話題株ピックアップ【昼刊】:三井不、古河電、東エレク
■岡三証券グループ <8609> 481円 +80 円 (+20.0%) ストップ高買い気配 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
岡三証券グループ<8609>がカイ気配スタート。前週末24日の取引終了後、新たな株主還元方針として、来期から28年3月期までの新たな中期経営計画期間中に、PBR(株価純資産倍率)が1.0倍を超えるまで、年間10億円以上の自己株式取得を実施すると発表した。また、総還元性向を50%以上とする目標を掲げたほか、今期末における記念配当の実施も公表。これらを好感した買いが集まったようだ。新たな中期計画では、預かり資産を10兆円、ROE(自己資本利益率)を8%とする経営目標も示している。未定としていた23年3月期の期末一括配当予想については、創業100周年を迎えることに伴う記念配当10円を加えて20円(前期末比5円増配)とする。
■三井不動産 <8801> 2,425.5円 +58.5 円 (+2.5%) 11:30現在
三井不動産<8801>が反発。三菱地所<8802>、住友不動産<8830>、野村不動産ホールディングス<3231>など不動産株が総じて堅調に推移しており、東証の業種別指数の「不動産業」は上昇率の上位に入っている。前週末24日の欧米市場では、ドイツ銀行<DB>のCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の上昇と同社株の急落を背景に、安全資産と位置付けられる国債が買いを集め、債券相場に上昇(金利は低下)圧力が掛かった。このところの金融システム不安を背景に、FRBの年内の利下げ観測が台頭するなど、内外金利の先高観が後退しつつあるなか、低金利環境が業績にポジティブな影響をもたらすとの期待から、不動産株が物色されているようだ。
■リョーサン <8140> 3,305円 +40 円 (+1.2%) 11:30現在
リョーサン<8140>が4日続伸している。前週末24日の取引終了後、23年3月期の期末配当予想を75円から90円へ引き上げたことが好感されている。年間配当予想は165円となり、前期実績に対しては45円の増配になる予定だ。
■古河電気工業 <5801> 2,389円 +26 円 (+1.1%) 11:30現在
古河電気工業<5801>が4日続伸している。25日付の日本経済新聞朝刊で「最大1000億円を投じ、海底に敷設する送電線を増産する」と報じられており、好材料視されている。記事によると、政府が今後10年間で原子力発電所10基の容量にあたる約1000万キロワット分の広域送電網を整備する計画であることを受けて、海底送電線を生産する千葉事業所(千葉県市原市)の設備増強を軸に検討し、新工場の建設も視野に入れるという。27~28年度ごろまでに海底送電線の生産能力を現在の2倍程度に引き上げる想定としている。
■新電元工業 <6844> 3,420円 -225 円 (-6.2%) 11:30現在 東証プライム 下落率2位
24日に業績修正を発表。「今期経常を30%下方修正」が嫌気された。
新電元工業 <6844> [東証P] が3月24日大引け後(15:30)に業績修正を発表。23年3月期の連結経常利益を従来予想の54億円→38億円(前期は58.2億円)に29.6%下方修正し、減益率が7.3%減→34.8%減に拡大する見通しとなった。
■東京エレクトロン <8035> 48,880円 -1,120 円 (-2.2%) 11:30現在
東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連株は総じて下値を試す展開にある。東エレクは前週末にフシ目の5万円大台を昨年6月以来約9カ月ぶりに回復したが、きょうは再び4万円台に押し戻される格好となった。前週末の米国株市場では米長期金利が一段と低下しているにもかかわらず半導体関連株に下げるものが目立った。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反落しており、東京市場でもこれに追随する形で半導体セクターの主力株には売りが優勢となっている。一方、足もと外国為替市場ではやや円安方向に揺り戻しが入っており、空売り筋の買い戻しなどが観測されるなか下値抵抗力も発揮している。
■マーベラス <7844> 694円 -14 円 (-2.0%) 11:30現在
マーベラス<7844>が大幅反落している。前週末24日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を259億円から250億円(前期比2.8%減)へ、営業利益を40億円から25億円(同45.7%減)へ、純利益を29億4000万円から19億5000万円(同48.9%減)へ下方修正したことが嫌気されている。23年2月にリリースした新作アプリゲーム「サクライグノラムス」の売り上げが想定を大きく下回っており、タイトル運営の赤字に加えて、将来における初期開発費用の回収可能性を考慮してゲーム資産残高の一括償却を決定したことが要因としている。
■三菱UFJ <8306> 825.3円 -4.7 円 (-0.6%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが売りに押される展開。前週末の欧州株市場ではフランクフルト市場でドイツ銀行<DB>が一時急落したことなどを背景に金融セクターへの売りが目立ち、主要国の株式市場は総じて下値を試す展開となった。その後、ドイツ銀は急速に下げ渋ったが、金融システム不安はくすぶる状況にある。米国株市場でも前週末はゴールドマン・サックス<GS>やJPモルガン<JPM>など大手金融株をはじめ下げるものが多く、東京市場でもメガバンクなど銀行セクター中心に警戒ムードを引き継ぐ形で買いが手控えられている。
■テクノスマート <6246> 1,616円 +300 円 (+22.8%) ストップ高買い気配 11:30現在
