話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱ケミG、HIS、任天堂

注目
2023年2月20日 15時16分

■三菱ケミカルグループ <4188>  812.5円  +6.7 円 (+0.8%)  本日終値

三菱ケミカルグループ<4188>が続伸。この日、東京海上ホールディングス<8766>傘下の東京海上日動及び中央自動車工業<8117>子会社のABTと共同で、使用済み自動車からアクリル樹脂を回収するためのスキームについて実証実験を開始すると発表しており、好材料視された。東京海上日動及びABTが持つ使用済自動車処理のネットワークを活用し、テールランプなどのアクリル樹脂を回収するスキーム構築を目指すという。まずは、23年3月から関東地区で1000台ほどの使用済み自動車からアクリル樹脂を回収する実証実験を開始。実証実験を踏まえて、オペレーション・素材の品質・コストなどの検証を行い、24年度にも全国ネットワークでの取り組みに拡大していくことを目指すとしている。なお、自動車保険のネットワークを活用して使用済み自動車からアクリル樹脂を回収する試みは国内初の取り組みとなる。

■エイチ・アイ・エス <9603>  2,091円  +10 円 (+0.5%)  本日終値

エイチ・アイ・エス<9603>は3日続伸。前週末17日の取引終了後、韓国観光公社(江原道原州市)と、韓国への観光客誘致拡大のための共同事業推進に関する業務提携協約を締結したと発表しており、好材料視された。今回の協約締結により、両社は日本全国からの訪韓観光客の促進のために相互で協力するとともに、今後さまざまな共同事業を拡大するために、双方の日本各地域の活動拠点間でも連携や協力を行うという。具体的には釜山や済州などの都市を中心に地方観光商品を充実させ、地域及びテーマ別の観光コンテンツの広報を強化するほか、韓国テーマ観光素材を活用して新規にテーマ観光商品や高付加価値商品などを造成し、訪韓商品ラインアップの拡大や販売促進などの共同広報マーケティングを展開するとしている。

■任天堂 <7974>  5,464円  +8 円 (+0.2%)  本日終値

任天堂<7974>が小じっかり。サウジアラビアの政府系ファンドであるパブリック・インベストメント・ファンドが任天堂株を更に買い増したことが、前週末17日の取引終了後に明らかになった。これを受け、需給面の思惑から買いが先行したものの、利益確定目的の売りで下げに転じる場面もあった。17日受付で関東財務局に提出された変更報告書によると、保有比率は7.08%から8.26%に上昇した。保有目的は純投資。報告義務発生日は2月13日となっている。

■アステラス製薬 <4503>  1,886円  -41 円 (-2.1%)  本日終値

アステラス製薬<4503>が冴えない。この日の取引開始前、更年期障害の治療薬として開発中の「フェゾリネタント」に関し、米食品医薬品局(FDA)から審査終了目標日を延期するとの通知を受領したと発表した。これを嫌気した売りが出たようだ。当初は2月22日が審査終了目標日だった。これをFDAは3カ月延長し、新たな審査終了目標日は5月22日と設定されたという。23年3月期の業績への影響は軽微としている。

■東京エレクトロン <8035>  45,480円  -710 円 (-1.5%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>は軟調。先週末17日のフィラデルフィア半導体株指数は1.62%安と下落。米長期金利が上昇するなか、高PERの半導体関連などのハイテク株が値を下げた。こうしたなか、週明けの東京市場でも東エレクなどに売りが先行している。今週は22日に米半導体大手のエヌビディア<NVDA>が決算発表を予定しており、その結果も注目されている。

■ミスミグループ本社 <9962>  3,115円  -35 円 (-1.1%)  本日終値

ミスミグループ本社<9962>が続落した。前週末17日の取引終了後に発表した1月の連結売上高は、前年同月比7.6%減の269億7100万円だった。減収での着地となったことを嫌気した売りが膨らんだようだ。FA事業は同5.9%減の88億2500万円、金型部品事業は同10.4%減の54億1300万円、VONA事業は同7.5%減の127億3200万円となり、いずれも減収となった。

■セキュア <4264>  1,427円  +300 円 (+26.6%) ストップ高   本日終値

セキュア<4264>が大幅に4日続伸。同社はきょう、自社が提供している監視カメラシステムや入退室管理システムなどのセキュリティーソリューションの累計導入社数が8000社を突破したと発表しており、株価の刺激材料となったようだ。なお、同社は人工知能(AI)を活用した店舗ソリューションを開発・提供する米スタートアップのAiFi(アイファイ)と無人店舗ソリューションの展開に向けて業務提携したと16日に発表。これが材料視され、前週末17日にはストップ高をつけていた。

■東京通信 <7359>  2,111円  +400 円 (+23.4%) ストップ高   本日終値

東京通信<7359>は5日続伸で上値指向を鮮明としている。同社はスマホアプリの開発・運用を手掛け、メタバースやGameFi(ゲームファイ)など新分野に注力していることで投資家からの注目度が高い。13日に発表した今23年12月期見通しは引き続き増収基調を継続するとともに、営業利益ベースで黒字転換を予想。これを受け、同社株は上昇を続けている。前週末17日には銀座の街をバーチャル化した「AMIZA CITY GINZA」のα版が完成したと発表しており、きょうはこれを材料視した買いも入ったようだ。

■FHTホールディングス <3777>  49円  +9 円 (+22.5%)  本日終値

FHTホールディングス<3777>が続伸した。前週末17日の取引終了後、買取事業を運営するDLM(大阪市浪速区)の株式を取得し、完全子会社化すると発表した。これを手掛かり視した買いが集まったようだ。来期以降の売上高・収益の拡大に寄与すると判断した。あわせて同社はリバイブ投資事業組合に対する第三者割当増資を実施するとも開示した。新たに4817万株を1株27円で発行。約13億円を調達し、DLMの借入金返済資金や、同社の事業運転資金などに充当する。

■ヘッドウォータース <4011>  6,680円  +1,000 円 (+17.6%) ストップ高   本日終値

ヘッドウォータース<4011>が大幅続伸。17日の取引終了後、経済産業省の「GXリーグ基本構想」への賛同を発表した。16日には地方企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)やスマートシティ化に向けたBTM<5247>との協業強化を開示し、ヘッドウォの株価は急騰していたが、今回の発表を手掛かり視した買いが新たに入り、株高に弾みがついたようだ。

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