ユーロ週間見通し:下げ渋りか、インフレ高止まりでユーロ売り後退も

通貨
2023年3月4日 14時38分

■強含み、ユーロ圏のインフレ高止まりでユーロ売り後退

今週のユーロ・ドルは強含み。ユーロ圏諸国のインフレ加速を受けて、欧州中央銀行(ECB)による利上げ継続の可能性が高まり、ユーロ・ドルは一時1.0691ドルまで買われた。米利上げ長期化の見方は変わっていないものの、長期金利は上げ渋っており、リスク選好的なユーロ売り・米ドル買いは後退した。取引レンジ:1.0533ドル-1.0691ドル。

■下げ渋りか、ECBの金融引き締め長期化を警戒

来週のユーロ・ドルは下げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)理事会を控え、金融当局者からはタカ派的な見解が続く。域内のインフレ高止まりで金融引き締めは長期化するとの見方から、ユーロ買いに振れやすい。ただ、ユーロ圏の景気減速への警戒感は根強いため、リスク選好的なユーロ買い・米ドル売りが一段と拡大する可能性は低いとみられる。

予想レンジ:1.0500ドル-1.0780ドル

■強含み、日欧金利差拡大をにらんだユーロ買い継続

今週のユーロ・円は強含み。日本銀行は新体制移行後も金融緩和策を当面維持するとの見方が広がった。一方、ユーロ圏諸国のインフレ高止まりを受けてラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が3月以降の利上げ継続に言及したことから、日欧の金利差拡大観測によるユーロ買い・円売りが観測され、ユーロ・円は一時145円台半ばまで買われる場面があった。取引レンジ:143円57銭-145円57銭。

■下げ渋りか、インフレ高止まりでユーロ売り後退も

来週のユーロ・円は下げ渋りか。ユーロ圏のインフレ高止まりが警戒されており、金融引き締めは長期化するとの見方が広がっている。3月以降も利上げ継続の可能性は残されており、ユーロは売りづらい。一方、日本銀行は3月9-10日の金融政策決定会合で現行の緩和政策を維持する公算。新体制発足後も当面は修正しないとみられ、リスク回避的なユーロ売り・円買いがただちに拡大する可能性は低いとみられる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・8日:10-12月期域内総生産確定値(改定値:+1.9%)

予想レンジ:143円00銭-146円50銭

《FA》

提供:フィスコ

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