話題株ピックアップ【夕刊】(3):Arent、ピアラ、アクシスC
■Arent <5254> 1,783円 +300 円 (+20.2%) ストップ高 本日終値
直近IPO銘柄が高い。28日に東証グロース市場に新規上場したArent<5254>がストップ高に買われたほか、同日に上場したアクシスコンサルティング<9344>も一時ストップ高となった。Arentは建設業界を中心としたDX(デジタルトランスフォーメーション)コンサルティング及びシステム開発会社。初値は公開価格を25%上回る1802円だった。上場初日は買い一巡後は売りに押され伸び悩んだが、上場2日目となるこの日は再び買いが優勢となっている。アクシスCはハイエンド人材領域における人材紹介及びスキルシェアの各サービスを展開。初値は公開価格を55%上回る3030円だった。同社株も上場初日は引けにかけ伸び悩んだが、この日は見直し買いが流入した。22日に東証スタンダード市場に上場したSHINKO<7120>も新高値に買われたほか、23日に東証グロース市場に上場したハルメクホールディングス<7119>も堅調。全体相場の物色の方向性に気迷い気分も漂うなか、新鮮味があり値動きの軽い直近IPO銘柄には買いが流入している。
■ピアラ <7044> 676円 +100 円 (+17.4%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
ピアラ<7044>はストップ高。28日の取引終了後、新たな中期経営計画を策定したと発表した。2025年に営業利益10~15億円、営業利益率7%以上、EBITDA(利払い・税引き・償却前損益)12~17億円を目指すとしており、好感されたようだ。通販DX関連での取引高の向上と、マーケティングDX関連の収益向上などを目指す方針。あわせて同社は、ウェブ3.0のクリエーターエコノミーの実現に向け、タレントやIP(知的財産)コンテンツホルダーなどに対し収益向上を図るための活動を支援するプラットフォーム「サイバースター」を4月2日にオープンするとも発表している。
■アクシスC <9344> 3,225円 +471 円 (+17.1%) 一時ストップ高 本日終値
アクシスコンサルティング<9344>が一時500円高はストップ高となる3255円をつけた。同社株は前日28日に東証グロース市場に新規上場した直近IPO銘柄で、ハイエンド人材領域における人材紹介事業を主力展開する。業績内容が良くビジネスモデルも時流に乗るが、ロックアップ条項の価格解除がない点でセカンダリーで上値を買いやすい銘柄という見方が市場で広がっていた。23年6月期業績は営業利益段階で前期比22%増の6億900万円を見込む。前日は1950円の公開価格に対し55%高の3030円で初値を形成、その後に3580円まで上値を伸ばしたが、引けにかけ値を崩し初値を下回って着地した。きょうは業績内容が着目され一気に買い直される展開となっている。
■ファイバーゲート <9450> 1,065円 +105 円 (+10.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
ファイバーゲート<9450>が3日ぶりに急反騰。同社は賃貸物件オーナーや商業店舗にWiFi機器を提供するが、業績は絶好調に推移しており、23年6月期は営業22%増益が見込まれている。市場では「3月中旬を境に商いを伴い大きく上放れたが、きょうは27日に上ヒゲでつけた1024円の戻り高値を上抜いてきたことで、マーケットでも注目された。いちよし経済研究所が29日付で同社株の投資判断を新規Aとして評価しフェアバリューを1600円としたことが材料視されているもようだ。既得物件向けに加え、新規物件向けが貢献し、業績拡大ペース加速が想定されることを評価している」(中堅証券ストラテジスト)という。
■ブイ・テクノロジー <7717> 2,713円 +256 円 (+10.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
ブイ・テクノロジー<7717>が大幅高。同社は液晶や有機ELディスプレーの検査装置や露光装置などを手掛けている。足もとの業績は低迷しているが株価面では21年1月を頂点とする2年以上にわたる長期下落トレンドを経て底入れムードも漂う。そうしたなか、28日取引終了後に、同社が参加した海外大手ディスプレーメーカーが実施する新工場の競争入札で、検査装置と露光装置で約100億円の大口受注を落札したことを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。
■インタライフ <1418> 182円 +17 円 (+10.3%) 本日終値
