話題株ピックアップ【夕刊】(1):北陸電、内田洋、PAコンサル
■北陸電力 <9505> 591円 +51 円 (+9.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
北陸電力<9505>はマドを開けて大幅高。原子力規制委員会が3日、北陸電力志賀原発2号機の敷地内にある断層について「震源として考慮する活断層はない」と評価した。同件は複数のメディアで大きく報じられており、今回の原子力規制委の評価によって同原発の再稼働に向けた審査が進むことになるという。これを受け、同社株には今後の展開を期待した思惑的な買いが集まった。
■内田洋行 <8057> 5,150円 +320 円 (+6.6%) 本日終値
内田洋行<8057>が大幅反発。前週末3日の取引終了後、23年7月期の連結業績予想について、売上高を2300億円から2360億円(前期比6.4%増)へ、営業利益を64億円から68億円(同13.8%減)へ、純利益を45億5000万円から48億円(同7.2%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を140円から150円(前期140円)へ引き上げたことが好感された。民間需要の回復が従来予想を超えており、民間分野のICT関連ビジネスやオフィス家具関連ビジネスともに計画を超過する見通しにあることが要因。また、公共関連事業分野の業績も計画通りに進捗しているとしている。同時に発表した第2四半期累計(22年7月21日~23年1月20日)決算は、売上高941億9700万円(前年同期比9.0%増)、営業利益23億1400万円(同16.9%減)、純利益16億7200万円(同11.9%増)だった。
■PAコンサル <4071> 3,030円 +168 円 (+5.9%) 本日終値
プラスアルファ・コンサルティング<4071>は続急伸。SBI証券が3日、PAコンサルの目標株価を5200円から5560円に引き上げた。投資判断は「買い」を継続する。23年9月期第1四半期(22年10~12月)の業績について、「見える化エンジン」や「カスタマーリングス」、「タレントパレット」のARPU(1契約あたりの平均収入)と顧客数の増加は印象としてポジティブと指摘。営業利益率は30.9%と、マーケティング費用が増加したなかでも高水準を維持しており、23年1~3月期以降も安定的に22年10~12月期と同等以上の利益率となることが想定されるとの見方を示した。同証券による24年9月期の営業利益予想を47億6000万円から49億9300万円に増額している。
■レイズネクスト <6379> 1,475円 +71 円 (+5.1%) 本日終値
レイズネクスト<6379>が4日続伸し昨年来高値を更新。前週末3日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を8万株(発行済み株数の0.15%)、または1億円としており、取得期間は3月6日から6月26日まで。譲渡制限付株式報酬制度を導入するのに伴い、取締役などに交付する株式への充当を目的に取得するという。
■山一電機 <6941> 1,960円 +85 円 (+4.5%) 本日終値
山一電機<6941>が急動意。テスター用を中心に半導体ソケットを主力に展開するほか、光学フィルターなど光関連製品も手掛ける。2月24日取引終了後には、フィリピンの連結子会社が生産工場を新設(土地はすでに取得済み)することを発表、半導体ソケットの安定した供給体制構築に動き出しており、今後の業容拡大に期待がかかる状況にある。半導体周辺企業で足もとの業績も会社側の想定を上回り好調に推移しているにもかかわらず、PERが6倍台と極めて低位にあり見直し買いを誘発している。更に配当利回りが4.5%前後と高く、3月期末に向けた配当権利取りの動きも株高を後押ししている。
■東京エレクトロン <8035> 48,600円 +1,470 円 (+3.1%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が総じて堅調。前週末の米国株市場では米10年債利回りが上昇一服となり終値ベースで3.95%台まで低下した。これを背景にハイテク株に買いが集まり、半導体セクターもエヌビディア<NVDA>やASMLホールディング<ASML>など主力どころを中心に総じて高く、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は続伸した。東京市場でもこれに追随する動きとなっている。
■丹青社 <9743> 736円 +21 円 (+2.9%) 本日終値
丹青社<9743>が続伸。前週末3日の取引終了後、集計中の23年1月期連結決算について、営業利益が2億円から6億円(前の期比70.4%減)へ、純利益が1億5000万円から4億5000万円(同68.6%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。売上高は646億円から640億円(同2.1%増)へ下振れたものの、主に商業その他施設事業において、売上総利益率に若干改善が見込まれることが要因としている。
■ソフトバンクグループ <9984> 5,708円 +152 円 (+2.7%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が調整一巡から出直り色を強めている。同社株は2月上旬に決算発表を受けて下放れる格好となっていたが、2月末に5400円台半ばで底を入れその後は戻り歩調をみせていた。前週末の米国株市場でハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が2%近い大幅上昇を示したが、米ハイテク株への投資に積極的な同社にとってはポジティブ材料となっている。また、同社が傘下に置く英半導体設計大手アームが米国株市場に単独上場する予定が明らかとなったことも株価を刺激している。アームは少なくとも1兆円以上の資金調達を目指していると報じられたこともあり、含み益拡大にむけた思惑が買いを引き寄せている。
■三菱商事 <8058> 5,030円 +129 円 (+2.6%) 本日終値
三菱商事<8058>が4連騰と上値指向鮮明、連日で上場来高値を更新中だ。世界的な資源価格の上昇やアジア地域での好調な自動車販売などを背景に業績は好調を極め、23年3月期は最終利益段階で前期比22.7%増と大幅な伸びを継続、過去最高益更新を見込んでおり、PER・PBRいずれも割安でバリュー株投資の波にも乗っている。直近では、フィリピンで首都マニラ近郊の鉄道向けシステムを約2600億円で受注したことを日本経済新聞が伝えており、足もとの株価を刺激している。
株探ニュース