前場に注目すべき3つのポイント~売り優勢のなか直近の支持線水準での底堅さを見極め~
22日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:売り優勢のなか直近の支持線水準での底堅さを見極め
■コナカ、23/9赤字修正 営業損失▲4.41億円←5.31億円
■前場の注目材料:ミネベアミツミ、ベアリング摩擦抵抗を最小化、世界の脱炭素に貢献
■売り優勢のなか直近の支持線水準での底堅さを見極め
22日の日本株市場は、売り優勢のなか直近の支持線水準での底堅さを見極めることになりそうだ。21日の米国市場はNYダウが697ドル安と大幅に下落。2月の製造業・サービス業PMIが予想以上の伸びとなったため、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ長期化観測が強まり、長期金利が昨年11月以来の水準に上昇。また、ホーム・デポは11-1月期決算が予想を下回り、24年1月期が減益になる見通しを示したことが嫌気され、他の消費関連株へ売りが波及した。朝方発表された1月中古住宅販売件数が予想外に減少したことも重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円安の27255円。円相場は1ドル134円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。日経225先物はナイトセッションで終盤にかけて下落幅を広げており、27250円とナイトセッションの安値で引けた。これまでのレンジ下限である75日線水準まで一気に下げてきており、押し目狙いのタイミングである反面、短期筋のショートが入りやすい水準である。日経平均は25日、75日線を下回ってくる可能性があるため、持ち高調整の売りが強まる可能性がありそうだ。そのため、まずは売り一巡後の底堅さを見極めたいところだろう。
東京市場は祝日前で積極的なポジションは取りづらいほか、米国では米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を控えているため、様子見ムードは強まりやすい。売り仕掛け的な動きに対してショートカバーも早い段階で入りやすいとみられ、下へのバイアスが強まる局面においては、その後のリバウンドを狙った短期的な値幅取り狙いの動きも意識されそうだ。チャート上では一目均衡表の雲上限が27080円辺りで横ばい推移しているため、75日線を明確に下放れてくるようだと、目先的なターゲットになろう。
物色としては指数インパクトの大きい値がさ株が指数を押し下げるなか、バリュエーション面で割安感のある銘柄にシフトしやすい。3月期末が近づくなか、配当志向の物色も見られてきているため、バリュー株への押し目狙いといったところになりそうだ。また、中小型株は資金回転が速いため、業績面で安心感のある銘柄のほか、強いトレンドを継続している銘柄などに絞られそうだ。
■コナカ、23/9赤字修正 営業損失▲4.41億円←5.31億円
コナカ<7494>は2023年9月期業績予想の修正を発表。営業損益は5.31億円から4.41億円の赤字に下方修正した。サマンサタバサジャパンリミテッドにおける特別利益及び特別損失を業績に取り込んだことによる。
■前場の注目材料
・1ドル=134.90-00円
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開
・ミネベアミツミ<6479>ベアリング摩擦抵抗を最小化、世界の脱炭素に貢献
・東レ<3402>名古屋事業場に新研究棟、60億円投資、温室ガス削減素材開発
・カルビー<2229>海外事業など成長投資800億円、次期社長が抱負
・住友商事<8053>独ボロコプターに出資、eVTOLの国内実装加速
・双日<2768>ZIPAIRにカーボンクレジット、CO2相殺3万6000トン分
・アンリツ<6754>米社と協業、「オープンRAN」試験ソリューション提供
・IHI<7013>インドのグリーンアンモニア製造プロ参画へ、現地社と覚書
・KDDI<9433>5G核に成長、事業戦略再始動、DXなど5分野注力
・NEC<6701>AIの予測精度維持、機械学習運用で2技術開発
・NTTデータ<9613>積水化と建物外壁にフィルム型ペロブスカイト太陽電池、都心で実証
・洋インキHD<4634>「リチウム電池分散体」世界で攻勢、4地域に200億円超投資
・塩野義<4507>子会社SBP株80%をアクセンチュアに譲渡、出資受けノウハウ導入
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・10:30 田村日銀審議委員あいさつ
<海外>
・10:00 NZ準備銀行が政策金利発表
《ST》