【クラファン】食事の記録、体重・血圧、感情…“ライフログ”活用でより良い社会を目指すミルウス、4月3日募集開始

経済
2023年3月29日 13時25分

食事や行動記録、感情データなどの「ライフログ」を活用する社会の実現を目指す株式会社ミルウス(札幌市北区)が、株式投資型クラウドファンディング(普通株式型)による出資を募集します。申し込みは4月3日19時30分開始を予定しています。

・ 普通株式型
・ 目標募集額:1207万8000円、上限募集額:4831万2000円
・ VC出資実績あり
・ 事業会社/CVC出資実績あり
・ エンジェル出資実績あり
・ 2回目(前回は1930万円調達)
・ エンジェル税制あり(優遇措置B)
・ みなし時価総額:3億423万円
・ 類似上場企業:ケアネット <2150> [東証G]、FRONTEO <2158> [東証G]、Welby <4438> [東証G]、MRT <6034> [東証G]、ホットリンク <3680> [東証G]、データセクション <3905> [東証G]

※「みなし時価総額」はミンカブ編集部が「発行済み株式数×募集株式の払込金額」により試算

資産としての「ライフログ」を活用できる社会へ

ミルウスは、ライフログ(人々の食事や行動の記録、体重・血圧、健康状態、感情などのデータ)を誰もが生活の中で自然と収集し、資産としてフェアに活用できる社会の実現を目指す北海道大学発認定ベンチャーです。

同社代表は30年以上にわたり、大手家電メーカーで技術者として勤務し、定年後は同大工学研究院の特任教授として主にバイタルセンサの研究に従事。その経験から、スマートフォンなど身の回りのデバイスを活用して人々のライフログを収集し、本人の同意の下、さまざまな機関に提供する新たなソリューションとなるプラットフォーム「miParu®(ミパル)」を開発しています。

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(出典:FUNDINNO)

2021年10月からベータ版として、北海道の一部地域で、ライフログを活用した地域住民の健康管理を目的として一定期間、サービスを提供しています(2023年3月現在、サービス再開発のため、一時的に休止)。

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(出典:FUNDINNO)

また今年、ユーザーから収集した脈(血管内の血流)や心電(心臓が発する微弱電流)などをAIで解析することで、その人の感情を推定する技術「仮想センサ」も開発しています。

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(出典:FUNDINNO)

「仮想センサ」は、ユーザーがどのタイミングで、どのように喜怒哀楽を感じているのか、クラウド上に構築した独自の生体信号処理・AI解析を用いてグラフ上に感情をマッピングして可視化する同社独自の技術です。

「仮想センサ」から得られる感情データは健康管理のみならず、マーケティングにも役立つ可能性があるため、既に大手企業から協業の提案があるといい、大手モビリティメーカーや住宅、飲料、健康食品の各メーカーなどと共同研究も進行中です。

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(出典:FUNDINNO)

既存の「miParu®」プラットフォームと新サービス「仮想センサ」が融合することで、今後、さまざまなソリューションが誕生することに同社は期待を込めています。

2023年内の目標として、「仮想センサ」を搭載した新しい「miParu®」のサービスを早期に市場に投入し、実績を積んだ後、全国の企業や自治体などにもサービスを横展開させたい考えです。

「さらには、WEB3.0時代の幕開けに合わせ、国境を越えて、誰もが自由にパーソナルデータ(個人に関する全てのデータ)を活用できるよう、事業を世界規模にまで拡大させていきたいと考えています」(同社)


前回からの進捗

(1)KPIは未達、企業との連携強化に販売戦略をシフト

同社によると、直前期(2021年度)の売上高は、「miParu®」プラットフォーム事業及び、その他センサの受託開発などが進み、約1864万円。これにより、前回募集時に掲げた計画値を達成しています。

一方、KPI(miParu®のID発行数)は前期の計画値は未達となっており、原因としては、前回募集時は、地元の自治体や健康系企業を通してユーザーを獲得するため、ユーザー向けに地道な営業活動に注力したものの、効率的にユーザーを獲得できなかったことがあるといいます。その改善に向け、パートナー企業が持つ顧客を取り込むため、企業との連携強化に販売戦略をシフトしています。

