【杉村富生の短期相場観測】 ─株価倍増が"狙える業績急浮上の超"低PBR銘柄!

市況
2023年2月26日 9時15分

「株価倍増が“狙える業績急浮上の超”低PBR銘柄!」

●ダイナミズムを取り戻しつつある東京市場!

内外の株式市場は“高値しぐれ”商状に陥っている。この理由にはインフレが収束せず、利上げ圧力が継続するとの読みがある。アメリカでは製造業が回復し、非製造業が盛り返すなど、景気が予想以上に底堅い。ハード、ソフトとも違うノーランディングという新語が登場している。金利高止まり下の雇用増加だ。コロナ禍克服の影響が大きいと思う。

日本は植田和男次期日銀総裁の出方を見ようとのムードが強い。彼はリフレ派(黒田日銀総裁が代表的な存在)、反リフレ派(白川元日銀総裁がグループのリーダー)の中間に位置する。岸田首相の軸がぶれているだけに、政策運営の舵取りは難しいが、異次元の金融緩和、超低金利政策は早晩(2年後?)、修正されるだろう。

これは時代の流れである。マーケットは受け入れざるを得ない。さらに3月は例年、法人売りが出る。節分天井、彼岸底のパターンは国内機関投資家、法人の投資行動に起因する。特に、今年は東証の上場基準(流通株式時価総額)に絡んだ売り物が多い。この動きを知っている外国人は積極的な買いを手控える。当然ではないか。

ただ、インデックスはもみ合いだが、個別物色機運はおう盛だし、業種によってはダイナミズム(躍動感)を取り戻してきた。この背景には米国自動車販売の復調、中国景気の回復、「Chat GPT」がもたらすパラダイムシフト、インバウンドの復活、パチンコ・パチスロ業界の大変革、医療DX(デジタルトランスフォーメーション)の導入、東証改革第2幕の開演などがある。

●深刻な人手不足のメリットを受ける企業?

さらに、製造業の国内回帰、人の動きの活性化(ポストコロナ)があって、人手不足は深刻だ。製造業の派遣請負業務のnms ホールディングス <2162> [東証S]の業績はV字型の回復に転じる。2024年3月期の連結売上高は900億円(2023年3月期予想は790億円)、営業利益は30億円(同12億円)、1株利益は110円超(同19.3円)との調査機関の試算がある。

昨年10-12月期(第3四半期)には売上高が214億円、営業利益7億4900万円を稼いだ。このペースが今年1-3月も続いている。なにしろ、主要取引先はパナソニック ホールディングス <6752> [東証P]、ソニーグループ <6758> [東証P]、ダイキン工業 <6367> [東証P]だ。3社とも「人手はいくらでも欲しい」と。

東証改革(最低投資金額の引き下げ、PBR1倍割れ状態の是正を求める)の視点では、自社株買いの急増(2022年は966社、計9兆2000億円の自社株買いを実施→史上最高)、株式分割の激増を挙げることができる。ファナック <6954> [東証P]、オリエンタルランド <4661> [東証P]、信越化学工業 <4063> [東証P]、イーディーピー <7794> [東証G]などは1対5、東京エレクトロン <8035> [東証P]は1対3の株式分割に進む。

PBR0.2倍前後のウッドワン <7898> [東証S]、ピグメント <4119> [東証S]、エフテック <7212> [東証P]、フジオーゼックス <7299> [東証S]、アーレスティ <5852> [東証P]、愛知製鋼 <5482> [東証P]、三協立山 <5932> [東証P]の業績は来期以降、大幅な回復が見込まれている。もちろん、有配だ(愛知製鋼は今期未定)。PBR0.4~0.5倍では「株価倍増」になる。

2023年2月24 日 記

株探ニュース

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