億5000万円から79億円(同3.9%増)へ、純利益を52億円から60億5000万円(同13.7%増)へ上方修正し、減益予想から一転して営業増益としたことが好感された。主力のコンクリートパイル部門において販売強化に努めたことが奏功し第3四半期の業績が好調に推移しており、これを加味したとしている。なお、業績の上方修正は昨年11月に続き2度目となる。同時に発表した第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高643億7500万円(前年同期比16.0%増)、営業利益68億5600万円(同16.8%増)、純利益52億6900万円(同20.9%増)だった。

■JT <2914>  2,786.5円  +66.5 円 (+2.4%)  本日終値

JT<2914>は4連騰。14日の取引終了後、22年12月期の連結決算発表にあわせ、23年12月期の業績予想を開示した。最終利益は前期比微減の4400億円を見込む。半面、年間配当は188円と前期の水準を維持する計画を示した。配当利回りの高さを意識した買いが優勢となっている。売上収益は前期比1.1%減の2兆6290億円を計画する。たばこ事業で為替のネガティブな影響が出て、調整後営業利益を押し下げる。半面、金融損益の改善などが最終利益を下支えする。22年12月期の売上収益は前の期比14.3%増の2兆6578億3200万円、最終利益は同30.8%増の4427億1600万円だった。

■日本製鉄 <5401>  2,956円  +66.5 円 (+2.3%)  本日終値

日本製鉄<5401>や神戸製鋼所<5406>が連日の高値更新。日本製鉄は5日続伸し、一時2964円まで買われ18年1月以来、5年1カ月ぶりの水準に上昇。神戸鋼も5日続伸で昨年来高値を更新している。両社には好業績を評価した買いが継続している。日本製鉄は9日に決算発表を行い、23年3月期の連結純利益は前期比5.1%増の6700億円の見通しを据え置いたが、在庫評価差などを除いた実力ベースの連結事業利益は11月見通しから増額修正し6900億円と最高益を更新することを明らかにした。同時に期末配当は90円とし年180円とした。また、神戸鋼も同日に発表した決算発表で今期利益予想を増額修正した。日本製鉄に関して、アナリストからは構造改革を進めた結果、実力ベースでの事業利益6000億円以上を継続的に出せるようになってきたことを高評価する見方が出ている。今期予想配当利回りは日本製鉄が6%台、神戸鋼が4%台の水準にあり、配当権利取りの買いも入っているようだ。

■フィックスターズ <3687>  1,407円  +23 円 (+1.7%)  本日終値

フィックスターズ<3687>が続伸。岩井コスモ証券は14日、同社株の投資判断「A」と目標株価1600円を継続した。同社は大量データ計算を高速化する技術に強いソフトウェア開発会社。第1四半期(22年10~12月)の連結営業利益は前年同期比7割弱の増益と順調だった。自動運転などの大量データ計算の高速化を行うソフトウェアなどの収益拡大で、23年9月期は前期比23.1%増の20億円への増益を予想している。自動運転、人工知能(AI)などの大量データ計算の高速処理を必要とする製品やサービスの開発が増えるデジタルトランスフォーメーション(DX)社会に向けて、中期的な成長が期待できる企業として注目している。

■クボタ <6326>  2,025.5円  +22 円 (+1.1%)  本日終値

クボタ<6326>は8連騰。14日の取引終了後、22年12月期の連結決算発表にあわせ、23年12月期の業績予想を開示した。売上高は前期比8.3%増の2兆9000億円、最終利益は同19.1%増の1860億円を見込む。大幅な増益計画を示したことを好感した買いが集まったようだ。海外での農業機械や建設機械が堅調に推移すると予想。水・環境部門での値上げ効果も寄与する。想定為替レートは1ドル=125円、1ユーロ=135円とした。22年12月期の売上高は前の期比21.9%増の2兆6787億7200万円、最終利益は同10.6%減の1561億8200万円だった。