現在、大手を含む7企業と具体的な共同研究開発が進んでおり、2024年以降から順次、サービスを開始する計画で、各社で本格導入となれば、数万単位でユーザーを獲得できると見込んでいます。

(2)技術開発により、サービスの付加価値を向上させる取り組みがスタート

同社は、従来のライフログを活用した健康支援サービスに加え、パーソナルデータを用いた商品・サービスの評価・推奨や独自のセンシング技術を活用したマーケティング領域に事業を拡大する計画です。

特に「仮想センサ」による、客観的な数値に基づく「人の感情」の推定は人々の健康管理の他、新サービスの開発や評価にも活用できる可能性があるものとして、さまざまな企業の関心を集めているそうです。

進行中のプロジェクトの一つとして、大手モビリティメーカーと共同で、運転中のドライバーの感情データを取得し、AI分析することで、ドライブがさらに楽しくなるようなサービスの開発を行っています。

このほか、複数の大手企業や行政機関と共同で、さまざまな実証試験、開発も進行中です。

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(出典:FUNDINNO)

今後、これらのサービスが実用化されれば、協業先が持つエンドユーザーにサービスが広まり、同社のユーザー数も加速度的に増加して、収集される膨大なライフログを社会に還元することができると考えています。

また、仮想センサに対応した次世代バイタルバンド(プロトタイプ)の開発も進めているそうです。バンドが完成すれば、ユーザーの1日のライフログが自動的にクラウドに蓄積されるため、1日の感情の集計・分析(ストレスチェック)や睡眠状況などが、よりリアルに測定でき、そのデータが最先端医療につながることで、安全・安心な社会の実現が近づくと同社は考えています。

さらに、仮想センサに必要なバイタルバンドの要求仕様を、製品を製造するパートナー企業にも公開することで、仮想センサに対応したバイタルバンドをさらに増やしていく計画です。

(3)4段階の本人同意システムを新採用、安心安全なデータ運用を実施

同社は、本人の同意の下、ライフログを安全に第三者へ提供する仕組みで特許を取得しており、新たに、最大4ステップの「サービス都度本人同意システム」を追加しています。これは、本人の同意をもらう際、ライフログがどのように使われ、どのようなメリットが期待できるのか、プライバシーがどのように守られるのか、一人一人に十分理解してもらうために実施したそうです。

また、同社は、将来的にライフログを世界中で流通させる仕組みを構築するため、複数の機関と連携しつつ、パーソナルデータを安全に流通するための世界規格の策定にも取り組んでいます。そのため、日米と、パーソナルデータの扱いが世界で最も厳しいと評される欧州でも、ライフログの運用方法における特許を取得しています。

「この欧州での特許を活用することで、国際標準化の規定づくりにも拍車がかかると考えています」(同社)

扱いが難しいライフログ…イノベーションが起きにくい現状

同社によると、近年、スマホやスマートウォッチ、自動車などさまざまな端末を介して生成される人々の生活データ(ライフログ)は流通や通信、金融、医療、行政などに幅広く活用できる次世代のデータ資産として期待が高まっているといいます。

しかし、ライフログには個人情報も含まれるため、扱いが難しく、どの企業でも自由に活用できるとは限らず、日本のヘルスケア産業はいまだにイノベーションが起きにくい現状があると同社は考えています。

また、近年は、サービス提供者がユーザーから収集したデータを匿名加工し、情報銀行(個人の権利やセキュリティを守りつつ、預かった個人情報を本人の代わりに企業や第三者に提供する事業)等で利活用する動きもあるものの、そのような場合、サービス提供者が主な利益を得る形になり、ユーザー(情報を提供した顧客)へのリターンが少ないといったケースもあるそうです。

「世界中の誰もが自分のライフログを手元で管理し、自らの意思の下、企業や行政などに安全に共有できるようになれば、自分のライフログから、より良い情報が得られ、人々はもっと健康的な良い生活を送れるようになると信じています」(同社)

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(出典:FUNDINNO)

ライフログデータによる社会課題の解決も視野に

同社の「miParu®」プラットフォームはユーザーからライフログを収集し、「本人の同意」の下、データを柔軟に活用するサービスで、「貯健箱®アプリ」「miParu®クラウド」「miParu®カード」の主に3つのシステムと新たに開発した「仮想センサ」で構成されています。