28日に業績修正を発表。「前期最終を79%上方修正」が好感された。
インターライフホールディングス <1418> [東証S] が3月28日大引け後(16:00)に業績修正を発表。23年2月期の連結最終利益を従来予想の1億円→1億7900万円(前の期は7100万円)に79.0%上方修正し、増益率が40.8%増→2.5倍に拡大する見通しとなった。
■スタティアH <3393> 1,553円 +140 円 (+9.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
スターティアホールディングス<3393>は反発。28日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想の上方修正を発表し、営業利益の見通しを15億1000万円から17億円(前期比4.9倍)に引き上げた。期末配当予想もこれまでの35円から1円増額し36円(記念配当3円を含む前期末実績比26円増配)に見直した。これらを好感した買い注文が集まったようだ。今期の売上高の見通しは198億円から199億円(同24.3%増)に上方修正した。ITインフラ関連事業では、情報セキュリティーの主力製品であるUTM(統合脅威管理)を中心としたネットワーク機器の導入などのソリューション案件に顧客の需要が集まり、収益性の向上に寄与した。今期の年間配当予想は41円となる。前期の年間配当は記念配当3円を含めて14円だった。
■ブレインパッド <3655> 751円 +67 円 (+9.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
ブレインパッド<3655>が大幅高、大底圏もみ合いから満を持して上放れる動きをみせている。テクニカル的にも5日・25日移動平均線のゴールデンクロス示現後に中長期波動の分水嶺である75日移動平均線を上回りつつあり、トレンド転換を示唆している。人工知能(AI)を活用したビッグデータ分析を武器に経営コンサルティングを展開、高度なデジタル人材の育成で先駆していることも同社の強みとなっている。業績は買収コスト負担で利益こそ伸び悩んでいるもののトップラインは破竹の勢いで拡大路線を走り続けている。24年6月期決算はデータ・コンサルティング需要の開拓で業績回復色を強める見通し。
■FRONTEO <2158> 709円 +49 円 (+7.4%) 本日終値
FRONTEO<2158>が急反騰で一気に700円台を回復。前週末を境に株価を急動意させ、既に5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現している。ここ米国株市場に追随する形で東京市場でも人工知能(AI)関連が軒並み動意しており、底値圏で売り飽き気分が出ていた同社株も同関連有力銘柄として流れに乗った。自然言語処理AI技術に関して材料性に富んでおり、マーケットの注目度が常に高い。そうしたなか、28日取引終了後に、同社は日本医科大学分子遺伝学研究室(東京都文京区)と、ヘルペスウイルス(HSV)ベクターの構築・機能解析に向けた自然言語処理AIを用いた予測モデル構築に関する共同研究を開始したことを発表、これが投資資金の攻勢に拍車をかける格好となった。
■エスクリ <2196> 342円 +16 円 (+4.9%) 本日終値
エスクリ<2196>が急反発した。28日の取引終了後、エシカルジュエリーの制作・販売を手掛けるHASUNA(東京都渋谷区)と資本・業務提携を行うことを決めたと発表した。更に、旅行業者代理業のAZITO(大阪市西区)の事業譲受についても発表。これらを受け、業績拡大を期待した買いが集まったようだ。エスクリはHASUNAとともに、ブライダルジュエリーの販売や新たなオリジナル商品の共同開発を行う。またAZITOの事業譲受により、ブライダル事業と旅行事業との相乗効果と更なる企業価値の向上を見込む。
●ストップ高銘柄
セレンHD <7318> 1,320円 +300 円 (+29.4%) ストップ高 本日終値
櫻護謨 <5189> 3,895円 +700 円 (+21.9%) ストップ高 本日終値
シルバエッグ <3961> 1,093円 +150 円 (+15.9%) ストップ高 本日終値
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
セルシード <7776> 577円 -100 円 (-14.8%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
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