話題株ピックアップ【夕刊】(1):ホシデン、西松建、PAコンサル

注目
2023年2月21日 15時10分

■ホシデン <6804>  1,725円  +121 円 (+7.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位

ホシデン<6804>が急伸。20日の取引終了後、旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスによる保有比率が新たに5%を超えたことが明らかとなり、需給面での思惑が広がったようだ。同日受付で財務省に提出された大量保有報告書によると、シティインデックスイレブンスの保有比率は5.26%となった。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」。報告義務発生日は2月13日となっている。

■西松建設 <1820>  3,735円  +180 円 (+5.1%)  本日終値

西松建設<1820>が続伸。この日、2025年度を最終年度とする中期経営計画を策定したと発表。これを材料視した買いが集まり、上げ幅を拡大した。同社は25年度の売上高を3700億円(22年度予想3370億円)、営業利益を220億円(同140億円)に引き上げ、ROE(自己資本利益率)を8%以上とするなどの目標を掲げた。建築事業と国際事業(土木)の収益改善に注力する計画。あわせて長期ビジョンも刷新した。GX(グリーントランスフォーメーション)やDX(デジタルトランスフォーメーション)などを投資対象に23~30年度に1500億円の成長投資を行い、30年度の営業利益を350億円以上、ROEを10%以上とする方針を示した。

■PAコンサル <4071>  2,911円  +139 円 (+5.0%)  本日終値

プラスアルファ・コンサルティング<4071>が3日ぶりに急反発した。この日、人事業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)化などを促す同社のマネジメントシステム「タレントパレット」に関し、ニトリホールディングス<9843>が導入したと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。人事業務に必要な分析機能が充実していることに加え、数字を根拠に意思決定を支援できる点などが評価されたとしている。

■エフティグループ <2763>  1,141円  +42 円 (+3.8%)  本日終値

エフティグループ<2763>は3日続伸。20日の取引終了後、120万株(発行済み株数の3.75%)の自社株を3月20日付で消却すると発表しており、これが好感された。なお、消却後の発行済み株数は3082万2268株となる予定だ。

■東レ <3402>  830.7円  +28.8 円 (+3.6%)  本日終値

東レ<3402>が7連騰で昨年来高値を更新した。21日付の日本経済新聞朝刊が「東レは2026年度をめどに名古屋市に『空飛ぶ車』などの素材を開発する拠点を設ける」と報じた。これを材料視した買いが集まったようだ。報道によると、自動車向け素材の生産などを手掛ける名古屋事業所内において、機体の軽量化などにつながる炭素繊維材料を開発する。投資額は60億円程度となる見通しとしている。

■東京精密 <7729>  4,945円  +160 円 (+3.3%)  本日終値

東京精密<7729>が続伸した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が20日付で、投資判断を「ホールド」から「バイ」に引き上げた。目標株価は4700円から7200円に増額修正しており、好材料視されたようだ。同証券は、半導体関連での顧客の納期調整など短期的な業績モメンタムは悪いと指摘しながらも、1000億円を超える受注残高を踏まえれば、業績底割れリスクは低いと想定。今年後半以降の半導体市場の好転や戦略製品の本格的な貢献から再び成長局面を迎えると予想し、同証券による23年3月期の営業利益予想を314億円(従来は300億円)に修正した。

■東邦ガス <9533>  2,591円  +81 円 (+3.2%)  本日終値

東邦ガス<9533>が上値指向、75日移動平均線とのマイナスカイ離解消の動きをみせ、中長期トレンド上昇転換の兆しをみせている。都市ガス各社は脱炭素に向けた取り組みを活発化させており、直近では20日に東京ガス<9531>が成田空港のグリーントランスフォーメーション(GX)を手掛ける新会社を成田国際空港会社(NAA)と折半出資で設立したことを発表している。東邦ガスも、環境調和型社会の実現に向けた取り組みを念頭に技術開発も推進し、工業炉を手掛ける日本ファーネス(横浜市神奈川区)と共同で水素と都市ガス兼用の工業用バーナーを実用化するなど展開が急だ。

■ミラースHD <8897>  371円  +10 円 (+2.8%)  本日終値

MIRARTHホールディングス<8897>が続伸。決算発表絡みで今月7日に急落したものの、300円台後半は押し目買いが活発で売り物を吸収していた。20日取引終了後、23年3月期の年間配当を従来計画の20円から22円に2円増額することを発表、これを好感する形で投資資金が流入した。分譲マンション販売を手掛ける同社は今期営業利益については前期比微増予想ながら、トップラインは同7%の伸びを見込み前期に続く増収を確保する見通し。PER5倍台、PBRは0.6倍台と株価指標面から超割安圏に位置していることもあり、水準訂正狙いの買いが活発化している。

■INPEX <1605>  1,465円  +39 円 (+2.7%)  本日終値

INPEX<1605>は6日ぶりに反発した。中国の景気回復期待に加え、ロシア産原油の供給を巡る不透明感を背景に、海外市場で原油先物が買われ、20日の北海ブレント先物の清算値は1%を超す上昇となった。ロシアのプーチン大統領による年次報告演説を控えるなか、今後の原油相場への影響も警戒されているようだ。INPEXに対しては、原油価格の上昇による収益面でのポジティブな効果を期待した買いが入ったとみられている。石油資源開発<1662>なども上昇しており、東証の業種別指数の鉱業は上昇率でトップとなっている。

■CYBERDYNE <7779>  305円  +8 円 (+2.7%)  本日終値

CYBERDYNE<7779>が続伸。20日の取引終了後、400万株(自己株式を除く発行済み株数の2.91%)、または11億8800万円を上限に、21日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で自社株を取得すると発表。これが好感された。買い付け価格は20日終値の297円。翌21日の午前10時過ぎに取得結果を発表し、上限株数で買い付けを行ったことを明らかにした。

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