■山口FG <8418>  916円  +9 円 (+1.0%)  本日終値

山口フィナンシャルグループ<8418>が小幅に7日続伸。大和証券は14日、同社株の投資判断を「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」に引き上げた。目標株価は800円から1000円に見直した。23年3月期の連結純損益は170億円の黒字(前期は130億500万円の赤字)と会社計画の達成を予想。前年度の有価証券ポートフォリオ再構築の影響や追加的・予防的引き当て実施に伴う赤字決算から回復する見通しだ。同証券では24年3月期の同利益を240億円、25年3月期は315億円と予想。年間配当は、配当性向40%程度から23年3月期は31円(前期比3円増)、24年3月期は42円、25年3月期は56円と大幅な増配継続を期待している。

■三菱UFJ <8306>  981.1円  +8.5 円 (+0.9%)  本日終値

大手銀行株が連日の人気化。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>は7日続伸と上昇基調を強めているほか、三井住友フィナンシャルグループ<8316>とみずほフィナンシャルグループ<8411>は昨年来高値を更新している。日銀の新総裁に植田和男氏を起用する案が国会に提示されるなか、先行きの金融政策の修正思惑が台頭し金利上昇を意識した買いが流入している。また、14日に発表された米1月消費者物価指数(CPI)の上昇率は市場予想を上回ったことから米長期金利が上昇。ニューヨーク市場でJPモルガン<JPM>やシティグループ<C>が上昇するなか、日本の大手銀行株にも見直し買いが入っている様子だ。

■キャリアリンク <6070>  2,480円  +21 円 (+0.9%)  本日終値

キャリアリンク<6070>が高い。14日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算を発表した。売上高は372億2500万円、最終利益は38億1800万円だった。22年3月期に決算日を2月末日から3月31日に変更したことに伴い、前年同期と比較した増減率の記載はないが、最終利益の通期計画に対する進捗率は約87%に上っており、順調な結果を評価した買いが集まったようだ。事務系人材サービス事業では、地方自治体や事業者からのマイナンバー関連をはじめとするBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)請負案件の受注が好調に推移した。製造系人材サービス事業も、製造加工部門や食品加工部門の受注高が順調に推移したという。

■フェローテク <6890>  3,235円  +25 円 (+0.8%)  本日終値

フェローテックホールディングス<6890>が反発している。14日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、純利益を240億円から250億円(前期比6.2%減)へ上方修正したことが好感されている。円安の進行を受けて第3四半期(22年10~12月)で為替差益約18億円が発生したことが要因という。なお、売上高2000億円(同49.5%増)、営業利益340億円(同50.4%増)は従来見通しを据え置いている。同時に発表した第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高1556億9000万円(前年同期比65.7%増)、営業利益267億4300万円(同65.2%増)、純利益237億3700万円(同10.7%増)となった。半導体など装置関連事業で、製造装置向けの真空部品や半導体製造プロセスに使用される各種マテリアル製品(石英製品・セラミックス製品・シリコンパーツなど)などの販売が引き続き好調だったほか、電子デバイス事業で、通信機器向けサーモモジュールや中国電気自動車(EV)向けパワー半導体用基板などが伸長した。

■エクサウィザーズ <4259>  432円  -100 円 (-18.8%) ストップ安   本日終値

エクサウィザーズ<4259>はストップ安。14日の取引終了後に23年3月期業績予想の下方修正を発表。最終損益を1億2000万円の赤字とし、従来の黒字予想のレンジ(100万~5000万円)から一転赤字となる見通しを示したことが嫌気された。売上高も従来予想のレンジ(65億~70億円)から引き下げ、前期比15.8%増の55億7000万円とした。既存の一部顧客企業で投資方針の変更があり、これに伴い同顧客企業向けの案件予算が縮小したことが響いた。事業譲渡に伴う特別利益の計上が見込まれるものの、減収による影響が大きく赤字となる見通し。同時に発表した第3四半期累計(22年4~12月)の決算は、売上高が前年同期比21.9%増の40億800万円、最終損益が前年同期から赤字幅拡大となる4億1300万円の赤字だった。

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