ナノキャリアは一時18%高の急騰演じる、mRNA関連として買い人気集中
ナノキャリア<4571>に物色人気集中、一時18%を超える上昇で291円まで上値を伸ばす場面があった。同社は薬物搬送システム(DDS)に強みを持ち、ミセル化ナノ粒子製剤による副作用の少ない抗がん剤開発を進める創薬ベンチャーだったが、ここにきてビジネスモデルの急転換を図っている。新型コロナウイルス対応の遺伝子ワクチンとして注目された「メッセンジャーRNA(mRNA)」という物質を使った製薬技術研究に特化し、今後は同分野でのライセンスアウトによる収益獲得を新たな成長戦略に掲げている。
同社は創薬技術や情報提供を手掛けるアクセリード(神奈川県藤沢市)と、mRNA医薬品の研究開発・製造に関する包括的協業関係の契約締結を1月26日に発表しており、以降株価はマドを開けて急騰トレンドに突入した。同月30日に上ヒゲで258円の高値をつけた後はいったん調整局面に入ったが、目先筋の利益確定売りを吸収してマドを埋めることなく切り返し、ここにきて上げ足が一段と加速している。同社株の人気はバイオ関連セクター全般に投資資金を誘導する背景ともなっており、今後の値動きにマーケットの視線が集まっている。