テクノスマート<6246>がカイ気配スタートで水準を切り上げている。同社はフィルム用塗工機など化工機を主力に手掛けるが、ディスプレー部品関連の旺盛なニーズを背景に業績は増収増益基調に拍車がかかっている。そうしたなか、前週末24日取引終了後、23年3月期の配当を従来計画に35円上乗せし74円とすることを発表した。前期実績比では39円の大幅増配となる。また、中期経営計画を発表しこれも注目を集めている。28年3月期に営業利益28億円(前期実績は16億4200万円)を目指す数値目標を掲げており、これを材料視する買いが集中して商いが成立しない状況となっている。
■アイビス <9343> 3,125円 +504 円 (+19.2%) ストップ高 11:30現在
アイビス<9343>がストップ高の3125円に買われている。同社は自社開発したモバイルペイントアプリ「ibisPaint」の開発・運営が主な事業。23日に東証グロース市場に新規上場し、上場初日はカイ気配のまま取引を終え、2日目に公開価格730円の2.9倍にあたる2121円で初値をつけた。成長期待に加えて、上場に際して市場からの吸収額が7億円台であったことや、直近IPO銘柄ならではの上値のしこりのなさなどから買いが流入しているようだ。
■櫻護謨 <5189> 3,210円 +504 円 (+18.6%) ストップ高買い気配 11:30現在
櫻護謨<5189>はストップ高の3210円水準でカイ気配となっている。前週末24日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を95億円から102億円(前期比15.0%増)へ、営業利益を1億7000万円から2億9000万円(前期1億2800万円の赤字)へ、最終利益を9000万円から2億4500万円(同9400万円の赤字)へ上方修正し、未定としていた期末一括配当予想を50円(前期25円)としたことが好感されている。消防・防災事業、航空・宇宙、工業用品事業の両事業で売上高が計画を上回っていることが要因。また、航空・宇宙、工業用品事業の受注回復を受けた工場稼働率の向上も利益増額に貢献する。
■西華産業 <8061> 2,046円 +279 円 (+15.8%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
西華産業<8061>が急反発し昨年来高値を更新している。前週末24日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を37億円から45億円(前期比17.7%増)へ、純利益を25億円から49億円(同2.2倍)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を35円から55円へ引き上げたことが好感されている。売上高は950億円から920億円(同7.8%増)へ下方修正したものの、主に日本ダイヤバルブをはじめとする国内外子会社の業績が好調に推移していることに加えて、営業外収益で持ち分法による投資利益を計上することが要因としている。なお、年間配当予想は90円(前期65円)となる予定だ。
■ティアンドエス <4055> 2,082円 +226 円 (+12.2%) 11:30現在
ティアンドエス<4055>が急騰、一時302円高の2158円と値を飛ばし、今年に入ってからの高値を更新、昨年3月末につけた昨年高値2222円の奪回も約1年ぶりに視野に入れている。同社は最先端半導体工場向けのシステム開発及び運用・保守などを主力展開し、AI技術を活用した業務効率化で需要獲得が進んでいる。フラッシュメモリーを製造するキオクシアを主要顧客とするが、日の丸半導体新会社ラピダスの最先端半導体量産を目指した大規模な北海道・千歳工場建設でも商機を捉える可能性がある。AI領域ではマシンラーニング・アルゴリズムを駆使して高精度の画像認識機能開発を支援するほか、論文アルゴリズムの実装や評価も手掛けており、AI関連の有力株としても頭角を現している。
■FRONTEO <2158> 710円 +76 円 (+12.0%) 11:30現在
FRONTEO<2158>が商いを急増させ、上げ足を一気に強めてきた。東京市場では人工知能(AI)関連に位置付けられる銘柄群が相次いで人気化しているが、今からわずか1年4カ月前の2021年11月に5300円の最高値をつけた実績のある同社株も、その急騰習性に着目した投資資金の流入が加速している。AIなどを活用したリーガルテック事業に加え、ヘルスケア分野にも横軸展開を図り業容を広げている。23年3月期は業績が大きく落ち込む形となり、株価も大幅な調整を強いられたが、今月3月に580円台まで売り込まれたところで大底を確認しトレンド転換した。もとよりAI分野における材料性は豊富で、来期以降はリストラ効果の発現により業績回復色が期待できる状況にあるだけに、上値を見込んだ買いに厚みが加わっている。
■三ッ星 <5820> 8,930円 +680 円 (+8.2%) 11:30現在
三ッ星<5820>が5日続伸している。前週末24日の取引終了後、4月20日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げることで株式の流動性を高め、投資家により投資しやすい環境を整えるとともに、投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。
●ストップ高銘柄
VALUENEX <4422> 1,606円 +300 円 (+23.0%) ストップ高 11:30現在
阿波製紙 <3896> 688円 +100 円 (+17.0%) ストップ高 11:30現在
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
セルシード <7776> 827円 -150 円 (-15.4%) ストップ安 11:30現在
など、1銘柄
株探ニュース