ユーロ週間見通し:下げ渋りか、日欧金利差拡大の可能性残る

通貨
2023年2月25日 15時04分

■軟調推移、米利上げ長期化でユーロ売り強まる

今週のユーロ・ドルは軟調推移。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が3月に0.50ポイント利上げを実施する意向を再表明したことを受けてユーロ・ドルは週初に1.07ドル台まで買われた。しかしながら、米国のインフレ持続で利上げ長期化観測が一段と強まり、週後半はユーロ売り・米ドル買いが優勢となった。週末前の2月24日に1.0536ドルまで下落。取引レンジ:1.0536ドル-1.0705ドル。

■もみ合いか、インフレ関連指標が手掛かり材料に

来週のユーロ・ドルはもみ合いか。欧州中央銀行(ECB)理事会の議事要旨でインフレ抑制になお前向きな姿勢が示され、3月3日発表のユーロ圏1月生産者物価指数(PPI)が市場予想を上回った場合、ユーロ買い先行となりそうだ。ただ、米国の消費者信頼感指数やISM製造業景況感指数が市場予想を上回った場合、0.50pt利上げ予想を後押しするとみられ、ユーロ売り・米ドル買いが優勢となる可能性がある。

予想レンジ:1.0400ドル-1.0700ドル

■強含み、日欧金利差拡大をにらんだユーロ買い継続

今週のユーロ・円は強含み。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が3月に0.50ポイント利上げを実施する意向であることを再表明し、日欧金利差拡大観測にともなうユーロ買い・円売りが先行した。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ長期化観測の高まりを受けてユーロ買い・円売りは一時縮小したが、日本銀行総裁が交代しても現行の金融緩和策は当面維持されるとの見方が強まり、リスク選好的なユーロ買い・円売りが再開した。取引レンジ:142円15銭-144円16銭

■下げ渋りか、日欧金利差拡大の可能性残る

来週のユーロ・円は下げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)は今後も金融引き締めを進めるとみられ、ユーロは売りづらい。3月3日発表のユーロ圏1月生産者物価指数(PPI)が市場予想を上回った場合、ユーロ買い材料となりそうだ。一方、次期日本銀行総裁候補の植田和男元日銀審議委員は現行の金融政策は適切との見方を伝えており、リスク回避のユーロ売り・円買いがただちに強まる可能性は低いとみられる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・3月2日:2月消費者物価コア指数(1月:前年比+5.2%)

・3月3日:1月生産者物価指数(12月:前年比+24.6%)

予想レンジ:142円20銭-145円20銭

《FA》

提供:フィスコ

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