【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─見逃すな!年前半最大のビッグボーナス
「見逃すな!年前半最大のビッグボーナス」
●中国人観光客の復活は朗報中の朗報
・2019年 3188万2049人
・2020年 411万5900人
・2021年 24万5862人
・2022年 383万1900人
これらの数字が何を示すかお分かりだろうか? 訪日外国人客数になる。
2020年1月に日本で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されて以降、訪日観光客が日々減り続けたことはご存知の通りだ。
それでも20年は、1年間で見ると411万人もの外国人旅行者が来日しているのだが、翌21年になるとわずか24万人ほどに激減してしまった。
22年になると回復に転じたものの、これも水際対策が緩和された10月から年末にかけての3カ月間で急増した結果だ。
それが現在ではどうなっているか。23年1月は149万7300人、2月は147万5300人となっている。2月は気温が低くて訪日者数が伸びにくいことに加え、日数も28日と少なかった点を考えに入れなければなるまい。
そして、3月分についてはまだ発表がないが、1月、2月を上回っていると考えてよいだろう。問題は今後だ。減少すると考える人はまずいないだろう。4月からは中国人旅行者の入国規制が緩和され、すでに5日からワクチンを3回以上接種していれば日本への入国に際し陰性証明は不要となっている。
これにより中国からの観光客は格段に入国しやすくなり、今後はどんどん増加していくと見てよい。
正直、これは投資家にとっては朗報中の朗報となろう。
これまで私は幾度もインバウンド株を取り上げてきたが、残念ながらパフォーマンスは決して芳しいものではなかった。昨秋以降、外国人旅行者は急増しているのだが、関連株は一時的には上昇するものの、多くは失速してしまった。
その背景として、コロナの感染拡大がなかなか止まらなかった――これが考えられるものの、感染者数が次第に少なくなっても関連株は失速したままだった。
訪日観光客は増加を続けているのに、おかしなことになっている。こう思わざるを得ない状況が続いていたのだが、その要因はシンプルなものだった。
中国人観光客が来ていない――これだったのだ。
台湾や韓国、マレーシア、インドネシアなどからの来訪者たちが急増中なのだから、それでいいではないか。株式市場もそれに気づき、インバウンド関連株を買ってくるだろう。私はこう考えたのだが、市場の反応はまったく違っていたのだ。「中国人観光客が来なければ買わない」だったのだ。
●インバウンド関連株を見直す好機
しかし、彼らが訪れるようになったのだ。これは私に言わせると、今年前半で最大のビッグボーナスになるだろう。当然、それを見逃すべきではない。早速 インバウンド関連株を見直す必要がある。
もちろん、全部が上がるわけではないが、上昇が期待できる銘柄の割合は高まろう。でも、何を買っていいか分からない。こういう人は、オリエンタルランド <4661> [東証P]でよい。中国人観光客たちが必ず東京ディズニーリゾートに向かうわけではない。しかし、同テーマパークは今年開園40周年を迎える。記念イベントが用意されていることもあって、今年の集客力は記録的なものになるだろう。当然、株価も期待が持てる。
東京ディズニーリゾートに出かけるのには京成電鉄 <9009> [東証P]を利用する人も多いだろうから、同社株も魅力的だ。しかし、目先はかなり高い。ひと休みを待ってから手掛けたい。
私鉄なら小田急電鉄 <9007> [東証P]がある。箱根を訪れる旅行者たちの利用が期待できる。富士山に行くには富士急行 <9010> [東証P]だ。
そして、すでに幾度も取り上げているが、改めて百貨店株になる。高島屋 <8233> [東証P]、三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]など好きな銘柄でよい。
インバウンド関連株といえば、やはり寿スピリッツ <2222> [東証P]になる。地域限定菓子の販売に強く、業績も好調だ。ただ、実際に投資するとなると、値動きが大きくなる傾向があり、手掛けにくい。つまり、上級者向けの銘柄といえる。この点を計算に入れての投資なら、現在水準での小反落は魅力的だ。
2023年4月7日 記
株探ニュース