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(出典:FUNDINNO)

例えば、スマホで日々の食事を撮影したデータや、身の回りのヘルスケア端末を通して体重や血圧などのライフログを収集し、「貯健箱®アプリ」に蓄積。そのデータ(ライフログ)は、最大4段階の、サービスを実施する都度、本人の同意を得るシステムを採用しており、「miParu®クラウド」上で暗号化され、協業先の企業や行政へ送られます。

そして、アクセス権が付与されたICカード「miParu®カード」を保有する人のみが、送られてきたユーザーのライフログを閲覧し、特定の目的にのみ活用できるという仕組みです。

ライフログの活用方法はサービス提供する機関によって異なり、自治体の場合は住民の健康管理など、企業の場合は従業員の健康管理や、顧客に対するヘルスケアサービスの提供など、さまざまだといいます。

さらに、3つの根幹システムに、「miParu®クラウド」上に構築した独自のAI解析システムを用いることでその人の感情を推定する「仮想センサ」の技術が加わることで、今後はユーザー本人の同意の下、企業や行政などにライフログや感情データも提供できる仕組みを構築したい考えです。

「将来的にライフログデータは、その個人の健康などの目的のためだけでなく、医療の発展やマーケティング、社会課題の解決など、さまざまな分野で活用される仕組みを実現したいと考えています」(同社)

BtoBtoCモデルで、企業の顧客を「miParu®」のユーザーに

ヘルスケア産業の国内市場規模は、昨今のテクノロジーの発達などにより成長が続き、2025年に年間約33兆円に達すると予測されており(経済産業省)、これにより、ライフログの必要性もさらに高まっていくと同社は考えています。

しかし、これまで、企業や行政がライフログを活用するには自社で情報収集するシステムを構築するか、システム制作自体を外注する必要があったといい、これでは情報管理が困難で、漏洩のリスクがあるほか、外注した場合、より多くのコストがかかる可能性があるそうです。

「miParu®」は、組織に専門人材がいなくても安心して利用できるよう、ハード(ICカード)とソフト(システム)をバランスよく活用して扱いやすくなるような設計としており、また、組織規模によって価格を柔軟に調整できる仕組みを採用しているといいます。例えば、企業や行政がサーバを持たない場合にサーバを貸し出す方法や、独自システムを保有している場合は開発キット(SDK)を提供することもできるそうです。

同社は、ライフログを取得し、秘密鍵で署名することにより、改ざんの検出を可能にするとともに、データの所有権を明確化して、スマホやクラウドのパーソナルデータストアに保管、さらに、提示されるサービスに応じて、本人が同意すれば、指定する宛先に匿名再利用等の利用条件を付けて送信する技術をはじめ、サービスの根幹をなす技術に関して日米欧で4つの特許と7つの商標を取得しています。

「組織の希望によって柔軟にシステムをカスタムメイドしつつ、安全にライフログを活用できることと、独自の技術で暗号化されたライフログを安全に活用できることが弊社の優位性になると考えています。将来的に世界展開していくにあたって、海外で取得した特許は優位性があると考えています」(同社)

同社は「仮想センサ」を搭載した新しい「miParu®」について、BtoBtoC(同社から企業にシステムを提供し、企業から顧客にサービスを提供する)のビジネスモデルでマネタイズを行う計画です。

大手企業に「miParu®」のシステムを提供することで、その企業が顧客に、ライフログを活用したヘルスケアサービスを提供することができるほか、企業がその新サービスの利用を顧客に呼びかけることで、「miParu®」のユーザーも増加すると見込んでいます。そのため、協業先の企業と連携して、サービスを広めていきたい考えです。

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(出典:FUNDINNO)

現在は実績作りと市場開拓のため、資本力のある大手企業や行政機関を中心に協業をして、サービスの完成を急いでいますが、大手との実績ができた後は、全国の中小企業や地方自治体への横展開を考えています。

今後の成長に向けて

(1)バイタルバンドなど活用、ライフログのビッグデータベースを構築

同社は現在、国内の大学と共同で、高精度センサを搭載した独自のバイタルバンドの開発を進めており、今年7月ごろにプロトタイプが完成する計画です。このバイタルバンドにより、身体から直接、脈波などのライフログが「miParu®クラウド」に収集され、情報取集が効率化するといいます。

