前場に注目すべき3つのポイント~金融や輸出関連は手掛けづらいなか、ハイテク株などの一角に買い戻しの動きも~

市況
2023年3月16日 8時41分

16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:金融や輸出関連は手掛けづらいなか、ハイテク株などの一角に買い戻しの動きも

■パーク24、1Q営業利益 80.9%増 84.16億円

■前場の注目材料:NTT、タイにデータセンター3拠点目新設、120億円投資

■金融や輸出関連は手掛けづらいなか、ハイテク株などの一角に買い戻しの動きも

16日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが280ドル安だった。スイスの金融大手クレディ・スイスの経営難を警戒した欧州市場の下落の流れを受けて、金融システム不安から金融株を中心に売りが先行した。終盤にかけてスイス当局が声明で、必要ならクレディ・スイスに流動性を供給するなど、安定化に向け支援する姿勢を示したため下げ幅を縮小。長期金利の大幅低下でハイテクは底堅く推移し、ナスダックは小幅に上昇した。シカゴ日経225先物は大阪比560円安の26490円。円相場は1ドル133円30銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。日経225先物は75日、200日線が位置する27000円を維持できず、下へのバイアスが強まるなか、一時26190円まで急落する場面が見られた。その後はショートカバーから下落幅を縮めたものの、節目の26500円辺りでの攻防となった。世界的な金融システム不安によってリバウンド機運は高まりづらいなか、まずは売り一巡後の底堅さを見極めたいところであろう。

日経225先物は26190円まで急落する局面において、ボリンジャーバンドの-3σ水準まで下げてきた。+3σに沿った上昇から9日には28480円(6月物)まで買われたが、その後5営業日で一気に-3σまで調整したことにより、売られ過ぎが意識されてきそうだ。積極的な買いは入りづらいものの、短期的にはリバウンドを想定した押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。もっとも、2月24日に付けた直近安値の26680円を割り込んだことからトレンドは悪化し、方向性としては1月4日安値25340円が次第に意識されてくることは警戒しておきたい。

物色の流れとしては、金融株は手掛けづらく、為替相場が円高に振れて推移するなかで輸出関連も売られやすいため、リバランスの流れとしてはハイテク株などの一角に買い戻しの動きが入りそうだ。そのため、スプレッド狙いの動きとしてNTロングに向かわせよう。また、配当志向の物色については、インデックスに絡んだ売りの影響から冷静に押し目を狙いたいところ。また、インデックスに絡んだ売買を避ける流れから、中小型株の一角には短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。ただし、中小型株については、押し目狙いというよりは、強いトレンドを継続し需給状況が良好な銘柄に向かわせよう。

■パーク24、1Q営業利益 80.9%増 84.16億円

パーク24<4666>が発表した2023年10月期第1四半期業績は、売上高が前年同期比13.0%増の790.22億円、営業利益は同80.9%増の84.16億円だった。国内におけるタイムズパーキングの運営件数は17469件(前年度末比0.4%増)、運営台数は558463台(1.2%増)、月極駐車場及び管理受託駐車場等を含めた総運営件数は25094件(0.6%減)、総運営台数は740408台(1.0%増)だった。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(27229.48、+7.44)

・ナスダック総合指数は上昇(11434.05、+5.90)

・米長期金利は低下

・米国景気は拡大

・日銀は金融緩和を継続

・コロナ後の人流再開

・NTT<9432>タイにデータセンター3拠点目新設、120億円投資

・オムロン<6645>電子部品の研究開発体制を刷新、岡山事業所に300人集結

・ホンダ<7267>北米工場再編、EV一貫体制へ設備増強

・古河電工<5801>宇宙衛星に参入、東大と連携、早期事業化

・丸紅<8002>愛媛・愛南町と廃棄野菜で「ウニ」畜養、“海の脱炭素”へ食害防ぐ

・パナソニックHD<6752>東京汐留ビル買い戻し、受益権で経費圧縮

・ホンダ<7267>印ソフト開発社と提携、CASE対応加速

・IHI<7013>米社と協業、小型・高機動の人工衛星開発

・キッツ<6498>ベトナムに生産子会社、バルブ鋳造・組み立て

・第一工業製薬<4461>CNF濃度3倍の水系添加剤を開発

・東洋紡<3101>高機能包装フィルム量産、愛知・犬山工場で新設備稼働

・サイフューズ<4892>再生医療分野で台湾社と協業へ

・花王<4452>自動棚割りシステムの機能拡充、量販店の作業時間大幅短縮

・三菱ケミG<4188>ポリカーボネート樹脂の再生検討 世界初、30年に1万トン規模

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 2月貿易収支(予想:-1兆1500億円、1月:-3兆4986億円)

・08:50 1月機械受注(船舶・電力除く民需)(前月比予想:+1.4%、12月:+1.6%)

<海外>

・06:45 NZ・10-12月期GDP速報(前年比予想:+3.3%、7-9月期:+6.4%)

・09:30 豪・2月失業率(予想:3.6%、1月:3.7%)

・09:30 豪・2月雇用者数増減(予想:+5.00万人、1月:-1.15万人)

《ST》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.