前場に注目すべき3つのポイント~27500円での底堅さを見極めつつ、短期的なリバウンド狙いの動きに~
28日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:27500円での底堅さを見極めつつ、短期的なリバウンド狙いの動きに
■明電舎、23/3下方修正 営業利益90億円←120億円
■前場の注目材料:日本郵政、ゆうちょ銀株一部売却、出資比率6割に低下
■27500円での底堅さを見極めつつ、短期的なリバウンド狙いの動きに
28日の日本株市場は、やや買い先行で始まった後は、底堅さを見極める相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが72ドル高だった。米長期金利の低下を受けて前週の大幅な下げに対する値ごろ感からの買いが優勢となった。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ長期化への警戒から積極的な売買は手控えられ、NYダウ一時下落に転じる場面も見られたが、ハイテク株が下支えする格好となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比125円高の27535円。円相場は1ドル136円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。日経225先物はナイトセッションの開始後まもなく節目の27500円を回復した。その後は狭いレンジ推移を継続していたが、27500円水準での底堅さが見られており、安心感につながりそうだ。日経225先物の25日線は27450円辺りで推移しているため、27450円~27500円辺りでの底堅さが意識されてくるようだと、リバウンドを意識したセンチメントに向かわせそうだ。
また、昨日の日経平均は75日、200日線が支持線として意識される一方で、25日線に上値を抑えられていた。買い先行から25日線を明確に上放れてくるようだと、2月6日の戻り高値27821円辺りを意識させてくることになりそうだ。また、昨日はハイテクの一角が弱い値動きとなり指数の重荷だったが、東エレク<8035>が先週末の急伸の反動ながら、25日線を上回って終えており、同線を支持線としたリバウンドを見せてくるようだと、日経平均をけん引してくる可能性も期待されよう。
もっとも、米国の上昇については自律反発であり、今週もISM製造業・非製造業など経済指標の発表が予定されていることから、積極的な売買は限られるだろう。資金回転も速いことから、個別に材料のある銘柄のほか、テーマ性のある銘柄などへの短期的な値幅取り狙いの売買が中心になりそうだ。また、3月期末をにらんだ配当志向の物色も意識されやすく、バリュー株志向の流れは続くことになろう。
■明電舎、23/3下方修正 営業利益90億円←120億円
明電舎<6508>は2023年3月期業績予想の修正を発表。売上高は2750億円から2680億円、営業利益を120億円から90億円に下方修正した。資材価格の高騰や部材長納期化に伴う売上の減少等の影響が、社会システムセグメントを中心に主要事業セグメント全般に発現していることを勘案した結果、前回予想を下回る見込みとなった。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(32889.09、+72.17)
・ナスダック総合指数は上昇(11466.98、+72.04)
・シカゴ日経先物は上昇(27535、大阪比+125)
・SOX指数は上昇(2951.21、+16.09)
・VIX指数は低下(20.95、-0.72)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開
・日本郵政<6178>ゆうちょ銀株一部売却、出資比率6割に低下
・カシオ<6952>社長に増田氏、創業家以外で初
・九州電力<9508>再生エネ事業を統合、地熱・水力を子会社に移管
・住友商事<8053>シンガポール社と協業、東南アでヘルスケア事業拡大
・丸紅<8002>企業のサステナ変革推進支援、関連情報を一元管理・可視化
・東ソー<4042>共栄産業の全株式取得、化学品拡充
・日産自<7201>電動化戦略にアクセル、30年度めどEV19車種投入
・ホンダ<7267>米アセンドと協業、電池リサイクル資源調達
・堀場製作所<6856>国内で独子会社製評価装置を生産、大津で仕様カスタム
・三菱電機<6503>アストロスケールに33億円出資、衛星バス開発で協業
・ADEKA<4401>韓国R&D拠点増強、半導体用材料の需要増に対応
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 1月鉱工業生産(前月比予想:-2.9%、12月:+0.3%)
・10:00 日銀副総裁候補の内田、氷見野両氏への所信聴取と質疑(参院議院運営委員会)
<海外>
・09:30 豪・10-12月期経常収支(予想:+55億豪ドル、7-9月期:-23億豪ドル)
・09:30 豪・1月小売売上高(前月比予想:+1.5%、12月:-3.9%)
《ST》