話題株ピックアップ【夕刊】(2):キユーピー、ヤマトHD、ヘッドウォ
■ダイセキ <9793> 3,655円 -120 円 (-3.2%) 本日終値
ダイセキ<9793>が5日続落し年初来安値を更新。大和証券は6日、同社株の投資判断を「1(買い)」から「2(アウトパフォーム)」に引き下げた。目標株価は5250円から4350円に見直した。23年2月期の連結営業利益は前の期比1.7%減の127億1100万円と会社計画に未達で着地。第4四半期(22年12月~23年2月)の単体の減速がやや大きかった。24年2月期の同利益は前期比3.0%増の131億円と緩やかな増益のガイダンスが示されたが、株価の反転材料としては力不足とみている。同証券では24年2月期の同利益を従来予想の140億円から137億円に見直している。
■コジマ <7513> 537円 -16 円 (-2.9%) 本日終値
コジマ<7513>は4日続落。6日の取引終了後、23年8月期の単独業績予想について、売上高を2852億円から2779億円(前期比0.5%減)へ、営業利益を84億円から50億円(同38.3%減)へ、純利益を58億円から31億円(同46.2%減)へ下方修正したことが嫌気された。前年における巣ごもり需要やグリーン住宅ポイント制度に伴う需要の反動減による影響が想定以上に大きいことに加えて、足もとの市場環境を踏まえて売上総利益率が前回予想を下回る見込みとなったことが要因としている。
■キユーピー <2809> 2,200円 -59 円 (-2.6%) 本日終値
キユーピー<2809>が反落。同社は6日取引終了後、23年11月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益の見通しを従来の210億円から140億円(前期比45.0%減)に引き下げたことが嫌気されたようだ。売上高予想も4540億円から4400億円(同2.3%増)に下方修正。高病原性鳥インフルエンザの感染拡大で鶏卵の供給が逼迫しており、供給回復にしばらく時間がかかるとみている。
■ヤマトホールディングス <9064> 2,236円 -47 円 (-2.1%) 本日終値
ヤマトホールディングス<9064>が反落した。6日に3月の小口貨物取扱実績を発表。宅急便・宅急便コンパクト・EAZYでは前年同月比1.2%減の1億5478万677個となった。2カ月連続で前年を下回ったことを嫌気した売りが出たようだ。ネコポスは同2.9%増、クロネコDM便は同3.0%減となった。また、宅急便・宅急便コンパクト・EAZYの23年3月期累計の取扱実績は、前の期比1.9%増の19億2633万8334個だった。
■ビックカメラ <3048> 1,081円 -18 円 (-1.6%) 本日終値
ビックカメラ<3048>は4日続落。6日の取引終了後、23年8月期の連結業績予想について、営業利益を173億円から155億円(前期比13.2%減)へ下方修正したことが嫌気された。ビックカメラにおいてインバウンド売り上げの回復を織り込むことで、売上高は8235億円から8300億円(同4.7%増)へ上方修正したが、コジマにおいて売上高の減少及び足もとの市場環境を踏まえた売上総利益率の低下を見込むことが要因。また、ビックカメラにおいて、店舗人員の増加などの戦略による固定費増を見込むことも響く。なお、純利益は78億円(同35.3%増)の従来見通しを据え置いている。
■ヘッドウォータース <4011> 13,790円 +3,000 円 (+27.8%) ストップ高 本日終値
ヘッドウォータース<4011>はストップ高。同社はAIのシステム開発を通じて企業の経営課題を解決するAIソリューション事業を展開し時流を捉えている。6日取引終了後、米画像処理半導体大手エヌビディア<NVDA>のエッジAIスーパーコンピューター「NVIDIA Jetson」シリーズに標準対応したエッジAIデバイス管理ソリョーション「SyncLect Edge AI DMS」を開発したことを発表、これが投資資金の攻勢を加速させる材料となった。また、東証が7日売買分から信用取引の臨時措置を解除することも物色人気を増幅させている。
■ASJ <2351> 532円 +80 円 (+17.7%) ストップ高 本日終値
ASJ<2351>はストップ高。6日の取引終了後、グループ会社のイー・フュージョンが米オープンAI社の「チャットGPT」に対応したスマートフォン向けアプリをリリースしたと発表しており、これを材料視した買いが集まった。今回リリースしたのは、AIキーボードアプリ「PassKeys(パスキーズ)」。パスワードが求められるウェブサイトに素早く入力できるというもの。初回バージョンは無償で提供するという。
■アスコット <3264> 160円 +17 円 (+11.9%) 本日終値
アスコット<3264>が反発。この日午前中、米国系デベロッパー兼ファンドマネージャーとの共同投資により、私募ファンドの運用資産となる東京都心の賃貸マンション3物件を取得する契約を締結したと発表しており、好材料視された。今回取得したのは東京都台東区のマンションなどで、うち竣工した1物件については取得を完了している。また、同ファンドのアセットマネジメント業務を受託し、長期運用していく方針。
■東海ソフト <4430> 999円 +105 円 (+11.7%) 本日終値
東海ソフト<4430>は急騰。6日の取引終了後に23年5月期業績予想の上方修正を発表。あわせて従来20円としていた配当予想を30円(前期16円)に増額することも発表しており、これらを好感した買いが入った。今期予想は売上高が76億5000万円から77億円(前期比5.4%増)へ、営業利益が6億8300万円から8億5200万円(同26.5%増)へそれぞれ引き上げられた。ウィズコロナ・アフターコロナを見据えた事業拡大や設備投資のデジタル化など企業の動きが活発となり、ソフトウェア開発需要が高水準にあることが追い風。品質管理体制の強化といった取り組みの効果も表れてくる見通し。なお、同時に発表した第3四半期累計(22年6月~23年2月)の決算は、売上高が57億700万円(前年同期比4.6%増)、営業利益が6億7500万円(同34.7%増)だった。
■日本色材工業研究所 <4920> 1,736円 +181 円 (+11.6%) 一時ストップ高 本日終値
日本色材工業研究所<4920>が一時ストップ高と急騰。株価は買い人気を集め、年初来高値を更新した。6日取引終了後、23年2月期連結業績予想の上方修正を発表したことが好感された。売上高は115億8300万円から117億6000万円(前の期比35.1%増)に見直したほか、最終損益は1億9400万円の黒字から2億4600万円の黒字(前の期1億2200万円の赤字)に修正した。新型コロナウイルス感染拡大が収まる傾向にあるなか、マスク着用の軽減やインバウンドの需要の回復を受け、国内外の化粧品メーカーからの受注が回復していることが寄与する見込みだ。
株探ニュース