今後、バイタルバンドが市場に流通するようになれば、収集されるライフログの量も膨大になり、それらは貴重なビッグデータになるといい、同社はそれらを活用し、未来の健康に役立てる研究や社会課題の解決に利用したい考えです。

(2)パーソナルデータ流通を国際標準化、事業領域を海外へ

同社は昨年6月より、一般社団法人セキュアIoTプラットフォーム協議会のパーソナルデータストア(PDS)部会に副座長として参画しています。同協議会は広島市立大の田中宏和教授を座長に、パーソナルデータの活用に知見を持つ知識人やベンチャー企業が集まり、3年後をめどにパーソナルデータ流通の国際標準化を目指す組織です。

今後、ベンチャー企業としてライフログ活用技術を海外に売り出すためには、世界中で注目を集めるWEB3.0時代において、パーソナルデータ流通の国際標準化は重要な意味を持つと同社は考えています。

まずは、国際標準の基準となるルールの策定に取り組み、いずれは、世界中でライフログが安全に活用される世界の実現を目指すとしています。

(3)将来的なEXITはIPOを想定

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(出典:FUNDINNO)

(4)2028年に115万個以上のユーザーIDを発行

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(出典:FUNDINNO)

株主構成

同社は以下のVCや事業会社、エンジェル投資家などから出資を受けています。

・株式会社D2 Garage

・株式会社モロオ

・北洋SDGS 推進投資事業有限責任組合

類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)

・ケアネット <2150> [東証G]

・FRONTEO <2158> [東証G]

・Welby <4438> [東証G]

・MRT <6034> [東証G]

・ホットリンク <3680> [東証G]

・データセクション <3905> [東証G]

発行者・募集情報

■募集株式の発行者の商号及び住所、資本金等

株式会社ミルウス

札幌市北区北二十一条西十二丁目2北大ビジネス・スプリング2F209号室

資本金:31,100,000円(2023年2月8日現在)

発行済株式総数:202,820株(同)

発行可能株式総数:5,000,000株

設立日:2016年11月1日

決算日:10月31日

■募集株式の発行者の代表者

代表取締役 南重信

■募集株式の種類及び数(上限)

普通株式 32,208株

■募集株式の払込金額

1株あたり 1,500円

■資金使途

・目標募集額達成時の資金使途内訳

調達額1,207万円を以下の目的に充てる予定

仮想センサ開発費 1,008万円

手数料 199万円

・上限募集額達成時の資金使途内訳

上記に追加し、調達額3,623万円(目標募集額1,207万円と上限募集額4,831万円との差額)を以下の目的に充てる予定

仮想センサ開発費 1,892万円

開発人件費 585万円

営業人件費 547万円

手数料 597万円

■投資金額のコース及び株数

99,000円コース(66株)

198,000円コース(132株)

297,000円コース(198株)

396,000円コース(264株)

495,000円コース(330株)

990,000円コース(660株)

1,980,000円コース(1,320株)

2,970,000円コース(1,980株)

3,960,000円コース(2,640株)

4,950,000円コース(3,300株)

5,940,000円コース(3,960株)

6,930,000円コース(4,620株)

7,920,000円コース(5,280株)

8,910,000円コース(5,940株)

9,900,000円コース(6,600株)

※特定投資家口座以外からの申し込みの場合、495,000円コース(330株)までしか申し込みできない。特定投資家口座からの申し込みの場合、9,900,000円コース(6,600株)を上限とする。

■申込期間

2023年4月3日~5月2日

■目標募集額

12,078,000円(上限募集額 48,312,000円)

※特定投資家口座全体からの申し込みの上限は38,313,000円とする。

■払込期日

2023年5月25日

■連絡先

株式会社ミルウス

電話番号:090-8465-5310

メールアドレス:info_miparu@miruws.com

※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、FUNDINNOの下記ページをご覧ください。

毎日の食事、血圧、感情を貯めて資産化。個人の生活データから商品開発、健康管理、社会貢献ができるプラットフォームを開発した北大発認定ベンチャー

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