株価指数先物【引け後コメント】 ショートを仕掛ける動きは限られ、押し目狙いのロングが優勢

市況
2023年3月31日 18時46分

大阪6月限

日経225先物 28090 +290 (+1.04%)

TOPIX先物 2007.0 +22.0 (+1.10%)

日経225先物(6月限)は前日比290円高の2万8090円で取引を終了。寄り付きは2万7950円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万7940円)にサヤ寄せする格好で買いが先行した。その後、ショートカバーを交えたロングが強まり、一時2万8130円まで買われた。買い一巡後は2万8030円~2万8130円辺りでの保ち合いを継続。前場終盤には、政府が先端半導体の製造装置23品目の輸出管理を厳しくする措置を新たに行うと発表。これを受けて東京エレクトロン <8035> [東証P]など半導体関連株の一角にショートが入り、この影響によりランチタイムでは2万7970円まで軟化する場面も見られた。

ただし、アルゴリズム発動によるショートだったこともあり、半導体関連株が後場に入り買い戻されるなか、日経225先物は日中高値水準を回復。後場半ばには日経平均構成銘柄の定期入れ替えに伴う需給への思惑から再び2万8000円を下回ったが、終盤にかけて切り返す展開だった。

日経225先物は概ね2万8000円~2万8130円辺りでレンジ推移。何度か2万8000円を下回る場面も見られたものの、ショートを仕掛けてくる動きが限られる一方で、押し目狙いのロングが優勢だった。ボリンジャーバンドの+1σを上回っての推移を見せるなか、今後は+2σが位置する2万8400円水準が意識されるとともに、3月9日に付けた高値である2万8480円が目先的なターゲットとなろう。この高値を捉えると、金融システム不安を警戒した下落分を埋めてくることから、ショートカバーの動きが本格化することが想定される。

なお、NT倍率は先物中心限月で13.99倍に低下した。もっとも、今週は14.00倍を挟んだ狭いレンジでの推移が続いていた。配当再投資や日経平均の定期入れ替えに伴う需給要因からはTOPIX優位の需給状況と見られていたが、NTショートの流れは強まらなかった。特殊要因が通過したこともあり、NTロングによるスプレッド狙いに向かわせそうだ。

手口面では、日経225先物は三菱UFJが2380枚、ABNアムロが1960枚、バークレイズが1140枚程度の売り越しに対して、BofAが3010枚、ソジェンが1260枚、ドイツが1130枚、JPモルガンが1080枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが3120枚、バークレイズが2690枚、BofAが2480枚、JPモルガンが1740枚、ABNアムロが1010枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが4830枚、ドイツが1790枚、野村が1690枚の買い越しだった。

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